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182話 到着!シュラスチナ

 よろしくお願いします。

 ギリガーリ帝大国の首都.....シュラスチナ。世界でもっとも人口の多い街だと言われておりそれに伴い街が大規模なものとなっている。数日、馬車に揺られていたというのもあり皆、お疲れモードでいたのは言うまでもないだろう。特に、この二人は.....


 「.....はぁ~.....退屈だ.....」

 「右に同じです.....」


 ルシファーと大地.....この二人は彼女に会えない寂しさもあってか余計に疲れているご様子だ。ルシファーは王国の姫である《リリア》なので連れてこられる筈はないのだが、大地は同じ冒険者である《アーリン》という女性であるため連れてこられない訳ではない。だが、大地は連れてこず寂しそうにしているのだが、連れてこなかった理由を尋ねると「あ?あいつを危険な目に遭わせられるわけねぇだろ。」という男前な返答が返ってきた訳だがそれなら我慢してもらいたいものだ。


 「.....ん?見えてきたみたいだよ。」

 「.....うへ~.....でか。」

 「ふぁ~あ.....やっとか......」

 「また寝てたんですか.....ノーナガさん。」

 「寝坊助さん~。」

 「兄妹揃ってうるせぇな.....」


 ここで回想......数日前、たつ達の目の前に現れた少女.....名はサルディーナ。ルシファーが死の国に居たときもその名は有名であったため記憶をなくしたサルディーナの代わりに名前を教えてくれた。

 ここでサルディーナの天然っぷりが発動する。


 「え~?私は~.....悪魔だよ~?」

 「それは種族名でしょ?」

 「名前じゃないの~?」

 「まぁ、種族の名前ではあるけど.....例えば俺の場合は人間っていうのが種族の名前で、山元 たつっていうのが本名.....つまり.....「私は~.....種族名が悪魔で~.....」そうそう。」

 「ヤマモト サルディーナが本名?」

 「ふぁ!?」


 何故か自分の名前にたつの姓を入れてしまったサルディーナに変な声が出るたつ。だが、たつは妹みたいなサルディーナが自分の姓を名乗ったのが満更でもない.....という思考を振り払うように頭を激しく横に振った。


 「それだと俺の家族みたいになっちゃってるから!サルディーナの本名はサルディーナだけだよ。」

 「なら~、ヤマモトを付ければサルディーナはタツの家族なの~?」

 「う~ん.....まぁ、この世界で山元は俺一人だけだからね.....そうなるっちゃあそうなるけど......」

 「えへへ~、ならサルディーナはヤマモト サルディーナがいい~。」

 「それ誤解されるから!」


 っということだ.....たつは断りはしたもののイタズラっぽく微笑むサルディーナは天使のようでたつは呆気なく降参した。それで家族関係を考えたとき、妹みたいだとたつがボソッと言ったらお兄ちゃんと呼ばれるようになったのでノーナガが兄妹と言ったのだ。


 〈.....たつに幼女趣味があったんだ.....〉


 「.....たつに幼女趣味があったとは......」

 「あ?」

 「い、いや.....可愛い妹さんで.....」


 フィルスが心の中でぼやいた言葉を大地が口にした。その瞬間にサルディーナに微笑みかけていたたつの笑顔は一瞬にして恐ろしい表情へ変わり大地の頭を掴み鋭い視線を向ける。それに怯えた大地はたつから視線を反らしながらそう言うと頭に一瞬激痛が走ってからたつの手は放された。


 「はぁ~.....頭が~......死ぬ~.....」

 「なんならお前の頭をリセットしてやってもいいんだぞ?」

 「ははっ、ご冗談を.....」

 「冗談かどうかはやってみれば分かるけど?」

 「........遠慮しとくわ。」


 〈お、恐ろしい~.....笑い合ってるのになんでこんなに恐ろしく感じるんだろ.....笑い声が乾いて聞こえる.....〉


 乾いた笑い声と心の中だけで呟いといて良かったと冷や汗を流す。二人がこんなに言い合っても口論にならないのがよりいっそうに恐ろしく荷台の中は静まり返った。しばらくするとくっきり見えてきたシュラスチナは予想外のでかさで感嘆の声が漏れる。

 ひし形に囲んでいる城壁に中心部には天を穿つ城が聳え立っており迫力の差に圧倒される。


 「でかいからとか、目的地に到着したからとかで浮かれないように!特に大地!」

 「う、ういっす.....」

 「安全な場所まで辿り着いた訳じゃない。より危険なところへ突入することを肝に銘じといて。」


 たつは皆が浮かれないように一喝をする。その言葉に皆が神妙な面持ちで頷いた。王が悪ければ治安も悪い.....フィルスはギリガーリ帝大国へ来たことはあるのだが王に会ったり首都であるシュラスチナへ来たことがあるわけではないので他の者達となんら変わらない初見者だ。気を引き締めねばと思い1つ深呼吸をしたフィルス達の目の前に見える門には数千にも及ぶギリガーリ帝大国の騎士達が直立不動で立っていた......


 〈.....え?.....あそこに行くの.....?〉

 ありがとうございました。

 はじめから威圧的な歓迎・・・!次回!王が登場!?お楽しみにっ!

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