3 変態現る。
王宮の長い廊下を騎士様の後ろに付いて歩く。
お互いに話などせず、たんたんと歩いていく。
こいつ喋らんな。まあ変に話しかけられても困るけど、
無言も辛いな。
私から話しかけたほうがいいのだろうか。
話しかけて《貴様のような正体が分からない奴と喋る気などない。》
とか言われたら結構ショックだな。
私から話しかけるのはやめておこう。
考え事をしているうちに今日一日泊まる部屋に着いたようだ。
騎士が部屋の前で止まっている。
「案内ありがとうございました。」
さっさと部屋に入ろうとしたとき呼び止められた。
「聞きたいことがある。
お前は魔女、エルミーヌ様と親しいのか?
どうゆう関係だ?」
「騎士様には関係ない。答える義理などない。」
そこ気になるよな。エルミーヌのことばばあとか読んでるしな。
あのばばあ一応、王宮に仕えてる魔女だしな。
魔女が王宮に仕えるとかありえないけど。
まあ、私もばばあのこと言えないか。
「聞いているのですか!?
俺の質問に答えてください!」
おっと、騎士の話など聞いていなかった。
考え事をしていて聞く余裕などなかった。
「さっきも言ったが答えてやる義理はない。しつこいぞ!」
なんなんだよ!私はゆっくりと休みたいんだが!
考え事をしてしまうほど、お前の話などどうでもいい!
「はう!」
え!こいつ何でこんなに息上がってんの.....
話してただけだろ!?
「アイリス様.....
俺に怒りをぶつけていただいてもいいのですよ?
踏んでいただいても.....なんならこの鞭で。」
どうぞと鞭を渡してきた。
いったい、どこから鞭がでてきたのだろうか。
そんな期待した目で見ないでほしい!
私にそんな趣味はない!
「どうされたのですか?
ご褒美はくれないのですか!?
あ、おしおきされないのですか!?」
おいおい。ご褒美とか、おしおきとか言っちゃったよ。
こ、こいつ変態.....騎士なのに!?
この国も終わりだな........
だから期待した目で私を見るなぁぁぁぁぁぁぁ!
こんな人居るんだろうか?