接 続 -Link-
【 主人公(逢坂 悠) 視点 】
※展開が速いので注意してください
※基本一人称で書いてあります
※突然、加筆修正いたしますのでご了承ください
言うなれば
金と白で装飾された巨大な鎧
それは
曇りのない金属の様な光沢を放ち
恐ろしいく美しい姿をして
私の目の前に佇んでいた
石牢から出された私はその巨像の前に引き出された。
その巨像の前に来るまでの間、私の前後左右に武装した人が立ち後ろの二人は私の背中に随時槍を突き付けていた。
無言でその巨像の前の床に描かれた何か魔法陣の様なものの上に強制的に追いやられる。
私がその中央に立った瞬間それは、光り出した。
あまりの光量に一瞬眩暈がするほど。
眩しくて目を閉じた。
まぶたに光を感じなくなった頃、恐る恐る目を開けた。
けれど、その時にはすでに見知らぬ場所に立っていた。
狭い空間
そう感じられるのは周りが闇に同化しているから。
足元には先ほど床書かれていた魔法陣と同じものが書かれており薄らと青白く光っていた。
それが、この空間での唯一の光源。
戸惑いつつも状況を把握しようともう一度あたりを見回して気付いた。
私の両手はどういう仕組かわからないけれど浮いた、丸い石の上に置かれていた。
良く見るとその石にも床と同じ魔法陣が描かれている。
そこから手を離そうとしたのだけれども何故か離れない。
そのことに戸惑っていると、ヴゥゥンッと、言う音と共に暗かった周囲に様々な色の光が灯り明滅を繰り返し始めた。
同時悪寒が全身に走り 形容が出来ないほど気持ち悪い事が身に起こった。
強いて言うならば 頭の中に勝手に色んな映像がいっぺんに流れ込んでくる感じだ。
それがとどまることなく私に入ってきては流れてゆく。
気持ち悪くて蹲りたいのに蹲ることが出来ない。
どうなっちゃうんだろう
これから何が起きるんだろう
怖いよ
恐怖心から涙が出る。
がくがくと膝が震えるけれど、やはり今の体勢が崩れることは無かった。
ふと、気がつくといつの間にか目の前に映像が浮かんでいた。
どうやら外の風景らしい。
荒涼とした荒れ地。
乾いた土がむき出しの一片の緑が無い不毛な地が地平線まで続いていた。
ここどこ?
とてもさびしい場所。
生命の息吹が感じられない場所。
良く目を凝らすと地平線に黒い物体が無数見えた。
色は違えど姿かたちは、あの白い鎧の巨像に似ていた。
白い巨像 否
天の巨兵機 天星将 天魁星
私の考えたことを否定するように、知らない記憶が頭に浮かぶ。
黒の巨像 否
地の巨兵機 地星将 五機
星将 十三機 確認
誤った情報が正され 掛けた情報が上書きされるように。
私の中を流れていく情報。
先手必勝 攻撃開始 敵機殲滅
私に、情報を与えてくれたモノとは明らかに違う不快を起こすような命令。
その好戦的な情報が私の中を通り過ぎた瞬間。
何かが私から抜けていき、一気に虚脱感が襲った。
それと同時に、目の前の風景がありえないほどの速さで流れて行く。
虚脱感に加え眩暈までおこりそれに耐えおさまった頃、ふと、目の前のモニターのが目に入った。
目の前の光景が信じられなくて目を見張る。
周りは火の海と化し、残骸となった無数の地の巨兵機がそこかしこにあった。