prologue 1
―――神は、人間達に天罰を下した。
まだ、神がこの世界を創造してまだ間もない頃、まだ世界に¨光¨が存在しなかった頃、世界に蔓延る暗闇を打ち消すために、自ら¨光¨となって、この世界を照らした。
¨光¨は、この世界に生けるすべての生命から恐怖と不安を取り除き、邪悪なるモノを浄化していった。
すべての生命は、命散るその刻まで、暖かく¨光¨に包まれた。
そして、この世界の生物は¨光¨である神を崇めるようになった。
しかし、人は違った。
人は、その¨光¨を自らの掌中に収めようとし、¨光¨を用いて戦争を起こし、神に叛いた。
ついに神に叛いた人は、自らの智恵で作り上げた人工的な¨光¨を用いて、自らを神と名乗るようになった。
それを天界にて眺めていた神は、人を叛乱者と位置付け、迫害した。
そして、人を聖なる¨光¨の力で裁き律するため、光の精霊ディクアルブを創造し、人々に裁きの¨光¨を降り注いだ。
―――人は、光を手に入れる変わりに、神の加護を失った。
〜タリヴァーン=D・エクソディア三世著『精霊神話』序章1『暗き光』より〜