第105話 商業ギルド⑥
明日は、商業ギルドに行こう。
まずは、結界魔道具の使用変更を書かないと。
申請したときは、台座なしだったので、今回追加する。
材質は、木材、ゴールド、シルバー、プラチナに他。
四か所に穴を開けて、フックや紐などを通せるようにする。
台座の裏に、商会名と商標登録を印字。
付与魔法に防水、汚れ防止、破損防止、改ざん防止、偽造防止、盗作防止、コピー禁止、手書きの写し禁止を追加。
私の結界魔道具は、材料をチタンにした。
次は、新商品の介護用簡易トイレ、LEDランタン、魔導コンロ、広角式懐中電灯。
商品を作っている時は楽しいけれど、申請書や仕様書を書くのは面倒だが仕方ない。
「ジョン、明日商業ギルドに行きたいけれど、いいかな」
人形ジョン『大丈夫です』
「それじゃあ、いつもの時間に行こう」
10時30分になったので、スヴァロード領のキルィ町にある商業ギルドの路地にシェルターから外に出る。
商業ギルドに入ると、受付にグリーンさんがいてくれた。
「こんにちは、グリーンさん。お久しぶりです」
「こんにちは、スペンサー様、タンディ様」
「ようこそ、お越しいただきありがとうございます」
「部屋にご案内いたします」
いつもの部屋に案内される。
「本日は、どのようなご用事でしょうか」
「はい、以前に登録した結界魔道具の使用変更と付与の追加です」
「それから、新しい商品の登録をお願いします」
「介護用簡易トイレ、LEDランタン、魔導コンロ、広角式懐中電灯です」
「まずは、結界魔道具からですが、台座を取り付け、4か所穴を開けます」
「その穴にフックや紐を通せるようにして、ぶら下げることが出来るようにしました」
「台座の裏には、商会名と商標登録を印字します」
「台座が不要な方は、そのままでもいいです」
「付与魔法に防水、汚れ防止、破損防止、改ざん防止、偽造防止、盗作防止、コピー禁止、手書きの写し禁止を追加します」
「台座があれば、どこかに掛けることができますから、便利になりますね」
「変更はお受けいたします」
「次は、介護用簡易トイレです」
部屋のなかに出す。
「歩行が困難な方や寝たきりの方にお勧めです」
「これならば、ベッドのある部屋に置けますので、わざわざトイレまで移動せずにすみます」
「折り畳み式と足がしっかりとしたタイプの椅子にしました」
「折り畳み式ならば、移動先にも持ち運びに便利です」
「付与は、完全防水、汚れ防止、破損防止、盗難防止、改ざん防止、偽造防止、盗作防止、コピー禁止、手書きの写し禁止、魔法攻撃防止倍返し、物理攻撃防止倍返しになります」
「これは、素晴らしいです。このようなトイレがあれば、使用する方や介護する方も楽になるでしょう」
「次は、LEDランタンです」
「すでにあるかもしれませんが、明るさが違うと思います」
「コンパクトタイプを2種類と明るさの違う縦型を2種類です」
「明るさは、調色3色と点滅モード仕様です」
「付与は、完全防水、汚れ防止、破損防止、盗難防止、自動帰還、使用者登録、改ざん防止、偽造防止、盗作防止、コピー禁止、手書きの写し禁止、魔法攻撃防止倍返し、物理攻撃防止倍返しです」
「実際に試してみますか」
「この、コンパクトタイプはかなり小さいので持ち運びにもいいですねぇ」
「明るさもいいですね。この点滅は何の為ですか」
「点滅は、緊急用です。危険や救助要請などに使います」
「なるほど、それで他の明るさとは違うのですね」
「次は、魔導コンロです」
「こちらも、すでにあると思いますが、軽量でコンパクトになっていると思います」
「電源のon-offがあり温度調節やタイマーなども付いています」
「付与は、完全防水、汚れ防止、破損防止、盗難防止、自動帰還、使用者登録、改ざん防止、偽造防止、盗作防止、コピー禁止、手書きの写し禁止、魔法攻撃防止倍返し、物理攻撃防止倍返しです」
「これは、温度が表示されるので使いやすそうです」
「タイマーもあるので、消し忘れにもいいですね」
「最後は、広角式懐中電灯です」
「こちらは、より小さいので持ち運びにも便利ですし、歩きながらも使いやすいと思います。それから、広角が選べるようになっていますので、広く明るくしたい時にもいいですし、遠くまでも照らせます」
「付与は、完全防水、汚れ防止、破損防止、盗難防止、自動帰還、使用者登録、改ざん防止、偽造防止、盗作防止、コピー禁止、手書きの写し禁止、魔法攻撃防止倍返し、物理攻撃防止倍返しです」
「使ってみてください。部屋が明るいので分かりにくいかも知れません」
「おお、これも明るいですし、遠くまで照らせますね」
「これならば森などで使用するのにもいいです」
「いや、街中でも夜に使うのにいいですよ。安心して夜に歩けますよ」
「今回も、どれも素晴らしいものです」
「手続きをして参りますので、少々お待ちください」
「ジョン、今回も登録できそうで良かったよ」
「毎回、何か問題が起きるかもと心配になるからね」
人形ジョン『そうなんですか。アンの商品はどれも素晴らしいので、そんな心配は無用かと思いますが』
「そんなことは無いよ。使う側は違う考えもあるかも知れないからさ」
グリーンさんが戻ってきた。
「手続きが完了いたしました。こちらが申請書の控えになります」
「あの、10日後ぐらいに王都に向けて出発するのですが、王都に到着したら、商業ギルトの王都本部に顔を出しても大丈夫でしょうか」
「以前に子爵の件でトラブルになった時に、お口添えいただいたようですし、お礼がてらご挨拶に伺いたいと思っておりまして」
「えっ、王都に行かれるのですか、もしかして、王都に拠点を移すのですか」
「いえ、新しく赴任された子爵の護衛依頼で王都に行くのです」
「そうでしたか、スペンサー様は冒険者もしているのでしたね」
「そういうことでしたら、是非、王都本部に寄ってきていただきたいです」
「向こうのギルマスも喜ぶと思います」
「それでしたら、今回の登録商品をお持ちになりますか」
「王都の人も商品を見たいと思いますから」
「それでは、紹介状を書きますので、少々お待ちください」
「後は、ついでに薬師ギルトと治癒ギルドにも行かれてはどうですか。今から他のギルドにも声をかけてきますから」
「はい、分かりました。よろしくお願いいたします」
しばらく待っていると、薬師ギルドと治癒ギルドのギルマスもやってきた。
「「こんにちは、スペンサー様、タンディ様」」
「先日は、大変ご迷惑をお掛けいたしました。本当に申し訳ございません」
「いえ、すぐに町から出ましたので大丈夫でした」
「それよりも、王都本部の方にまで、ご尽力頂きましてありがとうございます」
「いいえ、それは当然のことでございます」
「大切な会員様に被害が及び、あってはならないことでした」
「それで、10日後にご出発されるのですか」
「予定ではそうです。それで7日から10日かけて王都に向かうようです」
「私共も、紹介状をご用意いたしましたので、お持ちいただけたらと思います」
「緊急用連絡で知らせておきますので、王都本部の受付でも問題ないと思います」
「お手数おかけします」
グリーンさんからも紹介状を受け取り、新商品はギルド所有のマジックバックに入れて持って行くことになった。
「王都のギルドで、トラブルにならないといいね」
「あ、フラグにならないでね」
人形ジョン『そうですね。王都になると、それだけ大きいでしょうから心配はありますね』




