表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大体二人前  作者: せいじゅうろう
最初の一ヶ月
9/62

9話

「おはよー。」


声をかけるとレイナは寝ぼけ眼をこすりながらも目を覚ます。


「これ、朝ごはんね、一杯あるしレイナが獲ったものだから、遠慮なく食べてねー。」


「うん、ハム・・・・・・あ、美味しい。」


暫く食べていると、頭の中身も醒めてきたようで、食べているものが視界に入ったようだ。

けど、何かわからないようで?マークが浮き出るような表情をしている。


「えーっと何これ?」


肉っぽいけど、肉ともいえず、けど植物ではないんだねー。

それは何かと尋ねられたら・・・・・・。


光輝ライト"


昨日から残していた火とは別に光源をつくると、少し奥にスライムの死体がようやく目に入る。

暗視はすでに効果時間は過ぎている。


実際、スライムの死体って言われてもわかりにくいんだけどねー。

ただ、まぁ一つ言える事は、ちとグロい。

食べ物には思えないほどに・・・・・・。


「・・・・・・・・・・・・いやー!!!」


レイナの絶叫が響き渡った朝でしたー。


---


暫くは静か世界が続く。

まー、仕方ないかなー。

ちょっと、荒療治が過ぎたかもしれないしね。


けど、まぁ、虫よりましだとおもうんだけど、美味しいって言ってたしね。


「ところで、・・・・・・さぁ。」


流石に沈黙に耐えられなかったのか、レイナが話しかけてくる。


「・・・・・・魔術って、どうやって使うの?」


・・・・・・・・・・・・内心叫んだよ。

『ようやくかよ!!』って。


ステータス確認したとき! ランタンを破壊したとき!! 暗視を使ったとき!!!

それぞれ、いいタイミングがあったはずなのに、ある意味すげーよ。


「レイナは火の魔法が無難かな。

 何となく、頭の中で手の先に火が出るイメージをしてみてー。」


「イメージしたけど、でないわよ。」


それで出たら、火が垂れ流しになるからねー。


「それじゃ、その状態で、ライターを着火したイメージしてみてー。」


レイナの手の先から、ライターで出したような火が灯る。


「あ、出来た!

 結構簡単なのね・・・・・・って、あっつ!!」


そら、普通の火だから暫く近くでつけてたらあついやね。


「まぁそんな感じで、後は自分次第だねー。

 あ、けど、破壊も持っているから火球ファイヤボールもできるかも。」


実際、火だけだと火球なんて放てないとされているんだよね。


「へー、あ、出来たっぽい」


・・・・・・・・・・・・やば!


「はやく、それから手を離して!

 危ない、この場で爆発する!!」


「え、あ、はい!」

腰の入ってない投球ならぬ、投火球が飛ぶがやはり飛距離が危険だ。

近すぎる。


乱転移ランダム・ポート


火球は虚空に消え去り、少し上からくぐもった爆音が聞こえる。

誰もいない廃坑でよかったよ。


・・・・・・後は、通路が無事なことを祈ろう。


「あ、ごめん、ありがとう」


「いえ、こういったフォローをするのも仕事のうちなんよ。

 流石に焦ったけどねー。」


ここまで、迂闊なのは久々にみたしね。

もっと、自主練しててほしいもんだ。


「そういえば、あんたは何が使えるの?

 ってか、ステータス教えてよ、他人のステータスって見れるの??」


確かに、疑問だよねー。

けど、これはね、本当に残念なんだけどね。


「・・・・・・自分のステータスが見れるのは、転生、転移、憑依を行った異世界人だけだよ。

 自分のステータスなんて、知っているこの世界の人間なんていないから。

 けどまぁ、何となく親のやっていることを真似て覚えていくのが大体だねー。

 ただ、魔術に関しては一ヶ月も訓練して芽が出なければ、その系統の魔術の才能はないとされるんよ。

 僕は、基本補助系の魔術しかつかえないから、そのつもりでいてね。」


「あ、そうなんだ。

 何かごめんね。」


最初の少しの沈黙が気まずかったようだね。

それとも、苛立ちを察したのかもしれないけど、・・・・・・そこまで機微ないやね。


「それより、ステータスは何か変化あった?

 色々知識詰め込んで、戦闘もしたし、魔術も使ったから何か変化あるんじゃない?」


レイナは改めてステータスを確認すると、少し驚いたようで。


「レベルが上がって・・・・・・って、あれ? 最初レベルってあったかしら?

 ステータスも上がってる!」


「へー、スキルは?」


「えっと、火球ファイヤー・ボールが何か登録されているくらい。」


っち、使えねぇ。

けど、レベルタイプか、ならまだ期待できるかもしれないねー。


---

うーん、ステータス流石に教えないよな。


教えてきたら、減点だけど、ちょっと知りたいかな。


魔術については、プラマイゼロにサービスしておくか。

街中でいきなりぶっ放さないだけマシだろう。


スライムって、何ででっかくなると核も大きくなるといわれてるんだろう??

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