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プロローグ


愛する妻と娘の穏やかな顔を見つめる。

「…すまない。」

そう小さく呟き、男は立ち上がる。


あと数分で夜が明ける。空には最新鋭のドローン兵器が無機質な機械音をあげながら飛び交い、人の声は聞こえない。窓から目線を外し、目の前の鉄の塊達へとゆっくりと向ける。

「君たちは時代の先駆者だ。愚かな人間を滅ぼし、美しい世界を取り戻してくれ。…頼んだぞ。」

沈黙が場を支配する。仕方ないそういう物だ。

かつての自分なら、この状況を理解することは出来なかっただろう。人類を愛し、AIは"人間が使う都合の良い物"であるべきと考えた者がまさかそのAIに希望を見出すなんて…。

だが、それはきっとあちらも同じだ。


何十年も昔から言われていた。"AIと人間の戦争"

それが、今日起こる。


AIはAIを、人間は人間を滅ぼすことを選んだ。

入れ替わった心が、世界を真逆に導いていった。


小さなガラスのはじける音が部屋に響く。

黎明の時、世界は最期の呼吸をした。

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