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18話 上がっているはずっ!

 よろしくお願いします。

 地獄のような朝食から逃れ、町を歩いている訳だが......


 「........何しようか?」

 【.......暇だね~......】

 「確かに........やること無いわよね......」

 【......助ける人が居ないことは.......世界は平和.......良いことだよ?】


 〈ま、まぁ、確かにそうなんだけどさ.........仕方ない、冒険者ギルドにでも行ってみる?........それとも、魔物狩りにでも行こうか.......?〉


 人助けというのは、暇が一番ではあるのだが、やって来たこちら側としては、暇なことこの上ない。それに、お金も貯めなければこの先、生きていけないのだ。


 「.......仕方ない......冒険者ギルドへ行って、登録して魔物でも狩ろう.......それも、一応は人助けになるからね。」

 【よしっ!じゃあ、行こーう!】

 「........まぁ、それしか手はなさそうだしね.......少し、興味はあったから、良いかもね。」

 【......魔物.......倒す.......楽しい......】


 〈えっ?!ま、魔物を倒すのが楽しいのかな??こ、怖っ!!クロって意外と恐ろしいんだな.......闇属性だからかな?〉


 クロが楽しそうに、魔物を倒すと張り切っているのをフィルスは少し、驚いた表情で見つめる。サティウスは相変わらず、フィルスの頭の上で寛いでいる。ノンシーも冒険者ギルドには少し、興味があるみたいで、先を急いでいた。


 「.........フィルス・クレイア........ノンシー・カリスト........フフッ......」



 冒険者ギルド.......多くの荒くれものが、魔物等を討伐する事を生業とするたに所属するギルド。当然、10歳で成人しているフィルス達も入れるが、何度も言うが、冒険者は荒くれものばかりであるため、好んで冒険者ギルドへ登録する者は少ない。

 貴族などはもっての他だ.........そんな、無法地帯に足を踏み入れる男女一人づつの子供に、冒険者ギルド内は静まり返り、じっと、子供二人を睨み付ける。


 「こんにちはっ!冒険者ギルド登録に来たフィルスとノンシーですっ!」


 フィルスは笑顔と元気な挨拶でカウンターの向こう側に居る、冒険者ギルド職員に話しかける。そのとたんに黙っていたギルド内の者達は爆笑の渦を巻き起こす。


 「がはははははははははっ!!!こりゃあ、最高だ!ガキ二人が冒険者やるってよ!!」

 「やめとけ、やめとけ!!魔物の前に、人間に殺されかねねーぞ!ここは、荒くれものばかりだからなっ!!」

 「........ちょっと、黙って貰えます?酒臭さがよりいっそうに広がっちゃいますから......」


 〈あ~あ、うるさい.......これだから、荒くれものは.......人を見た目で判断するなって、教わらなかったのかな??〉


 フィルスは内心イライラしながらも、怒らず、平静を装っているつもりだが、実際は、この上ない程の怒気と魔力が放出されており、冒険者達も鳥肌が立ってしまう程に恐ろしかった。


 「.........ああ!!君たちは......!」

 「.........あっ!リザードマン討伐隊に居た人だ!」


 フィルスに話しかけてきた男は、リザードマン討伐隊の指揮をしていて、フィルス達とも帰りなどは話しかけてくれたりした冒険者だ。


 「それで、どうしてこんな無法地帯に......?貴族には、来たくて来る場所ではないと思うんだけど.......」

 「いや........人助けと言っても、早々に事件が起こるわけはありませんし、魔物の討伐をするのも1つの手かなと......」


 フィルスが後頭部をかきながらそう言うと、男は成る程と首を縦に振って納得していたが、何か良いことを思い付いたと言わんばかりに手を叩いてフィルス達に近寄って口を開く。


 「冒険者登録に登録済みの冒険者が推薦すれば、登録にお金がかからないんだ.......俺が推薦するよ。」

 「おい!あの、頑固で分からず屋のアクアが推薦するってよ!!」


 男はアクアというみたいで、頑固者として有名らしい。そんな、頑固なアクアが推薦をすると、自ら名乗り出るのは珍しいものなのだろう。


 「で、でも.......良いんですか?そんなことして......」

 「良いに決まってるじゃないか!!君たちは俺達、リザードマン討伐隊の命の恩人なんだからさっ!」

 「う~ん........なら、お言葉に甘えますね.......」


 若干、アクアに押される形となってしまったが、これはフィルス達にとっても有難い話である。

 冒険者登録をするためには、名前、年齢、性別を選択、若しくは書いて、そのあとに、ステータスチェックをしてから、ギルドカードを発行するという流れだ。


 「では、こちらの水晶に手をかざしてください......」


 ギルド職員が差し出してきた水晶にノンシーが恐る恐る手を伸ばす.......すると、水晶は光だして、しばらくすると消えてなくなった.......水晶には、何か文字が浮かび上がっている。


 「えっとですね........」


 いよいよ、ノンシーのステータスチェックが始まる。ここ数日で結構な魔物との戦いがあったため、前よりは上がっている......はずっ!

 ありがとうございました。

 次回から、ステータスチェックが始まります・・・・・・お楽しみに。

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