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13話 発見!

 よろしくお願いします。

 【ねぇ~.......まだ着かないの~.......?】

 「.......歩いても、飛んでも無いのに、なんで疲れてるの.......?」


 フィルス達は迷いの森を抜け、リザードマン討伐隊を見つけるべく、草原を歩いていた。

 黒妖精のクロは自分の羽で飛んでいるのに、サティウスはフィルスの肩から動こうとしない。


 【僕は他の妖精や精霊と違って、羽がないから、魔力で飛ばなきゃいけないんだ.........魔力を使うと疲れるから、フィルスの肩に乗ってたほうが、疲れないんだよ!】

 「........意外と精霊王の方が、他の妖精より弱いんじゃ.....」


 フィルスの疑いにはクロが首を横に振って答えてくれた。


 【.........精霊王.......他の妖精達とは..........比べ物にならないくらい、強い.........全属性持ちと.......神の加護があるから........】

 【おやおや~........それだけで、他の妖精達より強いだなんて..........心外だな~........僕は、君達妖精の頂点に立つ者で.........産みの親だよ?】


 〈新事実.........サティウスって、妖精達の産みの親だったんだ.......神の加護ってなに?........全属性持ちとか初耳なんだけど.......〉


 勿論、人間にも全属性持ちは存在する。全部の属性を習得すれば良いだけの話だからだ........ただ、その場合、獣人固有属性と精霊属性、そして闇、光属性は除かれる。これは生まれつきの問題なので、努力では埋まることはない。

 だが、サティウスの場合は炎、水、土、風、無、闇、光、精霊属性を持っているのだ。


 「.........ねぇ........さっきから言ってる精霊王って何?サティウスはお偉いさんなの?」


 今まで話に付いてこれず黙っていたノンシーが堪えきれず、話しかけてきた。ノンシーはクロとの契約を果たしたことにより、サティウスもクロも見えるようになった。


 「え~とね.........うん、お偉いさんだね。」

 【そだよ~.......人間で言う、国王くらいは偉いよ~.....まぁ、国王なんて比べ物にならないけどね~......】

 「へぇ~......そうなんだ.......全然実感、湧いてこないね.......」


 〈それなっ!........やっぱり、誰が見てもそう思うんだよ.....〉


 共感できる仲間が出来てフィルスは嬉しさのあまり、満面の笑みで首を何回も縦に振る。


 【本当に......失敬だな~......フィルスは.......】

 【..........精霊王をあまり嘗めてはいけない........天界の最上部にいる方だから.......】

 「えっ?..........いやいやいや!天界はとうの昔に滅んでるでしょ?!シンクス様とカースト様の大戦争によって......」

 【それは.........ただの、人間の妄想.........実際は今も天界にて.........見守っている........】


 人間の間では創造神の二人はこの世界を滅ぼすか滅ぼさないかで、戦争を始め、そのせいで、創造神二人は相討ちで死亡したとされていた。

 実際はそのような事実はなく、二人とも大人しく、人界を見守っているのだそうだ。


 「そ、それは、知らなかったわ........って、ことはフィルスも知ってたの?!」

 「うん.......知ってたっていうか.........それが普通だと思ってたっていうか.......」


 〈てか、逆に人間の説を初めて聞いた.......〉


 そんなことをノンシーに言えるはずもなく苦笑を浮かべながらなんとか誤魔化した。


 「ぐぎゃあああああぁ!!!」

 

 突如として草原に響き渡る声にフィルス達は身構えるが、何も襲ってくる気配はない。目を凝らして遠方を見てみると人間と何かが戦っているようだ。


 「見つけたっ!!左斜め前方にリザードマン討伐隊と思わしき人達と魔物の群れを発見!」


 皆に聞こえる声でそう言ったフィルスはいち早く駆け出してリザードマン討伐隊の援護へと向かった。

 ありがとうございました。

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