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トリムルティ  作者: 姫野博志
第一章  神機妙算《しんきみょうさん》
4/56

ラクシュミー&サティ

 野次馬達の一人をひっ捕まえて聞きだした、記念碑モニュメントのほど近くにある一軒のお食事処――

 分量ボリュームの割にはお手頃なお値段でお味もなかなか。

 地元の常連客を中心に旅人達にも重宝され、お昼時とあいまって店内はほぼ満員状態と盛況だ。

 そんなお店の片隅で、サティは苦虫を噛み潰したような顔に、凍った笑みを貼り付けて座っていた。


「………………………………」


 カチャッ

 パクッ

 モギュモギュ

 ゴックン

 清潔な敷布クロスが敷かれた食卓テーブルに、次々と重ねられていくお皿の山。

 周りから突き刺さる視線が痛い。


「どうしましたの?サティさん。 召し上がりながら話してくださって構いませんのよ」


「はあ………」


 ラクシュミーの豪快な食べっぷりを見ているだけで、お腹がいっぱいになってくる気がする。うっぷ……

 いったいどこに入っているのだろうか?

 肉・魚・野菜料理を実にバランスよく五人前は平らげているはずなのに、スリムな体型に変化の兆しはない。


「……あれは、一週間前のことでした――」


 こんな所で胸焼けしている暇はないのだ。

 サティは食卓テーブルの上で指を組んで、気を取り直すと、感情を抑えながら淡々とした口調で事の詳細を語り始めた。

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