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84話 用件男の怒り

 よろしくお願いします。

 王城へ戻ったフィルスは一直線にベッドへダイブした。疲れもそうだが、治したとはいえ肩は少なからず痛い。

 そんな時にまたもや厄介事をもたらしそうな者が現れた。


 「はぁ.....最近の若者はダラダラしよって.....情けない」

 「ずっとお茶を呑気に飲んでいる貴方には言われたくないですよ!カースト様!」


 もう、驚く気力すらないのでベッドに突っ伏せた状態で反論する。カーストはどこからともなく現れるなり、部屋に設置されてあった机に湯飲みと急須を置き、フィルスを魔法で持ち上げて机に強制で座らせる。


 「もおぉー!なんですか?僕はとてもとても!眠いんです!」

 「だからといって寝転がっておれば良いってものでもあるまいて。それに、お主も元日本人ならお茶は飲みたいじゃろ?」

 「.....はい。そうですけど....」


 恐らくそれ以外でも起こした理由はあるだろう。急須に茶葉は入っているがお湯が入っている気配はない。だが、闇の創造神が使えるのは闇、炎、風、無だ。ちなみにシンクスは光、水、土、無なので、まさに真逆の存在と言えるだろう。


 「お主、全魔法が使えるじゃろ?これは世界でお主とサティウスだけじゃ。」

 「へぇ、そうなんですね。ところでサティウスは?」


 今日は眠いからついていかないと言って、ベッドに寝転がっていたサティウスは帰ってきた頃には居なくなっていた。何故か分からないフィルスが首を傾げているとカーストが何かを思い出したように両手を叩く。


 「確か、神界で仕事をしておったな。ワシと同じで滅多に働かないので、天界はちょっとした騒ぎを起こしておったわい。」

 「.....ワシと同じでって.....カースト様も働かなければ、信用は保てませんよ?」

 「ハッハッハ!そんな1枚板の信用なら必要ないわい!」

 「.....サボっても怒られないんですか?」

 「ボコボコにされるわい」

 「はぁ......ラファエルさんも苦労人ですね」

 「分かっていただけて、有り難い限りですよ。フィルスさん」

 「ハッハッハ!ラファエルなら大丈──夫?」


 もう一度言おう。フィルスは疲れており、驚く気力すら残されていない。そのせいか、カーストの後ろで鬼の表情を浮かべるラファエルを見ても不憫だと思っただけで驚くことも怯えることもなかった。

 そんな鬼のラファエルにフィルスが自然な感じで話しかけると、ラファエルから自然な返答が返ってきたので、カーストは気づくのが遅れた。

 ブリキ人形にでもなったかのようにカクカク動くカーストは滑稽だが、これから待ち受けるであろうお仕置きを考えると笑えない。


 「.....一度、死んどきますか?カースト様」

 「わ、わわ、分かった!す、直ぐに神界へ、も、戻る!じ、じゃから──「戻るだけですか?なら、死んでもらいますが」──ち、ちゃんと働く!いや、働かせて頂きます!」


 それを聞いた瞬間にはカーストの首根っこをラファエルは摘まんでおり、若干、椅子から浮いているカーストをフィルスが見ているとラファエルがこちらを向いて口を開く。


 「お疲れのところをうちのバカが失礼いたしました。お身体は大切になさってくださいね。それでは、失礼いたします。」

 「え?あ、はい。ありがと──って、もう居ないし.....」


 ラファエルは用件男のようで、自分が話すと直ぐ様に消えてしまった。カーストは急須と湯飲みを置いていっていた。茶葉も入っているので、ありがたく使わせてもらうことにして、久々のお茶を堪能してから再びベッドへダイブして眠りに就いた。

 ありがとうございました。

 急展開というか・・・・・嵐でしたね。すぐに過ぎ去ったのは不幸中の幸いと言えるでしょう(^^;

 次回はどのような展開を迎えるのか!お楽しみにっ!

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