花見
第1話 花見
季節は春
晴れ渡る大空の下で桜が咲き誇り
過しやすい気候にあの3人がごそごそと学園内の桜並木の一角の芝生に腰掛け
他愛の無い時を過ごしていた。
千景「なんだ?花見って本当に桜の花を見るだけなのかよ?」
玲音「満開の桜見るのが花見なんじゃ無いの?」
廉 「日本では満開の桜の木の下で酒や料理を楽しみ宴会をしながら花を愛でるのが風習なんだよ」
玲音「酒呑んだり、料理食べたり、ましてや宴会なんかしていたらきれいに咲いたこの桜の花なんかみてないんじゃないの?【花より団子】なんて言うじゃん」
千景「花見とは、日本古来桜の木には神様が宿っていると信じられており、そのご神木の桜の花の満開時期が田植えを始める時期にちょうどあっていたのもあって、満開の木の下にお供え物をして、これから始める田植えが豊作になります様にと祈祷後に、お供えをみんなで分け与えて食べたのがはじまりと言われている」
廉「平安時代には桜の花を見ながら歌を詠むのが流行ったのが宴会の始まりかな?」
千景「なので桜を見ながら宴を催すのは日本の伝統なんだよ!だから花見するなら酒までとは言わないが食べ物くらい用意しろよ!しかも野郎3人だけでなんて……。風情がない」
玲音「3人で少ないなら悠貴と潤も呼ぶ?」
千景「…………。人数が少ない云々じゃ無くて花がない!と言っているんだよ!」
廉「千景………。花は有るよ。さすがに花は……。花見なんだから………」
玲音「千景。女の人居ないからと言って樹里亜を呼ぶのは止めてよね。めんどくさいからさ」
千景「なんで樹里亜なんだよ!俺にだって女友達の1人や2人………」
玲音「千景に花見に誘う様な親しい女友達居たの?」
千景「…………」
廉「まぁ、桜の花をみながら、こうして昼寝するのも贅沢なひと時さ」
千景「…………昼寝していたら花は見て無いじゃないか?」
廉「…………」