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第十三話 結婚式場へ?それとも葬式場?

※前話に引き続き、国立十文字学園高等部神戸校祓い科二年、渡辺麻璃流の視線でお送りいたします。


【兵庫県神戸市 ハイタリーゴルフ倶楽部 ゴルフ場】


「見たかっ!?これが——!!」

「ウ、ウチたち、美少女三姉妹の……」

「実力ですわっ!!」


ドンッ!!


あたしたちは腕を組んで、堂々とポーズを決める。


「……何をしてるんだ、お前たち?」


精霊壁が解かれ、様子を見に来た精霊科三年の助助さんが、呆れ顔で尋ねてくる。


「え?なにって、もちろん!……“勝利祓い後の掛け合い”ですよ!

 今の、めちゃくちゃ“かこかわ”じゃありませんでした!?」

「……かこかわ?」

「“かっこかわいい”の略ですよ!」

「・・・」


助助さんは無言のまま、じっとこちらを見ている。


「最初、麻璃流さんに誘われたときは、正直あまり乗り気ではありませんでしたが……

 実際にやってみると、とても楽しかったですわ!」


刹那さんが微笑みながら、そっと手を胸に当てて言う。


「うぅぅ……

 刹那さんと麻璃流さんは美少女ですけど……

 ウチは自分で“美少女”って名乗れるような見た目じゃありませんし……

 すっごい恥ずかしかったです……」


天嶺叉は顔を真っ赤にしながら、両手で頬を必死にパタパタと仰いでいる。

耳の先まで真っ赤で、視線も落ち着かずに揺れている。


「でしょ!?刹那さん!

 他にもやってみたい掛け合いがたくさんあるんです!

 ぜひまた一緒にやりましょう!

 それに天嶺叉だって、ものすっっっごく、美少女なんだから!

 もっと自信もたなきゃ、もったいないよ!」

「ウ、ウチはもう……次は遠慮しときます……」

「大丈夫大丈夫!

 次はもっと“かこかわ”なの用意するから!」

「そ、そういう問題じゃなくて……」

「その内、“勝利祓い後掛け合い集”とか動画投稿サイトにアップしてみようかな〜♪

 “神戸に美少女三姉妹現る” ってバズっちゃったりして〜♪

 えへへ〜♪そしたらどうしよ〜♪

 道歩いてたら囲まれて、サイン求められたりして〜♪

 ……あっ!今のうちにサイン考えておかなきゃ!

 どうしよう天嶺叉!?なにかアイデアない!?

 “かこかわ”デザインのやつ!?」

「だ、だめだ…… 完全に人の話を聞いてない……」


あたしはテンションが上がりすぎて、サインのデザインを空中に指で描き始めていた。


「さっ、みなさん!

 任務は完了しましたけど、いろいろと派手に壊しちゃいましたから、精霊科のみなさんのお手伝いをいたしますわよ!」

『はーいっ!』


刹那さんの呼びかけに、あたしと天嶺叉は元気よく返事をする。

が、そこへ助助さんが口を挟んだ。


「いや、大丈夫

 修復作業は精霊科の仕事だ、俺たちだけで十分やれる

 精霊科のプライドにかけて、そこまで祓い科に頼るわけにはいかん

 お前らは早く帰って、ゆっくり体を休めろ

 いつまた悪霊が出るか分からんからな」

「うーん……それならお言葉に甘えて帰るとしますか、みなさん」

「ありがとうございます!助助さん!」

「あ、ありがとうございます……」


あたしたちは深々と頭を下げて、その場をあとにしようとする。


「よし!それじゃあ俺たちは早速修復作業に……ってそうだ!麻璃流!

 お前、ちゃんと現状報告を聞いてから——」

「あっ、やばい!

 そういえば急用があったんだったーー!!」


助助さんからの説教を全力で回避すべく、あたしはダッシュでその場を離れた。


─────────────────────────────────────


【帰り道 山道】


シャーーーーッ!!


あたしたちは自転車で、くねった山道を風のように滑り降りていた。


「刹那さん!

 もうお昼ですし、どこかでご飯食べていきませんか!?」

「いいですわね!なににしましょう?……

 天嶺叉さん、なにかリクエストはあります?」

「えっと……この近くに“そばめし”がおいしいお店があるんですけど……

 ど、どうでしょうか……?」

「最高じゃん、そばめし!

