13話 市場に間に合うか!?
ドタドタドタドタドタ・・・バタン
ジャリッジャリッ・・ガシャン!・・ガラガラ・・パチパチ
なんか外が騒がしい・・・
起きて外に出ると・・
「ハルミチ!おはよ!」
「むぁ!?オハヨ・・」
マグヌスが外の石竈で火を起こして何か作ろうとしている。
さすが農家の子供。朝が早い。
空は朝焼けで明るいが、まだ日は登っていない。
「鍋と塩と野菜、勝手に使わせてもらっとうばい!!」
「よかよか!何作ってるんだい?」
「スープ!すぐできるけん!」
「お!いいね!おいしそう!」
トマト、キャベツ、豆と根菜のミネストローネっぽいスープ。
そうだ!昨日焼いた”ナン”が残ってるから温めよう。
あとは果物のジュースを絞った。
「オハヨ・・ミンナハヤイネ・・」
「カナハ!おはよ!」
「今日の朝ごはんはあったかスープですよ」
「ふぉお!?」
普段の朝ごはんは、木の実のクッキーとハーブティーだ。
一応錬金で焼いたり、温めたりしてるが、
やはり遠赤外線の火を通した料理は、体の芯からぽかぽかになる。
昨日はそれが身に染みた夜食だった。
「できたばい!」
今日の朝食は野菜スープとナン、果物ジュース
「おいしそうばい!」
「ハハハ」
カナハの方言かぶれは当面続きそうだ。
「いただきます!」
「うまい!」
「はぁぁ・・あったまるー」
「おいひい!」
カナハが野菜を口いっぱいに含んで幸せそう。
「マグヌス。村の市場はいつ頃までやってんの?」
「あ!そうやった!市場行きたいっていいよったよね!」
「うん」
「多分もう始まっとうよ」
「え!?」
「昼くらいまでしよるけど」
いや、ここから村まで8キロほどある。歩いて行くと間に合わないかも!
「やばい!みんな急いで食べて!村に行くぞ!」
「うん!」
「ふごっ!」
せっかくのあったか朝飯だが、かき込んで、
急いで着替えて出かけることになってしまった。
「みんなこれに乗って!」
マグヌスがリヤカーのハンドルをもって荷台に乗れと言いだした。
「え?」
「わーい!」
カナハが荷台に飛び乗った。
「ハルミチ!はよ!」
「お、おう・・」
俺も恐る恐る乗った。
「よし行くばい!」
ガガガガガガガガ!!
マグヌスがリヤカーをガンガン引っ張り出した。
「嘘やろ・・」
「ヒャッハー!」
「うぇーい!」
どっちがヒャッハーって言ったかどっちがうぇーいって言ったか分からない。
下り坂をすごいスピードで下っていく。
すごい振動だ。これはやばい。
このままのスピードで走るこのリヤカーこわれそう。
あ!
このリヤカーを改造してみるか!
だがこのスピードで走っている状態で錬金できるのか!?
「や”ってみ”る”か・・・」
激しい振動で既に手に汗握りしめているリヤカーの荷台の中でイメージした。
今の車輪は木製だ。
このままのスピードだと最初に車輪がいかれてしまう。
「アウゥウゥウアァアァアァアァアァアァアァアァア」
カナハはのんきに振動を楽しんでいる。
やっぱりどんどんみずからアホの子になってる絶対
まずホイルと金属製のスポークホイルに!鉄製ハブにベアリング!
荷台を支えるフレームを追加!エアレスのタイヤ!
「生”っ成”ぃい”っ!”」
別に呪文は唱えなくてもいいんだが、勢いをつけるためについ唱えちゃう。
シュルルという音がして、車輪にタイヤが付いた!振動が少なくなった!
スピードも上がった。
「うお!なんか走りやすくなったっちゃけど!」
振動が減り、スピードが増した。
「ふぅ。。」
もう後は壊れないように祈ろう。
そして、8キロの道のりを30分ほどで村に着いてしまった。
マグヌスが引いてきたリヤカーを顧みた。
「うおおお!荷車がなんか変わっとる!なに?この車輪!ばりすご!」
「フフフ、魔法ばいw」
カナハがフォローしてくれた。




