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大体二人前  作者: せいじゅうろう
最初の一ヶ月
6/62

6話

廃坑にはいれば、当然暗くなる。

ヒカリゴケ? そんな不思議なコケが人造物にあるわけないからねー。


当然、ランタンに火を灯すことになるんだけど。


「ねぇ。」


「はい、なんでしょー?」


「ランタンってどうやって火をつけるの?

 スイッチらしきものも何もないんだけど。

 これ、説明書もないし・・・・・・。」


そりゃ説明書なんてあるわけないし、灯し方なんて事前に確認しておかないとね。

後は、たしか燃料もなかったよね、ランタンだけで明かりがつけれたら、すごいよねー。


「トライ&エラーでがんばってみてね。

 そのうち判るよ。」


当然、つかえないことが判るというだけの話。


後は、いきなり洞窟のような空間で火を使うのも考え物だよねー。

酸欠は言うに及ばず、爆発や、ここにモンスターでもいれば良い目印だよ。


ってことを考えていると。


ボン!!!


何故か爆発音が聞こえてくる。


「えっ・・・・・・不良品掴まされた!!」


「いえ、ありえないから。

 冒険者ギルド内で用意されたものでしょ、それなら不良品でも爆発はありえないから。」


「それじゃなによ、これ!」


ランタンは木っ端微塵になっている。

火種もない、油もない、なのに爆発っていう事自体がまずおかしい。


「多分、魔術が発動したんだと思うんよ。

 元々火の属性あったからねー。

 ついでに、おそらく破壊や粉砕も一緒に発動したんじゃないかな。」


「はぁ、何、私ランタンに満足に火もつけられないの。

 落ち込むわ。」


「あれじゃ、誰でも火はつけられないよー。

 火種がない、油がない、ランプの調整方法も知らないじゃ意味無いしね。」


驚いたように目が開かれ、こちらに顔を向けられる。

そして、徐々に感情の色が現れてくるので、気勢を削ぐ為に今度は質問を投げかける。


「ちなみに三日間の講習では話出なかった?」


そう聞くと、何かを掴もうとして空振ったあと、頭をかかえて座り込む。


「そんなの、覚えてられるわけないじゃない。

 ランタンが必要ってだけ覚えていたんだから・・・・・・。」


中々覚えるのは大変な人はいるからね。

けど、それって嗜好と姿勢の結果じゃないのかなー。

面倒毎は避けたいけど、必要な事は教えて欲しいって感じの気がするよ。


中には、火の付け方を教えてもらって、練習もしているのに、ランタンを忘れたって人もいたって話しだし。


「しょうがないから、魔術使うね。

 『暗視』・・・・・・これで、暗くても普通に見えるよー。」


『暗視』は、原理的には現代の暗視スコープと同じで、光量を増幅しているだけで、当然同じように大光量に弱い。

最近のは安全装置もついてるそうだけど、魔術はそうそう便利に作り変えるのは難しー。

凄くむずかしーよ。


「こんな便利な魔法があるなら使ってよ!」


「魔法じゃなくて、魔術ねー。

 あくまでサポートなんで、手助けは必要最低限しかしないから。」


「なによ、ケチね!!」


レイナはプリプリと怒りながら廃坑の奥に進んでいく。


---

ランタンの用意はあれど、準備はなしと。

生死の関わる情報なのに、聞いてないし復習もしていない。

更に、何も聞かずに火を使おうとする。

魔術についても何も練習なし。


魔術をつかえた事に対してのリアクションもなし。

反復練習をしようという姿勢もないね。


味方になる人間に対して不満をぶつけると・・・・・・。


点数だけでいうなら、マイナス10点の状態だけど、内容が凄いね。


さてと、これから一週間なんだけど、耐えれるかねー?

ランタンはハリケーンランタンと呼ばれる類のものです。

昔は家にあったのですが、引越しなどの影響か、いつの間にか無くなっていました。

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