33話 敵討ち
よろしくお願いします。
帝都防衛戦は順調に人間の勝ちへと近づいていた.......その一歩一歩は小さく分かりづらかったが魔物が減り続けているのは肌身で感じていたのだ......アイツが現れるまでは.......
「フハハハハハハッ!愚かな人間どもよ!!貴様らがいくら抗おうと我の忠実で愚かな魔物には勝てぬ!!........そして、我には指一本として触れられぬ.......」
「えっ?......あ、ああ、アイツ、は.......ああ、ああぁぁああぁああああぁぁあぁああぁ!!!!」
「き、キーリス?!だ、大丈夫?!」
得体の知れない人の姿をして、黒い甲冑に身を包み黒いマントのようなものを靡かせる何かが現れた瞬間にキーリスは頭を押さえ目から無数の涙を地面に落としていた。
フィルスがそんなキーリスに驚いているとサティウスが忌々しげな顔で小さな舌打ちをつく。
【......その子は遠ざけとかないと......死ぬよ?】
「っ!?ど、どうして........?って、理由聞いてる場合じゃないよねっ!」
そう言って素早くキーリスを移動させようと振り替えるが、先程までそこで両膝をついていたキーリスは消え去っており得体の知れない何かの方に駆け出していた。
そのスピードは凄まじくフィルスでは追い付くことさえ出来ない。そんはキーリスは短剣を構え思いっきり歯を食い縛って、涙を流している。
「母さんと父さんの仇!今ここで死ね!!」
「笑止......《ブラックボックス》」
ブラックボックス.......精神崩壊や自殺願望を高める空間......人に向ければ一回で死に至るだろう。だが、キーリスはその空間を避けながらどんどんと近づいていく。疾風の如く進むキーリスを止められる者はいない......誰もがそう思った.....
「僕の主に.......近づくな!!」
「がふっ!」
「っ!?き、キーリス!!!」
何処からともなく現れた少年に殴り飛ばされたキーリス。その威力は凄まじく、かなり遠くまで飛んでいってしまったキーリスに慌てて駆け寄るフィルス。
「......ぐぅぁ.......殺す.....アイツだけは........私が......」
「ダメだ!冷静になってキーリス!!魔力的にも、アイツも少年も僕より断然に上だ......力の差がありすぎる......」
〈早く、キーリスの傷の手当てをしないと......!絶対肋はなん本か折れてるだろうし、精神的にもヤバイと思う......〉
そう思ったがキーリスはフィルスをはね除けて再び立ち向かっていった。少年は本当に強く、キーリスが短剣をなんかい振っても掠りもしない。魔力も絶大ながら格闘も出来る少年は人間ではないようであった.......
「君が誰なのか、僕の主にどんな恨みがあるのか知らないけどさ.......主を傷つけることは僕が許さない!!」
「貴方が誰だか知らないけど!私が目の敵にしているアイツを庇うのなら容赦しない!!」
無理だ.....誰が見ても分かる、この勝負の結末.......だが、それは良い意味で裏切られた。少年はキーリスの短剣を潜り抜け拳を打ち込もうとしていた......だが、その拳は割り込んできたミスリルソードによって止められる。
「ふ、フィルスさん!!」
「......言ったでしょ?死なせないって......それに、勝てない戦いなんてないんだよね.......だから、ここは僕が引き受けるよっ!倒してきて!黒甲冑の人!」
「っ!?あ、ありがとうございます!!」
「.......ただの人間は邪魔しないでよ.....!」
「すみません.......ここは仲間のために、退くわけにはいきませんからねっ!」
どんどんと距離を詰めていくキーリス。黒甲冑はただ、キーリスが自分の魔法をどう避けるのか観察しているみたいに微動だにぜず、見守っていた。
「.......あぁ、思い出した......あのすばしっこい狐の仲間か......アイツらは確かに手応えがあったな........フフフフフフフフフフッ!貴様は楽しませてくれるのか?!」
「楽しく死なせない!!永遠の死と恐怖に浸らせて殺す!!」
【.......あの子の両親を殺したのがアイツ.......?まぁ、運が悪かったね........僕でも勝てるかどうか分かんない奴だから......】
独りで呟くサティウスの声は悔しそうであった.......キーリスは黒甲冑の懐まで入り込むと2メートル程ある黒甲冑の首を狙うために跳び上がった。
「死ねぇぇ!!」
ありがとうございました。
終わり方に違和感を感じる・・・・・・・というか、少し怖いですね・・・・・・・私が書いたんですけどね?




