説明を受ける主人公
俺は特撮オタクだ。
名前はもうすぐ変わるから別にいいだろう。
俺の癖は特撮ヒーローの妄想と特撮悪役の妄想。
異世界ものであろうと恋愛ものであろうと特撮関係の妄想をするヤバい奴だ。(自分で言うのもなんだかな)
そんな俺は今、天使を名乗る人物に説明を受けている。
「とりあえず、なるかならないかだけ決めてちょうだい」
「天使がばあさんだとは意外だ」
「半分引退みたいなものだかね」
俺の担当はばあさんの姿をした天使であった。だいたいこういうのは美女とかなんだが。
まぁ、美女と話すのは緊張するからこれでよかった。
「ダンジョンマスターね……」
ばあさんの所属する陣営が管理する世界にはダンジョンがあり、その管理者を探しているそうだ。
「そう、あと50年以内に80人ぐらいスカウトしないといけないのよ。全部が私担当ではないけど」
何でも素質があっても断られることもあるため、毎回大変なんだと。
「強制しないんだな?」
「強制したって続かないからね」
最もだ。
「とりあえず引き受けようと思うけど、何すればいいだ?」
「あら、前向きなのはありがたいねえ」
ダンジョンとは、《龍脈》というエネルギーの循環流に空いた《龍穴》という穴を塞ぐ物らしい。
ダンジョンマスターとはダンジョンが塞いだ《龍穴》から漏れ出すエネルギーを《DeV》に変えて、魔法物質や魔法生物に変えて消費するのが仕事らしい。
「使っていいの?」
「龍穴が空くのは生産量が多くなりすぎているからだから、適度にガス抜きしないと」
なるほど
ダンジョンマスターの基本権能は
・生成
・召喚
・繁殖
・強化
・増築
の五つだそうで、
魔法物質の生成
魔法生物の召喚
魔法生物の繁殖
生物・器具の強化
ダンジョンの増築
ができるということらしい。
とりあえず
「引き受けようと思う」
「あら、ありがとう」
「ダンジョンができたら送るから、それまで魂の状態で保管しとくわね」
「おやすみ」