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第六話

ジリリリリ…ジリリリリ…

「んー、なんだぁ、電話か」

啓太は目覚ましを確認する。時間は0時。心地よく寝ていた啓太はこんな時間に誰だと怒りを覚えながらも携帯を見ると、知らない番号からの着信であった。啓太は無視しようとしたが、こんな時間にかけてきて一言でも文句を言ってやろうと電話に出た。

「もしもーし、どこのどなたか知りませんがこんな時間に何の用事ですか」

「おやぁ、威勢がいいねぇ。前あったときはあんなにビクビクしてたのにねぇ」

その声を聞いた途端啓太はぞくりと背中に冷たいものが走る感覚を感じた。どこかで聞いたことのある声。この声は確か…と啓太は記憶を辿っていく。

「急に黙り込んでどうしたのさぁ。まぁいいさね。今日は世間話をするために電話したわけじゃないからねぇ。さっそく本題に入るけど…」

「す・すみません、明日早いので話はまた今度聞きます。それでは」

啓太は一方的に告げると電話を切り携帯の電源を落とした。

ほっと安堵のため息をついていると


ジリリリリ…ジリリリリ…

確かに電源を切ったはずの携帯から着信音が聞こえてくる。啓太は今度は携帯に出ることなく、頭から毛布をかぶって丸くなる。

ジリリリリ…ジリリリリ… ピッ

「まったく、いきなり電話を切るなんてひどい男だねぇ。ちゃんと今日行く旨の連絡を入れたはずだけど見てなかったのかねぇ」

声が聞こえてくる。

「まぁ、いいさね。こちらとしては料金さえ貰えればね。もちろん現金で用意してあるんだろうねぇ」

啓太毛布にくるまったままかすれる声でしゃべる。

「料金は無料って言ってたじゃないか…だ・だましたのか」

それを聞くと女性はニヤリと気味の悪い笑みを浮かべる。

「もちろん無料さね。携帯自体はね。ただそのあとの通話代や個人情報まで無料とは書いてないはずだけどねぇ。説明書読んだかぃ」

啓太は何も言うことができず、布団の中で震えることしかできなかった。

「まぁ、そんな怖がることはないさね。料金さえ払えば何もしないからねぇ」

それを聞いた啓太は少し安堵する。

「ちなみに…料金っていくらですか」

「その連絡もしたはずだけどねぇ、メールで送ってあるからだからみてみなさいな、1回切るよ」

啓太は恐る恐る毛布をとり携帯をみる。電源が切れているのでもう一度電源を入れ直しメールを見る。

[利用請求金額

個人情報1件10万円×10件      100万円

通話時間1分10万円×2時間32分    152万円

アプリ通信料1分10万円×5時間48分  348万円

合計金額              600万円]

「なんだよこれ…600万って何の冗談だよ…」

ジリリリリ…ジリリリリ…

再び携帯がなる。啓太は恐怖のあまり携帯を投げ捨てまた毛布を頭からかぶる。

ジリリリリ…ジリリリリ…  ピッ

「まったく、めんどくさいから出ておくれよ。それで料金はみたのかぃ?見たところまだ現金が用意されたないみたいだけど」

「あ、あんな金額払えるわけないじゃないか!どう見ても金額設定もおかしいし…」

「そうはいってもねぇ。この書類にもあんたはサインしてるし、説明書にも料金については書いてある。まったく…最近の子はさんざん好き勝手使っておいて払う段階になって駄々をこねるからたちが悪いよ」

はぁーと女性はため息をつきながら話を続ける。

「まぁでも私も鬼じゃないのさ、あまりにも哀れだからチャンスをやるよ

、1回しか言わないからよくお聞き。今からあんたに料金を払う気がない利用者に携帯の使用をやめるよう説得してもらう。説得できたらあんたの利用料金をチャラにしてあげるよ。簡単だろ」

啓太は内心そんなことでいいのかと思いながらも、やる旨を伝える。

「あ、制限時間5分だから頑張ってねぇ。よーいスタート」

いきなりのそしてあまりにも短い時間制限に啓太はあわてて携帯を握る。

プルルルル…プルルルル…

啓太はなかなか出ない相手に段々と焦りと怒りを覚えてくる

プルルルル…プルルルル…

「もしもーしどなた…」

あまりにも間の抜けた声に啓太は思わず怒り怒鳴ってしまう。

「今すぐその携帯を捨てろ!絶対使うなよ!頼む!」

プッっとすぐさま通話を切られてしまう。

「くそっ、他人事だと思って…すぐかけ直さないと…」

履歴からすぐさまかけ直す。

プルルルル…プルルルル…

お客様がおかけになった電話番号は…

なすすべもなく5分が過ぎる。そして再び啓太の携帯が鳴り響く。

ジリリリリ…ジリリリリ…


ジリリリリ…ジリリリリ…

「まったく、鳴ってても出ないなら何のための携帯なんだろうねぇ。それはさておき説得も失敗、現金も置いてない。となるとあとは」

ジリリリリ…ジリリリリ…

啓太はまだ鳴っている携帯を強く握りしめる。

「体で払ってもらうしかないねぇ。まぁ少し寝てる間に終わるさね。それじゃあお休み坊や」

啓太は首筋に何か刺された感触を最後に気を失った。



「奥さん聞きました?三日前に長谷川さんのお宅の息子さんが亡くなったって」

「かなりの騒ぎになったみたいねぇ。警察もたくさん来てて」

「そうねぇ、なんでもかなり変な遺体だったって。首筋の注射婚以外、傷がどこにもないのに臓器がごっそりなくなってたらしいのよ」

「不思議なこともあるものねぇ」

「この話してて思い出したけど、清水さんの旦那さん知ってる?」

「知ってるわよー。なんでも臓器移植しないとたすからないーって海外で順番待ちだとか」

「その旦那さんがなんと運よく適合する臓器が見つかって移植候補者に選ばれたらしいのよ。それでなんとか助かりそうだーって」

「ほんと運のいい人もいるものねー」

「またその奥さんが面白くてね、お店で600万円で売ってたのよーとか言ってるの」

「それほんとなの?清水さんの奥さんそんな冗談いうような人じゃなかったと思うけど」

「そうねー、また今度お話聞いてみましょうか」

「それがいいわ…あら?」

「どうかしたの?」

「こんなお店前あったかしら」

[何でも屋、ご希望の品すべて取り押さえております。※ただ今臓器お安くなっております。]




最後わけどころが見つからなかった

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