第45話 冒険者活動④
今朝は、サンマ定食。
ご飯、サンマの塩焼き、大根おろし、だし巻き卵、きんぴらごぼう、わかめのみそ汁。
サンマもとっていたのだ。
秋だねぇ。秋なのか。
たしか、異世界に四季はあったはず。
今がどの季節なのか。
人形ジョンもリビングにきた。
「おはよう」
人形ジョン『おはよう』
「今の季節は秋なの?」
人形ジョン『そうですね。もう秋だと思う』
「冬は雪が降る?」
人形ジョン『ここの地域ではあまり降らない。もっと北にいけば降る』
雪も降ると大変だから、降らない方がいいか。
「昨日も聞いたけれど、もし冒険者が魔物や盗賊に襲われていたら助けるべきかな」
「そんなの自分で決めればいいんだけれど、ほら、ジョンがいるからさ」
「助けても、後から因縁つけられる場合もあるかもしれないし」
「ただ、助けなかった時に後味の悪い気がするしね」
人形ジョン『難しいですね。状況にもよるが、自業自得の場合もあるし、皆がいい人ではない』
『女性一人となると、相手の意見が通りやすくなることもある』
『魔物だと横取りとか、盗賊だと仲間とも言われるかも』
『やはり私が一緒にいた方がいいのか』
『記録の魔道具を作るか』
『あるいは、姿を隠して助けるか』
『人物鑑定してから、どうするか決めればいいかもしれない』
『青の人なら助ける。もしくは、黄赤は異空間から助けるとか』
『シェルターに戻らなくても、異空間に入れると思う』
『時間停止の異空間とは別に、シェルターのように自分だけが入れる異空間を作れるはず』
『それならば、異空間に入って移動しながら、助けることはできる』
『ただ、相手からすると何もないところから、攻撃が始まったりすれば驚くはず』
「お~、色々とあるね」
「まだ、ギルドからの信用もないだろうし、状況判断するとして、なるべく逃げるとしようか」
「冒険者は自己責任というからね」
「それはそうとして、ジョンの話し方が時々変なのは、練習中だからなの」
「くだけた話し方と丁寧な話し方が混ざっている感じがするから」
人形ジョン『練習中』
「そっか、わかった」
「今日も東門からの採取場所に行ってくるね」
人形ジョン『気を付けて』
前回よりも少しだけ遠くに行ってみよう。
いつものように、バリアと結界10mを張って。
バリアは、身体にそうように張っている、自分でわかりやすいように、バリアと結界を別の呼び方にしている。
二重に結界を張っていることになる。
「サーチ 100m範囲 薬草」
セイヨウノコギリソウがありました。
この薬草には、強壮、消化促進、発汗促進、消炎、解熱、止血などの効果があり「兵士の傷薬」として知られているんですよね。
広範囲にあるので、沢山採取しても大丈夫そう。
ハーブティー、化粧品、サラダにも使用できる。
但し、キク科のアレルギーのある人は要注意となる。
まさか、サラダとして食べられるとは。
次は、エルダーフラワーを見つけた。
花が咲いているときしか採取できないから、全部採ってもいいよね。
花の一つ一つは小さいけれど花束のように咲いているので、茎ごと採れば、それほど手間ではないかも。
自動採取だけどね。
この花も、ハーブティーやジャムに利用できる。
秋だから、きのこ類もあるかな。
森の中に入ってみよう。
魔物がいるかもしれないので、認識阻害を強めにかけた。
「サーチ 50m範囲 食べられるきのこ」
いくつかマークが表れた。
松茸、しめじ、平茸、シロキクラゲ、タマゴタケを採取。
鑑定スキルがなければ、素人の私が採取しようとは思わないよ。
きのこはお店でしか買わない派でしたから。
松茸はうれしいなあ。これは採りつくしてもいいのか。
きっと、菌は木のまわりとかに残っているから来年もでるよね。知らないけれど。
あとは、秋といえば栗か。
「サーチ 100m 食べられる栗」
これも数本はある。
他の人の分も残すか、どうしようかな。
因縁回避のため、木の1/4だけ採取しよう。
自分用とギルド用を分けて収納して。
あと秋の味覚といえば、サツマイモと柿か。
サツマイモは畑だよねえ。
柿かあ。
少しだけ探すか。
「サーチ 100m 美味しい柿」
1本だけあった。まだ早かったのかな。
これも、1/4だけ採取。
草原に戻ってくると、スライムがいた。
短剣で討伐してみるか。
実習訓練のおかげか、簡単に倒せた。
小さな魔石だが、回収した。何かに使えるかも。
お茶休憩してから帰ろう。
今日はふたくちサイズのミニホットドッグを用意した。
もちろん、結界と認識阻害を強めにかけて、周りからはわからないようにした。
人や魔物が近づいたら、すぐに逃げられるようにしてね。
