第二話
啓太は店内を見回して首をひねる。何でも屋という割には品物がおいてなく奥の部屋へ続く扉がひとつあるだけだった。
「あの…商品はどこにあるんでしょうか」
「せっかちだねぇ。まぁついといで」
女性に案内されれるまま奥の扉に行くと大広間に机が何個も並べられており、通路意外に携帯が所狭しと並べられていた。
最新のスマートフォンからガラケー、背中に担がなければならないほどの古い時代の携帯なども置いてあった。
「さぁここにあるのから好きに選んでおくれ」
啓太は様々な携帯をみてテンションを上げるが自分の財布に100円しか入っていないこと気づき、うなだれる。
「なにしょぼくれてるのさ、気に入ったのがなかったのかぃ」
「いや…そうじゃなくて…実は僕携帯が欲しくてもお金が…」
そういうと女性は急に笑い始めた。少し怒りを覚えた啓太は何笑ってるんだよおばさん、と言おうとしたが急に鋭い目つきで睨まれたために思うだけにとどめておいた。
「まったく、失礼なうえにとんだおバカな子だねぇ。入口の旗をよく見てみな、ここにある携帯は全部無料さね」
携帯を見るのに夢中になっていた啓太は入口のところに立てかけている旗を見逃していた。そこには開店記念!すべての機種が無料と書かれていた。
「あの…創業100年以上じゃ…」
「小さいことにこだわる男はもてないよ。それで、買うのかぃ?わたしは別に買わなくても何の問題もないんだけれどねぇ」
「買います」
啓太は即答して、迷わず最新の機種の携帯を手に取った。
「現金な子だねぇ、それじゃあここに名前を書いて、それと説明書。分厚いけどちゃんと読むんだよぉ」
啓太には女性の言葉はほぼ耳に入っておらず書類に名前を書くと説明書と携帯を持って逃げるように店を後にしたのだった。




