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4 驚愕

長かったような、短かったような夏休みも終わり

僕は学校に来ている。

久々に会う友達もいれば、夏休みの部活で

たまに会っていた友達もいる。

そして、彼女も勿論いた。

皆が日焼けしているにも関わらず、

彼女の肌は透き通るように白かった。

僕は彼女を見て、夏休みに会った白い猫を思い出し

窓の外を見た。

高い木々と、広いグラウンド。

生憎くもりがちなので、空は雲で覆いつくされている。


始業式も終わり、今は休み時間。

僕は窓際の自分の席に座り、頬杖をついていた。

横では友達が話をしており、僕はそれをぼーっとしながら聞いている。

僕の横の席に座っているのは翔太で、その前に座っているのがみのるだ。

翔太は、しょっちゅうノロケ話をしている。

僕達三人の中で、彼女がいるのは翔太だけだ。

稔は、二年前まで彼女がいたらしいが、その時の彼女に振られてからは

新しい彼女ができていない。

そして、僕は彼女ができたことがない。

なので、二人が昔の彼女の話をしていると

話題に入っていけず、ただ黙っているしかないのだ。


今日も、翔太はノロケ話をしていた。

稔は、それに度々突っ込みをいれている。

彼女がいるのが羨ましくないんだろうか。

僕はそう思いながら、翔太の話を聞いていた。

雲は、今日も穏やかに動いている。

少し眠気がしてきた。目を擦り、また空を見上げる。

すると、突然翔太の話が止まった。

稔の声も聞こえない。

翔太のノロケ話が止まるなんて、よっぽどのことがない限りありえない。

僕は不思議に思いながら、翔太達のほうを振り向いた。

「どうし・・・・・・た・・・・・・・・・」

僕は目を大きく見開く。驚きすぎて、言葉を失う。

翔太達の話も止まるわけだ。

僕の横には、彼女が立っていた。

彼女は僕と目が合うと、にっこりと微笑んだ。

「賢君、話したいことがあるんだけど・・・いい?」

教室内が静まった。

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