 そこに決定っ!」

「ふふっ♪

 今のわたくしなら10人前はいけますわよ♪」

「いいな〜、刹那さん……

 たくさん食べても、栄養が全部おっぱいにいって……

 あたしなんか、ぜんぶお腹の下っ腹に溜まっちゃうのに……」


そんな風に、昼食の会議で盛り上がっていた、そのときだった。


「……なんだろう、あれ?」


前方に、ボンネットを開けて停車している一台の乗用車が見えた。

黒いスーツに白いネクタイを締めた中年の男性と、黒い着物を着た女性が、困ったような表情で車を見つめている。


「なにかトラブルでしょうか?」

「車の故障……かもしれませんわね」

「聞いてみましょう!」


キキーーーーッ!


あたしたちは自転車を止めて、二人に声をかけた。


「どうかされましたか?」

「ん?ああ……実は、車が急にエンストしてしまってね……

 原因を調べていたところなんだよ」

「直りそうなんですか?」

「それが、さっぱりわからなくてね……

 だからもうレッカーを手配して、運んでもらおうと思ってたところなんだ」


男性は、どうしようもないほど落ち込んだ様子でそう答えた。


「まったく……

 なんで今日に限ってこんなことに……」


女性もまた、心底困り果てたように肩を落としている。


「そのお着物……

 なにかイベントでもあるんですか?」


思わず、あたしは女性に尋ねた。


「ええ、実はね……今日、一人娘の結婚式がKOBE(こうべ)教会で行われるの

 さっきタクシーを呼んだんだけど、ここまで来るのに30分はかかるって言われて……」

「式は何時からなんです?」

「13時から……」

「いま何時?天嶺叉」

「えっと……」


天嶺叉がスマホで時間を確認する。


「12時31分です!」

「えええっ!? 間に合わないじゃん!!」

「ど、どうにかしなきゃいけませんわね!」


あたしたちは顔を見合わせて、動揺する。


「ど、どうしましょう!?」

「後ろに乗せて、ニケツで行くのはどうかな!?」

「それじゃあ、間に合いませんわ!

 ここからKOBE教会までは、自転車でも30分以上はかかりますもの!」


あたしたちは懸命に打開策を考えるが、妙案は出てこない。


「いいんだ、君たち…… 車の点検を怠った私が悪いんだ

 きっと……バチが当たったのさ……」

「あなたたちの気持ちだけで十分嬉しいわ

 ありがとう……」


夫婦はあたしたちに優しい笑みを見せる。

けれど、その目元には、抑えきれない涙がにじんでいた。


「で、でも……」

「せっかくの娘様の結婚式なのに……」


刹那さんも、天嶺叉も、すっかり落ち込んでしまっていた。

そのとき──


「閃いたーーーーっ!!」


あたしは、ビビッと名案をひらめいた!


「び、びっくりした……」

「な、なにが閃いたのですか?麻璃流さん」


天嶺叉は目を丸くし、刹那さんが驚いた表情で尋ねてきた。


「こんな作戦はどうでしょう!?」


あたしはふたりの耳元に顔を寄せて、小声でささやく。


「ゴニョゴニョゴニョゴニョ……」

『えっ!?』


ふたりの声が、ハモるように重なる。


「そ、それはさすがに危ないですわ!?」

「下手したら、ウチたち全員、結婚式場じゃなくて、葬式場に向かうことに……」

「大丈夫大丈夫!

 あたしたちなら絶対なんとかなる!いや、してみせる!」

「ど、どうしましょうか……?

 刹那さん……」


刹那さんはふと、落胆した様子の夫婦を見つめる。

二人の背中には、諦めと寂しさがにじんでいた。


「……確かに、他に作戦が思い浮かばない以上、それで行くしかありませんわね……」

「そう……ですね……」

「やったー!!二人ともありがとう!!

 それじゃあ、まずは作戦名を決めなきゃね……うん!

 “いざ!結婚式場へ!作戦”」

「ネ、ネーミングセンスが……」

「意味そのまんまですわね……」

「はいはい、文句言わない!

 それじゃあ──

 “いざ!結婚式場へ!作戦”

 決行!!」

『おーっ!!』


あたしたちは、力強く拳を突き上げた。


「いきますわよ、天嶺叉さん!」

「はい!」


刹那さんと天嶺叉は、背中に携行していた鞘から柄を引き抜くと、大声で叫んだ。


「おいで!!白氷狼(はくひょうろう)!!」

「お願い!!青天森(せいてんしん)!!」


刹那さんは、“氷の大精霊・白氷狼”を召喚し、天嶺叉は、“樹の大精霊・青天森”を召喚。

刹那さんの柄は“氷の精霊両刀”へ、天嶺叉の柄は“樹の精霊双刀”へとそれぞれ姿を変えた。


「えいっ!」


天嶺叉が樹の精霊双刀を地面に突き刺すと、地面が盛り上がり、木製トロッコが完成していく。


「こ、こんな感じで……どうでしょうか……?」

「うん!ばっちり!

