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25話 行け!

 よろしくお願いします。

 ある闇に包まれた森の中.......それは地面から突如として直立不動の体勢で出てきた。


 「......なんとも、居心地のよい場所よの.......だが、人間が侵食しているらしいな.........綺麗な花には虫が寄ってくるか.......駆除せねば.....」

 「......そのために、こんな神聖な場所に魔物を......?」

 「フフフフフフフッ.......貴様はただ、我に付いてくれば良い.......この『閻魔大王』に.......」


 その影は闇に包まれながら消え去っていった........一人残された少年の容姿をした影はただ、独り言を呟くだけであった.......


 「.......なら、僕の事もう少し、見てよ.......貴方に忠実な部下として.......」


 寂しそうに呟いた声と共に少年は暗闇に包まれたこの森を後にした......大木が道を塞ぐように生えるこの........迷いの森を.......



 【ねぇ~~~~~.......クレプーは?】

 「え?あぁ.......今、素材が足りないんだ......」

 【買いに行こう!クエストなんて受けてる場合じゃないよっ!】


 〈.......いや、クレプーよりクエストでしょ........言っとくけど、まだやらなくちゃいけないことがあるんだよ?〉


 かと言って、約束していたクレプー作りを破るわけにもいかないと結局、朝から買い物に出掛けることにした。ちなみに、ご飯はフィルスが厨房を借りて作っている。ノンシーが店員にハッキリと不味いと言ったことにより、やっとの事で自覚したようだ。


 「フィルスっ!居ますか?!!」

 「うわっ!!......って、キーリスか.....」


 出掛ける準備を進めていると、窓が勢いよく開き初めて見せる慌てた表情でフィルスを呼んでいる。


 「ど、どうしたの?そんなに慌てて......」

 「はぁはぁはぁはぁ........いや~、クレプーもう食べてたらどうしようかと思いましたよ~。」


 〈こいつもクレープ目当てか?!は、初めて見るくらい慌ててたから、何かあったのかと思った........〉


 慌ててた理由がクレプーをキーリスも食べたいからだと分かると呆れた表情を浮かべながら扉を目指して歩き始める。


 「.......はぁ.......今から素材を買いにいくけど......一緒にいく?」

 「行く行く!行きますよっ!私のクレプーの為にっ!」

 「「...」」


 フィルスとノンシーは目の前に居る異常なほどにクレプーが好きな二人を見て呆れている。


 【.....クレプー.....辛いの......作って......】

 「う、うん.......頑張って作ってみるよ......」


 〈辛いの......キムチかな?あっ!クレープのキムチ味とかあったような、無かったような.......ん?この世界にキムチなんてあったっけ?〉


 悩んだ末、答えが導き出せなかったので取り敢えず町に出掛けてみる。料理の練習でもしているのか、一階に下りると焦げ臭い臭いが充満していた。


 「店員さんっ!!焦げてるよ!」

 「な、なんでだろうな?牛乳を暖めようと思ったら......焦げちまった......」


 〈あっ.......駄目だこの人.......料理オンチなんだよね.......諦めてもらわないと、いつか爆発させそう......〉


 とは、思うがアドバイスせずにはいられないのがフィルス。少しの間、厨房で店員に指導してから気を取り直して、町に繰り出すのであった.........




 「フフフフフッ......もうそろそろだな........後は任せたぞ.......マリン.....」

 「はい、閻魔様.........全てはあなた様の御心のままに.....」


 影が去っていくのを悲しそうな目で見つめる少年の影は跪く体勢から立ち上がって片手を挙げる。


 「.......行け!我が主の意のままに操られる愚かな魔物達よ!........人間を!帝都を滅ぼせ!!」

 ありがとうございました。

 ど、どうですか?終わり方、良くなかったですか??

 【そこより、帝都が襲われることの方が重大だよ~!】


 う、うるさい!サティウスは物語にだけ登場してれば良いんだー!

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