表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トリムルティ  作者: 姫野博志
第三章  楽天知命《らくてんちめい》
32/56

回想――ガリウス

「――俺には……どうしても殺せなかった……」


 重たいため息のようなガリウスの声で、ガナは現実へと引き戻される。


「あの頃の俺は、知らず知らずのうちに|《機関》《アムリタ》の選民思想に毒されていた…………」


 田舎者の武骨な若者が、初めて触れる王国の文化。

 超常技術の結晶|《機関》《アムリタ》との接蝕。

 ――そして……美しい娘との出会い。

 |《機関》《アムリタ》の中に在りながら、その存在意義に疑問を持つ娘は、

 |《機関》《アムリタ》に傾倒していく若者に危惧を抱く――愛するが故に…………


 ……ある日娘は、|《機関》《アムリタ》の真実を――

 その狂気を若者に知らしめるべく、荒療治を試みた。

 幼児構成員に対する武術の基礎訓練――小ちゃい子の健康体操みたいなものよ―

 そう言われて連れだされた若者は、

 王国の地下に根を張る|《機関》《アムリタ》の施設の一室に通された。

 そこには見るからに異様な集団が、整然と列を成して待ち受けていた。


 ――銀色の頭部保護具(ヘッドプロテクター)で顔を隠した三十人の幼児達…………


 想像と全く違う状況に、戸惑いながら問いを発する若者……

 傍らに立つ指導教官は全く意に介することなく、冷たい声で号令をかける―


 戦闘開始(やっておしまい)…………と――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