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○六人目 大野雅司


 備考・県内に就職した会社員、山口亮太とは親友?


 話すのは浅く、少しだけね。悪いね、あんまり人のことを陰で話すのは好きじゃないんだ。俺、けっこう口がすべるタチなんでね。

 二人の共通点は、抱えきれないほどの虚栄心と、どう考えても身の丈に合わない自尊心だ。人一倍残念な心をぶら下げておいて、それを見られたくないし、認めたくない。最高にみっともない、恥ずかしがり屋さんたちだよ。

 亮太とは、卒業してからもたまに会うね。あいつあんま友達いないから、つきあってあげてるって言った方が正しいかな。あいつと歩くと、目立つから恥ずかしいんだよ。無駄に笑い声でかいし。

好きかって? ハハ、それはないわ。わかってるか知らないけど、あいつかなりのクズだよ。翔は、もう亮太を見捨てたしな。内地に帰ったら、もう二人とは関わらないとさ。

ただ、亮太は優しくする対象には異常に優しい。俺に理解できないこともたまにあるぐらい。その優しさが、一応は弘人にも向いているところなんかは、特にね。

 弘人は、ぶっちゃけ少し頭がおかしい。学科では俺と亮太、さっき名前出した、翔ってやつの三人で一緒にいることが多かったんだけど、弘人が変わってるんじゃなくて、ちょっと異常ってことは、この三人しか知らないと思う。まぁ、頭おかしいのは、亮太もたいがいなんだけどな。三回一緒に酒を飲めば、その内の一回は姉の写真を出してかわいさを語りだす。実際、派手な顔をしてんだけどな。亮太が言うには、性格もいいらしい。どうでもいい話しだよ、父親自慢も姉自慢も。

 でもな、俺達が弘人を少し異常って判断する理由になった、弘人が亮太にやっていたこと。それを、人に言わないようにしよう、かわいそうだから、って言ったのも、亮太なんだよ。

 ……あぁ、これも言っちゃいけないことだったな。やっぱ口軽いわ、俺。




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