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41話 脇役物語

 よろしくお願いします。

 「.......本当に良いのか?お主はここで死ぬ必要は無いのだぞ?」

 「いえいえ、私はここで死ぬべきなんですよ......もう、仮面の名は次の代に渡しましたし物語で私は脇役......そんな創造神様の力を借りて生き返るなんて、脇役らしくない......物語を変えないためにも大人しく眠りにつきますよ。」


 この白く、眩しい空間には創造神の一人である光の神 シンクスと仮面が外れたキーリスの姿があった。最後までキーリスはシンクスの提案を断り死ぬことを決めた。少しシンクスは申し訳なさとこの不思議な考えの少女に困っている。

 閻魔大王を人界に行かせてしまったのはこの世界の長である創造神の責任でもある。だから、この少女が死んでしまったのは実質的にシンクスとカーストのせいになる。だが、キーリスは一切として怒らず、そして提案を呑んでくれることはなかった。


 「......お主は可笑しな事を言う......何故、自分をそこまで蔑み生を拒む.......?フィルス達の仲間であろう?」

 「う~ん......まぁ、そうなんですけどね......でも.....私は、死ぬのは怖くない.......だって、生きてる時点で死は付き物だから、いつか必ず死は訪れるんですよ.......だから、それを優しく迎え入れたい......生とも死とも仲良くしたいんです。門前払いなんて言語道断でしょ?」


 やはり分からない......それを聞いて尚、そうなのか?と首を傾げてしまう。こう思ってしまう自分はいるのだが、否定は出来ないのはキーリスも間違っていないからだろう。

 キーリスは儚い微笑みを浮かべている.......儚く見えるのは幻なのか真実なのか.......だが、シンクスから見える少女が笑いながら泣いているのは本当だろう......


 「........まぁ、叶うことなら一度だけ......もう一度だけ......フィルス達に会いたかったですけどね.........でも、決めたんで......ここでシンクス・カーストと......帝都と........2代目と......フィルス達とさよならするって.....」

 「.....」


 何も言えない......キーリスの寂しげな顔は涙を流すなか笑っていたから......キーリスの考えを自分では理解できなかったから.......

 

 「.......我はもう完全だと思っておったのだがな......お主の気持ちはどうしても理解できないようだ.......まだまだ経験不足じゃな.....」

 「それは皆、同じですよ.......私もまだまだ経験不足てすし、もう一人の創造神であるカースト様もそうだと思います。」

 「ハッハッハッハッハ!.......お主には敵わぬわ!どうじゃ?ワシの下でその経験、活かしてみぬか?勿論、九尾族では無くなってしまうが尻尾程度なら生やしてやることも出来るし、記憶も残しておいてやろう。ワシから誘ってるのだからな。」


 突然のスカウトに驚きながらしばらくの沈黙がこの場に訪れる........手を伸ばして握手を求むシンクスの皺だらけの手を眺めながら考える......自分はどうしたいのかと......両親の顔が思い浮かぶ.......微笑みを浮かべているのだが、その両親は首を大きく横に振っていた。まだ来るなと言っているように思えた.......寂しく、辛く......だけど、両親の願いなら......そう思って苦笑する。


 「........両親はまだ来てほしく無いようなので.....私!誇り高き九尾族 キーリス!世界の長である光の神 シンクス様に命を懸けてお仕えすることをここに誓います!」

 「うむ、これから頼むぞ.......キーリス。」


 少し芝居がかったキーリスの言葉に満足げな表情で深く頷くシンクス。

 すると、キーリスの体が淡い白色の光に包まれ尻尾が一時的に無くなり、九尾族のもう1つの特徴であるいくら歳をとっても伸びない背がゆっくりと伸びていくのが分かる。


 「名はキーリス......我が司りし光の名の元に生まれ変われ!大天使 キーリスとして!」

 ありがとうございました。

 キーリスは大天使として生まれ変わりました!これがどうフィルス達と関連していくのか・・・・・・お楽しみにっ!

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