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96話 サティウスはお偉いさん

 よろしくお願いします。

 「んじゃあ、行こっか!」

 「【【.....うん!】】」

 「っ!?な、何を門番の許可なく......!ど、どうして門が......?」


 門番は最初、怒りながらフィルス達に近づいていくが、少し考えて立ち止まって震え上がった......こんな人より何十倍も高く、何百倍と重い門が青年一人の力でこじ開けられた事に驚き、そして恐怖した。


 「.......エルフの.....世界の常識を変えるために僕たちは先へ進みます.....例え、貴方の思うようなエルフしか居なかったとしてもね......」

 「エルフを知る貴方はもう、そのエルフしか見えなくなってる。だから、エルフを知らない私たちだから進める.....貴方はここで他に門に立ち入る人がいないか見張ってなさい。」


 フィルス達はそうとだけ告げて深い森の中へと姿を消した。そんなフィルス達を門番は呆然と眺めるだけであった......

 フィルス達は前までは道であったであろう、少しだけ草が生えていないルートをひたすらに進んだ。途中でオークやゴブリン等に遭遇したが、難なく倒し順調と言える進み具合であった。


 【.........フィルス.......ここからはよりいっそう、警戒した方がいいよ.......】

 「.......分かってる」


 魔物の気配ではない.....何か、こちらを見つめる影が数体。それはサティウスやフィルスだけでなく、ノンシーもクロも分かっていた......途方もない殺気と共に......


 「.......すみません!この森に.....あなた達に手出しはしません!帝王様の命でエルフの里を復興させるためにここへやって来たフィルス・クレイアともうします!なにもしません!姿を見せ、その武器をお納めください......」

 

 〈これで効果があるのか分かんないけど......このまま先へ進めば、間違いなく戦闘へ突入しちゃう......それはまずいから、なるべく話し合いで解決するためにはこれしか.......〉


 後ろにいる者達を守るために.....フィルスは敵意がないことを相手へ伝え、腰に携えていた剣を放り投げた......それでも襲いかかってきた時のために、しっかり警戒をしながら.....


 「.........ぬしに1つ聞いておきたいことがある.......それは主等の妖精か?」

 「え?あ、あぁ.......えと、こっちにいる黒精霊はクロでこっちにいる精霊王はサティウス.......どちらも僕たちの大事な仲間です。」

 【やぁー......精霊王のサティウスだよ~......よろしくね~......】

 【.........ども.......】


 〈て、適当だな!二人とも!?相手はまだ敵か味方か分かんないのに.......〉


 相変わらずマイペースな精霊二人に苦笑してしまうフィルス。ちなみにクロは妖精であったが、ノンシーの魔力量が上がりに上がったため、今は精霊といえるくらいにまで成長した。

 サティウス達の挨拶を聞いたエルフ達はざわつき始め、しばらくすると木の影から一人の少女が飛び出し、フィルス達の前へ姿を現した.......濃い緑色の髪に赤色の丸い瞳.....整った顔で美しく、元気な少女といった顔立ちだ。


 「......ひ、1つ聞いてよいか?」

 「え?あ、はい.......」


 〈よいか?......この人は古いしゃべり方を使うな......〉


 見た目に反して古い言葉づかいに戸惑いながらも質問を聞く。その丸い瞳を見開かせて見つめるはフィルスの頭の上で寛ぎ続けるサティウスであった。


 「........主、この精霊を精霊王様と言っておったな....?」

 「はい........そうですが、それがどうかしま──「どうもこうもないわい!!」──っ!?す、すみません!」


 何が可笑しいのかと首を傾げながら問いかけようとするフィルスの言葉を遮って怒鳴る少女に威圧され反射的に謝るフィルス。そのあと少女は数秒固まり、両手を合わせて音を鳴らす。すると出てきたエルフ達はその場で跪く......フィルス達に向かって......


 「........サティウスってそんなに偉いの?」

 【.........え?も、勿論だよ!もう、そりゃあ、創造神が一番始めに創り出したのが僕だからねっ!】


 〈.......絶対、今驚いてたでしょ?!で、でも......これ、どうしよ?〉


 変わらず頭を下げて跪くエルフ達を茫然と見るフィルス達なのであった。

 ありがとうございました。

 さぁ!サティウスが活躍する場がやって来ました!これでエルフの里復興も捗ること間違いなし?!次回をお楽しみにっ!

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