 さっすが天嶺叉!いい子いい子〜♪」


あたしは、かわいい後輩をわしゃわしゃとなでなでした。


「それではお二方、どうぞこちらにお乗りください」


刹那さんが、トロッコへと夫婦を丁寧に案内する。


「ま、まさか……!

 この乗り物で結婚式場へ行くつもりなのか!?」

「途中で壊れたりしないのかしら!?」


夫婦はあからさまに不安そうな顔でトロッコを見つめていた。


「ご心配なく、わたくしの優秀な後輩が製作しましたので、安全性は保証いたしますわ」


そう言って、刹那さんと天嶺叉が先頭列に乗り込み、夫婦がその後に続く。

最後に、あたしがトロッコの後方から勢いよく押し出した。


「それではみなさん!しっかり掴まってください!」


ゴオオオオオ……ッ!!


勢いをつけたトロッコが、アスファルトの山道を唸りを上げながら走り出す!

あたしも慌てて最後列に飛び乗った。


刹那さんは、氷の両刀身から常に猛烈な冷気を噴き出し、アスファルト舗装された山道を、たちまち氷の道路(アイスロード)へと変えていく!

カチンッ!と凍ったツルツルの道路。

トロッコはその上を、一気に滑走!

まるで氷上の弾丸のように、風を切って山道を滑り降りていった!


「うわああああああっ!!」

「きゃああああああっ!!」


夫婦の絶叫が山にこだまする。


「はっやーーい♪」

「ま、まるでジェットコースターですね……」

「天嶺叉さん!式が始まるまで、あとどれくらいです!?」

「えっと……あと15分です!」

「まずい、このままだと間に合いませんわね……」

「そんな……

 これでもまだダメだなんて……そうだ!」


またしても、ビビッと名案をひらめいた!


「刹那さん!

 ロケットの発射台のようなやつ、作れませんか!?」

「もちろん可能ですけれど……

 一体、なにをされるのです?」

「いいことです!」


あたしは満面の笑みで答えた。


「い、いいこと?

 なんか嫌な予感が……」


天嶺叉はトロッコの縁にしがみつきながら、目に見えて顔をこわばらせた。


「はああああああっ!!」


刹那さんは、氷の両刀身からさらに多くの冷気を放出。

トロッコの進行方向に向けて、斜めに傾いた巨大な氷の発射台を即座に生成した。


「な、なにをするつもりですか!?麻璃流さん!?」


天嶺叉が震えの叫びを発する。


「まあまあ、見てなさいって!」

 

あたしは、背中に携行していた剣の鞘から柄を引き抜き、大声で叫んだ。


「来なさい!!水青龍(すいせいりゅう)!!」


“水の大精霊・水青龍”を召喚。

そして、柄は“水の精霊分離剣”へと姿を変える。


「第二形態!!」


柄が二本に分離し、両剣から双剣へと姿を変える。


「みなさん!!

 振り落とされないように、しっかり掴まっててください!!」

「ま、麻璃流さん、それってまさか……」

「い、嫌な予感がしますわ……」


刹那さんと天嶺叉は顔を引きつらせ、じわりと額に脂汗を滲ませていた。

目は見開かれ、口元は引きつり、二人そろってトロッコの手すりをぎゅううっと握りしめる。


「カウントダウン開始!

 (いち)

 (にい)

 (さん)

 4(しい)

 5()ーーーー!!」

「カウントダウンのくせが強過ぎるーー!!」

「しかも、カウントアップになってますわーー!!」


ドォン!!!


二本の柄から、爆発的な水流がジェット噴射!

その勢いで、あたしたちが乗ったトロッコは、氷の発射台を勢いよく駆け上がって行く。

そして──

ロケットが宇宙へ向かって飛び立つかのように、トロッコは空へ。

弾かれるように舞い上がった!!


「いーーーーっ、やっほーーーー!♪」

「きゃああああああっ!!」

「そ、空を飛んでいますわーーーー!!」


刹那さんと天嶺叉は、涙目になりながら両手を上げて絶叫している。

まるで、命がけのジェットコースターを楽しんでいるみたい。


「うわああああああっ!!」

「きゃああああああっ!!」


夫婦は、二人とも目を瞑りながら、両手で必死にトロッコにしがみついていた。


「よしっ!これなら間に合うでしょ!」

「た、確かに!

