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97話 やりますか!エルフ助け!

 よろしくお願いします。

 〈.....なんでこうなったんだろ?〉


 フィルスはふとそう考える。エルフの里はボロボロであり、空は生い茂る木で塞がれており、木漏れ日が少し入るくらいだ。フィルスはそんなところで椅子に座らされ、その上で寛ぐサティウスを土下座で拝めるエルフを一段高い場所から眺めると言うカオスな状況はまったく、理解できない。


 「え、えと.......いつまで続けるんですか?」

 「それはサティウス様のお許しが出るまで頭は上げられない──【面を上げよぉー】──はっ!」

 「「「「「「「「はっ!」」」」」」」」


 〈.....相変わらず、適当なタイミング!なんで今な訳?!もうちょっとタイミングあったでしょ!?〉


 相変わらず能天気なサティウスに心の中でツッコム、フィルス。それに気づくはずもないサティウスは仰向けになり、再び目を閉じた。だが、これでまともな話ができるようになったので文句は言わないが.....


 「じ、じゃあ、改めて自己紹介しますね。僕はフィルス・クレイア......貴族で今は冒険者をしてます。それで、同じく貴族のノンシー・カリストで、こっちが黒精霊のクロ、僕の頭の上で寛いでるのが精霊王のサティウスです.....

 早速、復興の件に関して、いくつか質問をしたいのですが....」

 「.......分からぬか?我等はこの森とだけでも生きていける......今更、人間の手を借りてまで里を復興させようなどとは思っておらぬし、たった、数百年復興が遅れても長寿の我等にとってはなんの支障もない。」


 〈ぐ......いきなり、痛いところを突いてきたね.......そうだよねー。見た感じ、生活に困っているようには見えないし、僕たちには若干の警戒心があるようだから、断られても無理はないよね........〉


 貿易をしなくても魔法に長け、森に囲まれているので食事にも困らないエルフ達にとって他国との貿易は無意味と言えるだろう。だからといって、はいそれと帰るわけにもいかない......こちらにも事情がある。


 「ん~......見たところ食料には困ってないようですが......例えば、魔物の駆除......とか困ってたりしてませんか?いや.......困ってますよね?

 壊れた城壁は今や魔法を撃つときの障害物でしかない......王城もあんなに立派なのに、彷徨く気配が数えきれないほどにいます........見るからに女性が多いのもそれが理由と察しますが.......?」


 そう、先程からエルフ達を眺めていたが、いるのはほぼ女性.....男性でいるのは恐らく、エルフにとってまだ成人していない100歳未満の男性だろう。フィルスの察しは正しかったようでエルフはほぼの者が暗い顔で俯く。


 「.......じゃが、それは人間達にとって、好都合であろう?憎き、エルフ達が滅び行くのを願ったあの日から、それは変わらぬのではないか......?」

 「じゃあ、聞きましょう。500年前の事件から今まで生きている人間はいくらいると思いますか?.........答えは0人です。」

 「なんと!?人間とはそれほどまでに寿命が短いのか.....?」

 「人間は精々、生きれて100年......200年も生きた人間なんてこの世に一人もいないわ......」


 驚愕の事実といった感じに目を見開かせるエルフ達......どれ程人間と関わってこなかったのかが窺える。先祖は人間の事に関しては一切話さず、口を閉ざしたのだと言う......だから人間を良くも悪くも判断できず、だが、会う理由もないし、先祖にこの森から出るなとは頑なに言われていたので、この森に閉じ籠っていたらしい......


 「........僕は、エルフの酷評ばかり聞いて育ちました.....それを聞く度、いつか僕の目で本当のエルフを知りたいってずっと思ってて......だから今、ここに来られて本当によかった......皆が思うエルフじゃなかったって、思えたから....」


 〈ここにいるエルフは優しくて、何も知らなかった......だから、怖がったんだ......人間を、外の世界を......そんなエルフ達の手助けができる.......やりますか!人助け!ん?エルフ助け、かな?〉


 フィルスは心の中でそう呟いて先ずは手始めに城壁の建て直しとその一帯にいる魔物の駆除から取りかかった。

 ありがとうございました。

 次回からエルフの復興に向けて、フィルス達が動き始めます!そこには数々の問題が?!お楽しみにっ!

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