第108話 アリソン子爵 side
テントの中には、子爵、執事、家令、団長、エド、エドワードが集まっている。
「まずは、エドから報告してくれ」
「はい、アンですが、素直な子供という印象です」
「最初にきちんと挨拶しましたし、話し方も丁寧です」
「休憩時にも、手伝うことはあるかと聞いてきました」
「馬の世話を頼みましたが、馬に声をかけてからブラッシングを始めました」
「それから、休憩後に出発する時に尻が痛くないか聞いたら、エアークッション敷いているといい、私にも出してくれました」
「ほう、そんな物も出していたのか」
「後は何かあるか」
「王都は、初めてなので楽しみだと言っていました」
「そうか。次に、エドワードが報告してくれ」
「はい、ジョンは、口数が少ないです」
「こちらから、話しかけなければ話しません」
「ああ、ジョンはそんな感じだな」
「後は、警戒はきちんとしているようです」
「まあ、そうだろうな」
「明日からも、気がついたことは報告してくれ」
「戻っていいぞ」
「「はっ」」
「団長は、どうだ」
「初めての護衛にしては、きちんと出来ています」
「指示されたことにも、従っています」
「そうだな。アンにも、馬の世話まで頼むつもりはなかったが、率先してやってくれるなら助かるな」
「はい、乗馬だけ経験しているということでしたが、馬を怖がらずによく世話をしています」
「しかし、アンには驚かされるよな」
「ええ、結界魔道具を持っていただけでも驚きなのに、簡易トイレまで出すとは」
「それに、休憩時にはテーブルや椅子まで出していたからな」
「食事も美味しそうな物を食べていましたし、何か見慣れない容器もありました」
「そうだな。食事のメニューは自由でいいのかと聞いてきたくらいだからな」
「ランタンも見たことのない物だった」
「お館様は、借りてきたんですよね」
「ああ、見たかあの明るさ。信じられないよな」
「寝床用テントも張ったままの状態で出したし、簡易トイレのテントもそうだろ」
「アンが持っている、マジックポーチはどれだけ入るんだか」
「夕飯の時には、昼間よりも大きなテーブルを出していました」
「食後は、見張り用の椅子も出していましたよ」
「ジョンも平然としていたから、アンの行動はいつも通りなのでしょう」
「やっぱり、あいつらおかしいよな。普通じゃない」
「そうですね。でも、調べないんですよね」
「俺たちに敵対している訳じゃないからな」
「貴族が嫌いだという割には、好意的にしてくれていますし」
「ジョンとアンには、このまま監視するとして、調査はまだしない」
「「「分かりました」」」