冒険者ギルドに入って、今日採取した依頼表があるか見ることにする。
いつもはすぐに受付に行ったが、依頼表は見るべきだったと反省したのだ。
きのこの依頼票があった。これで依頼達成になる。
「こんにちは、レジーナさん、薬草ときのこ、栗と柿を採取しました」
「おかえりなさい。ではカウンターに出してください」
「きのこの依頼表もいいですか。採取してきたので」
「大丈夫ですよ。そうね、依頼表は見ておくといいわね」
「こちらが預かり木札になります」
「はい、ありがとうございます」
「また、資料室に行ってもいいですか」
「大丈夫よ。戻ったら声をかけてね」
「はい、わかりました」
2階の資料室に行くと、管理のおじさんがいた。
「こんにちは、今日は見たい本を決めていないので、見てまわってもいいですか」
「こんにちは、色んな本があるから見るといいよ」
「ありがとうございます」
この国の歴史の本が何冊もある。何世代にもわたって書かれたのかな。
武術、剣術、防具類、きのこの見分け方もある。
防具類の本にしよう。
これから準備するべきか考えているところだからね。
そうだ、帰ったら人形に聞いてみよう。
人形を頼り過ぎかな。でも、そのために外に出てきたんだもの、いいよね。
防具といっても、戦い方や体格によっても、随分かわるようだ。
そうだよね。いかにも戦士という人は、ガッチリとした防具が必要だし。
私みたいなのは、軽さ重視で作りたいからね。
40分くらいたったから、受付に戻ろう。
「ありがとうございました。また来ます」
「ありがとうね。またきなさい」
「レジーナさん、戻りました」
「アンさん、仕分けが終わったよ」
「薬草が10種類銀貨3枚、セイヨウノコギリソウが50株大銅貨5枚、エルダーフラワー2kg銀貨2枚、松茸10本で金貨1枚これは依頼表分、残りのきのこ4種類大銅貨4枚、栗1kg4銀貨1枚、柿10個銀貨1枚」
「合計で金貨1枚、銀貨7枚、大銅貨9枚ね」
日本円にして、179,000円。松茸がきいたね。
「ありがとうございます」
「慣れてきたら、常設薬草採取だけでなく、依頼表も見るといいよ」
「そんなに難しくない依頼もあるからね」
「はい、なるべくそうします」
「ありがとうございました」
早速、依頼表を見る。町内は掃除関係が多い。
秋だからか、きのこ類の依頼もある、これは料理店の依頼かな。
薬草も季節によって変わるのだろう。
いくつか覚えておこう。
さて、今日も物陰から帰ろう。
「帰還」
「ただいま」
人形ジョン『おかえりなさい、今日はどうでしたか』
「松茸を採ってきたよ。栗と柿もある」
「松茸は網焼きにして食べよう。ジョンも食べる?」
人形ジョン『松茸は高価ですよね。味がわかることはないですが、少しだけ食べてみたいです』
「じゃあ今晩食べよう」
「栗は今度にして、栗ご飯とかモンブランにしよう」
「ジョンは何をしていたの」
人形ジョン『言葉の練習のためにテレビドラマを見て、魔法の訓練とか町の様子を見ていました』
「何か気になることはあった」
人形ジョン『念話ができると便利かと』
「そうだね。他の人が居るときに内緒話ができると便利だよね。あとは、どの位離れていても話しができるかは検証すべきだね」
「私は創造スキルで念話スキルは作れるんじゃない」
人形ジョン『テレビに戻って作業すれば可能かと』
「明日にでもしてみようか」
「それと、防具をどうしたらいいかと思って、やっぱり必要かな」
人形ジョン『実際には必要ないですが、見た目で必要かもしれません』
『結界があって、服に防御付与しているとは誰も思いませんので』
『冒険者として、舐めていると思われるかもしれません』
『あとは、お金がないとか、新人だからとか、因縁をつけられるかも』
「そうだよね。ネット通販で中くらいのを買うよ」
「お風呂に入ってくるね」
人形ジョン『マッサージでもしましょうか』
「ジョンは、私の補佐をしてくれるの?」
人形ジョン『最初は教育係でもありましたが、そうですね。今は協力者とか補佐でしょうか』
「その身体は元に戻ることはないの」
人形ジョン『戻すことは出来るともいます。たぶん』
『色々と作り変えているので、たぶんとしか言いようがないです』
「じゃあ、顔も今のまま、もう、のっぺらぼうにはならない」
人形ジョン『顔が無い方がいいですか』
「う~ん、これからずっと一緒にいるならば、顔はあったほうがいいとは思う・・・」
人形ジョン『では問題ないでいいですか』
「そ~ねぇ」
「夕飯が終わったら、マッサージお願いしようかな」
人形ジョン『わかりました』
筋肉マッサージだけにして、オイルマッサージは遠慮した。
あのイケメン顔でされても、ねぇ。




