表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
やっぱり時代は熱血だよな!  ~炎属性の魔法使い、魔法学園で英雄になる~  作者: 雨天


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/9

第七話 波乱! 炎vs水、因縁の対決!


属性対抗戦・二日目。


準決勝の組み合わせが発表された。


炎属性vs水属性。


地属性vs風属性(敗者復活戦を勝ち上がったチーム)。


「水属性か...」


俺は複雑な気持ちになった。


なぜなら、水属性のチームには涼音がいるからだ。


「烈、大丈夫?」


朝食の席で、陽太が心配そうに尋ねてきた。


「ああ、大丈夫だ」


「でも、水瀬さんと戦うんだろ? お前の幼馴染じゃないか」


「...それでも、俺は全力で戦う。それが涼音への礼儀だ」


俺の言葉に、陽太は頷いた。


「そうだよな。お互い全力でぶつかり合う。それが一番だ」


「烈」


紅が口を開いた。


「水属性は炎属性の天敵だ。相性が最悪なのは分かっているな?」


「ああ」


「だからこそ、気合と技術が必要だ。油断するな」


「分かってる」


俺は拳を握りしめた。


涼音との戦い。


それは避けられない運命だった。


---


準備室で、チームメンバーが集まっていた。


「さて、作戦を立てましょう」


アリス先輩が地図を広げた。


「水属性の代表メンバーは、三年の水神アクア、氷華レイナ、二年の海流タクミ、そして一年から水瀬涼音と泉ミズキ」


涼音の名前を聞いて、俺の胸が締め付けられる。


「特に注意すべきは、水神アクアとリーダーの氷華レイナ。二人とも上級魔法を使いこなす」


「水属性は防御と回復に優れている。長期戦になれば不利だ」


ケン先輩が分析する。


「だから、速攻で決めるのよ。火乃丸、あなたはまた突撃役。敵の防御を崩して」


「はい!」


「そして、水瀬涼音...」


アリス先輩が俺を見た。


「あなたの幼馴染よね。大丈夫?」


「大丈夫です。俺は、全力で戦います」


「そう...ならいいわ。では、行きましょう」


---


闘技場に入場すると、観客席は昨日以上の熱気に包まれていた。


「炎vs水! 天敵同士の戦いだ!」


「どっちが勝つか分からないぞ!」


観客たちの興奮が伝わってくる。


そして、対面に水属性チームが入場してきた。


中央には、青い髪の美しい女性――水神アクアが立っている。


その横には、銀色の髪を持つ氷華レイナ。


そして――


「涼音...」


青い髪をなびかせて、涼音が立っていた。


彼女と目が合う。


「烈」


涼音が小さく口を動かした。


『全力でやるわよ』


俺は頷いた。


『ああ、こっちもだ』


「それでは、準決勝第一試合、炎属性vs水属性、開始!」


審判の合図で、試合が始まった。


「作戦通り、突撃する!」


俺は敵陣に向かって走り出した。


「来たわね、火乃丸烈!」


水神アクアが杖を構える。


水流障壁(ウォーターバリア)!」


巨大な水の壁が現れた。


「そんなものォォォ! 炎拳(フレイムフィスト)!」


俺の拳が水の壁に叩き込まれる。


ジュウウウウ――


炎と水が激しく反応し、蒸気が上がる。


「くそっ、やっぱり相性が悪い!」


「当然よ。水は炎を消すもの」


水神アクアが冷たく言い放つ。


「だったら、もっと熱くするだけだ! 紅蓮爆炎(インフェルノバースト)!」


俺は全身から炎を噴き出させた。


水の壁が蒸発していく。


「やるわね...でも!」


「氷結せよ――氷華乱舞(アイスブロッサム)!」


氷華レイナの魔法が発動した。


無数の氷の結晶が俺に襲いかかる。


「ぐあっ!」


炎で溶かそうとするが、次から次へと氷が襲ってくる。


「火乃丸!」


ユウキ先輩が援護に来てくれた。


「炎槍・回転突き(フレイムランス・スピン)!」


槍が回転しながら氷を砕いていく。


「助かります!」


「前に進め! 俺たちがサポートする!」


だが、その時――


「烈」


涼音が俺の前に立ちはだかった。


「涼音...」


「ごめんね。でも、私も負けられないの」


涼音は杖を構えた。


「水よ、集いて――水龍弾(ウォータードラゴン)!」


