第三十一話 ゆでダコ
今話を書くにあたり、女子高生の制服についていろいろと調べましたが、場所はよく考えないといけませんね汗
周りに人がいる環境で調べたため、犯罪者予備軍と思われたかも汗
【東京都千代田区 東京駅丸の内駅前広場】
走るたびに、ブンッ!ブンッ!ブンッ!と上下に激しく跳ねる。
左右にもスイングしながら、存在をこれでもかと主張する、あの豊かな弾力。
……ブレザーのボタンは、もう限界だ。
最後の砦・第三ボタンが、今にも──ブチッといきそうな緊張感。
そんな切迫したボタン事情などどこ吹く風、その少女はまるで忍術でも使うように両手で指を十字に組んだ──
「乙女の叫び THE FIRST!!
恋の全力疾走♡♡」
──次の瞬間。
ドンッ! と空気が押し出されるような音とともに、彼女の身体が弾け飛ぶように加速した。
おれの気のせいじゃなければ……
足元にピンク色の♡ハートのエフェクトが、ステップを踏むたびに弾けている……
まるで、恋する乙女の感情が実体化してるみたいに。
「ずっるーい!
刹那さーん!わたしも鬼ごっこ、まぜてぇーーっ!!」
元気いっぱいな声が、後方から響く。
もうひとり、同じ制服の少女が“刹那さん”と呼ばれた爆乳少女を追って駆けてくる。
黒髪のショートカット。
頭頂部では、ぴょこん!と跳ねた一本の髪が重力を無視して立ち上がっていた。
──あれは以前、牙恩と一緒にアニメを見ている時に、教えてもらったので知っている。
そう──“アホ毛”というやつだ。
彼女も紺色のスカートを履いていたが、ブレザーは前を全開。
中の白いYシャツは第二ボタンまで外されていて、胸元ゆるゆる。
首元の紺色リボンもゆるく結ばれていて、全体的にラフな印象だった。
「はあっ、はあっ……
ま、待ってくださーいっ……!刹那さんっ、麻璃流さんっ!
はあっ、はあっ……
そのさらに後ろ。
またひとり、やはり同じ制服を着た小柄な女の子が、息を切らしながら懸命に走ってくる。
黒髪ツーサイドアップ。
ぴょこぴょこ揺れる緑色のリボンが、追い風にふわふわ踊っていた。
ブレザーもシャツもきちんと全部ボタンが留められ、首元の紺リボンもピシッと整っていた。
──悪霊の群れと、三人の少女たち。
おれたちの前方にまで迫ってきた。おれは反射的に火の精霊刀を構えたが──
「……あれ?」
拍子抜けだった。
悪霊も少女たちも、おれたちには一切目もくれず、存在すら気づいていない様子。
こっちを一瞥することすらなく、そのまま横を駆け抜けて──広場の中を、ぐるぐると走り回り始めた。
──完全に、鬼ごっこ状態。
「はあっ、はあっ……
も、もうダメ……
ウチ、これ以上は走れないです……」
最後尾にいたツーサイドアップの少女が、ついに限界を迎えたのか──
息を荒げながらおれの目の前で、四つん這いになってへたり込んだ。
「だ、大丈夫ですか?」
思わずしゃがんで声をかけると、少女はびくりと肩を揺らし、おれを見上げた。
──その瞬間、目が合った。
一瞬で、彼女の表情が固まる。
そして、彼女の顔はみるみるうちに真っ赤になっていく。
まるで、ゆでダコのように。
頬から額へ、ついには頭のてっぺんまで真紅に染まりきった、その瞬間。
ボンッ!
……彼女の体のどこかで、何かが破裂したような音が響くと同時に、頭の上からは、ほんのり湯気が立ちのぼっていた。
少女はぷるぷると震えながら視線を逸らし、恥ずかしさに耐えるように顔を伏せると──
立ち上がり、そそくさと逃げるように、少女たちのあとを追って再び走り出していった。
※キャラクター紹介
プロフィール追加
名前:渡辺 麻璃流
髪型:黒色・ショートヘア・アホ毛
(天真爛漫をイメージ)
服装:上下制服
上衣:紺色ブレザー(ボタン3つ)
ボタンをかけずに全開(開放的な感じがするから)
白色Yシャツは上から二番目までのボタンは外している(窮屈だから)
首元には紺色のリボン、緩めている(窮屈だから)
下衣:紺色スカート(ひざ上)
(動きやすいから)
靴下:紺色のくるぶしソックス(開放的だから)
靴:ブラウン(茶色)の革靴
名前:伊藤 天嶺叉
髪型:黒色・長髪・ツーサイドアップ
緑色のリボンで結んでいる
(ロリィタをイメージ)
服装:上下制服
上衣:紺色ブレザー(ボタン3つ)
ボタンは全部かけている
白色Yシャツ、全部ボタンをかけている
首元には紺色のリボン
下衣:紺色スカート(ひざ下)
(刹那と麻璃流がひざ上のため自分も真似てそうしたいが、恥ずかしいため挑戦できずにいる)
靴下:白色のリボン付クルー丈紺色ソックス
靴:ブラウン(茶色)の革靴




