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トリムルティ  作者: 姫野博志
第四章  鷹視狼歩《ようしろうほ》
53/56

還らぬ想い・・・

結論から言うと―-


採掘場の百余人は、命からがらではあるが、生還を果たすことが叶った。


人為的に落盤を起こし、坑道の奥に立て籠っていたため、

食料も……空気すら尽きる寸前であったが…………


サラの魔法がなければ、

おそらく……助かることは無かったろう。


洞窟に連れ去られた五十余名の大半は、

家族の元に戻ることは叶わなかった…………


改造に耐えられなかった者達……

元に戻すには手遅れなほど改造されていた者達……

そして……原形すらとどめていなかった者達…………


三十数名が、還らぬ人となった――



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