巨大な水の龍が、俺に向かって突進してくる。


「くそっ!」


俺は咄嗟に回避するが、水龍は軌道を変えて追ってくる。


「追尾型か!」


「烈、あなたの炎は強いわ。でも、私の水はあなたをよく知っている」


涼音の言葉に、俺はハッとした。


そうだ。涼音は俺の幼馴染。俺の戦い方を誰よりも知っている。


「なら、見たことないやつを見せてやる!」


俺は水龍に向かって走った。


「烈!?」


「炎を纏うんじゃない――炎を食らう! 炎喰(フレイムイーター)!」


俺は自分の炎魔力を体内に取り込み、体を強化した。


そして――


「うおおおおッ!」


素手で水龍を掴み、力ずくで引き裂いた。


「な、何!?」


涼音が驚愕の表情を浮かべる。


「これが、俺の新技だ! 今から突破するぞ!」


俺は涼音に向かって突進する。


「させないわ! 水流鞭(ウォーターウィップ)!」


涼音が水の鞭を放つが、俺は強化された体で弾き飛ばした。


「ごめん、涼音!」


俺の拳が、涼音の防御魔法を砕いた。


「きゃっ!」


涼音は後方に吹き飛ばされ、倒れた。


「涼音!」


水神アクアが慌てて涼音に駆け寄る。


「戦闘不能! 水瀬涼音、退場!」


審判の宣言が響いた。


俺は、幼馴染を倒してしまった。


胸が痛む。


だが――


「烈、気にしないで」


倒れた涼音が、笑顔で言った。


「あなたは全力でやってくれた。それが嬉しいわ」


「涼音...」


「だから、優勝して。私の分まで」


「...ああ!」


俺は涼音の想いを胸に、再び戦場に戻った。


「みんな、行くぞ! 一気に攻めるんだ!」


「おう!」


ケン先輩を先頭に、俺たちは総攻撃を開始した。


涼音を倒した悲しみを、勝利への力に変えて。


炎龍連拳(フレイムドラゴンコンボ)!」


火炎嵐(ファイアストーム)!」


「炎槍・紅蓮乱舞(フレイムランス・クリムゾンダンス)!」


俺たちの猛攻に、水属性チームは次々と倒れていく。


そして最後に残ったのは、リーダーの氷華レイナだけだった。


「まだよ...まだ終わってないわ!」


レイナは最後の力を振り絞る。


「絶対零度――氷結界(アブソリュート・アイスドーム)!」


巨大な氷のドームが、闘技場全体を覆った。


「なっ!?」


温度が急激に下がる。体が凍りつきそうだ。


「くそっ、寒い...」


「これは...上級魔法の氷結界...」


アリス先輩も苦しんでいる。


「みんな...俺に任せてくれ」


俺は前に出た。


「火乃丸!?」


「俺の炎は、熱血だ。こんな氷、溶かしてやる!」


俺は両手を天に掲げた。


「燃えろ、俺の魂! 燃えろ、俺の情熱! 全てを焼き尽くせ――」


俺の全身から、今まで以上の炎が溢れ出す。


これは、俺の全魔力を解放した、最大最強の技。


「紅蓮覚醒・炎皇(クリムゾンアウェイク・フレイムエンペラー)!」


俺の体が、巨大な炎の皇帝のような姿に変貌した。


「これは...!」


氷結界が、みるみるうちに溶けていく。


「ありえない...私の最強魔法が...」


レイナが絶望の表情を浮かべる。


「終わりだ! 炎皇拳(フレイムエンペラーフィスト)!」


炎を纏った巨大な拳が、レイナに迫る。


「うわああああああッ!」


レイナは吹き飛ばされ、場外に倒れた。


「勝負あり! 勝者、炎属性!」


審判の宣言が響いた。


「やった...やったぞおおおおッ!」


俺は膝をついた。全魔力を使い果たし、炎皇の姿が消える。


「火乃丸! 大丈夫か!」


ケン先輩が駆け寄ってくる。


「はい...なんとか...」


「お前、すごいぞ! あんな技、隠してたのか!」


「いや...今、初めて使いました...」


「初めて!?」


「でも、みんなの想いが力をくれたんです」


俺は闘技場脇の控え席を見た。


そこには、涼音が立って拍手していた。


俺は彼女に向かって、親指を立てた。


涼音も笑顔で親指を立て返してくれた。


「さあ、次は決勝だ!」


アリス先輩が言った。


「地属性が勝ち上がってきたわ。最後の戦いよ!」


「ああ、優勝するぞ!」


俺たちは、拳を突き合わせた。


決勝戦まで、あと一歩。


炎属性の悲願、優勝まで――あと一歩だ!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