 もうKOBE教会が見えてきましたわ!」

「で、でも……ど、どうやって着地するんですか?」

「……あっ!考えてなかった!」

「麻璃流さーーーーん!!」

「神様……せめてウチだけは……

 ウチだけは……良き来世を!」


天嶺叉が天を仰いで祈りを捧げる。


「天嶺叉さん!

 お祈りしている場合じゃありませんわーーーー!」

「落ちるーーーー!!」

「助けてーーーー!!」

「うわああああああっ!!」

「きゃああああああっ!!」


全員の嘆きの叫びも虚しく、トロッコは容赦なくKOBE教会の敷地内へと急降下していった。


「地面に叩きつけられますわーー!!」

「死ぬーーーー!!」

「もう、一か八か……!!」


天嶺叉は、樹の双刀身を“幹”から“ゴムの木”へと変質させた。


「えいっ!」


樹の精霊双刀を、トロッコの予想着地地点に思い切り投げつけた!

地面に突き刺さると、地面が盛り上がり、みるみるうちに巨大なゴム製トランポリンが出現した!


見事、その上にトロッコが着地した──が、


ポヨンッ!


弾力に押し返されて、トロッコが跳ね返った!


「あ……!」

「いやーーーー!!」

「ぶつかるーーーー!!」


そのまま、跳ね返ったトロッコは──

KOBE教会へと、見事に突っ込んでいった。


─────────────────────────────────────


【KOBE教会 待機室】


「お義父さんとお義母さん、まだいらしてないんだって?」

「うん……そうなの

 一体どうしたのかしら……

 式が始まるまで、もう10分切ってるのに……」


ガッチャーーン!!


「うわああああああっ!!なんだなんだ!?」

「きゃああああああっ!?えっ!なに!?」


壁を大破。

あたしたちが乗ったトロッコが教会に突っ込み、壁をぶち抜いてしまったのだ。


目の前に現れたのは、タキシード姿の若い男性と、白いウエディングドレスを身にまとった美しい女性。

ふたりは唖然とした顔で、こちらを見つめていた。


「ふぎゅうううう……」

「な、なんとか生きていますわ……」

「ほーら、うまくいったでしょ!」

『どこが!?』


刹那さんと天嶺叉の怒りの叫びが、ハモるように重なる。


「お父さん!?お母さん!?」


花嫁の女性が声を上げた。


結可(ゆいか)!!」


夫婦はよろよろと立ち上がりながら、彼女のもとへ駆け寄る。


「もうっ!

 来ないかと思ったじゃない!」

「遅れてすまなかった……!

 ちょっと車両トラブルが起きてしまってな……」

「かわいい一人娘の晴れ舞台に、私たちが来ないわけないでしょ!

 それより……ほんとに……きれいよ、結可……」

「ああ……とても似合っているよ……」

「お父さん……お母さん……」


花嫁さんは涙を流しながら、両親にぎゅっと抱きついた。


──そんな温かな光景を前に、あたしたち三人は、そっと顔を見合わせた。

そして、静かにその場をあとにする。


─────────────────────────────────────


【KOBE教会 敷地内】


「きれいな方でしたわね……

 わたくしも、将来あんなウエディングドレスが似合う素敵な女性になりたいですわ!」

「えっ!刹那さんってウエディングドレス派だったんですね!

 あたしもさっきの花嫁さん見てて、ドレスもいいな〜って思っちゃいました!……

 でも、ウエディングドレスって動きづらそうで……

 あたしが着たら、絶対転んで泥まみれにしちゃいそう……」

「それでしたら、最近は丈が短めのドレスもあるみたいですわよ!」

「えっ!?そんなのあるんですか!?」


目を輝かせて前のめりになるあたし。


「だったら、あたしはそれですかね!

 動きやすい方が断然いいですもん!」

「ふふふっ♪

 麻璃流さんらしいですわね♪

 天嶺叉さんは、どういうドレスがお好みですの?」

「ウ、ウチは……どちらかというと……和装の方が……」

「確かに!

 天嶺叉は白無垢とか、めちゃくちゃ似合いそう!」


あたしたちは、それぞれの“いつかの結婚式”について、あれこれ想像しながらワイワイと語り合っていた。

──そのとき。


「コラーーッ!!」


鋭く響く怒声に、三人そろってピタッと動きが止まった。


「君たちか!?

 教会を壊した犯人は!!」

「あっ……まずい!!」


振り返ると、鬼のような形相をした教会関係者たちが、こちらへ怒りのオーラを纏って迫ってくる。


その後、あたしたちはしっかりと叱られた。

教会では関係者に、学園に戻れば先生たちに、こっぴどく叱られ……

三人そろって、反省文が書き終わるまで、その日は帰してもらえなかったのだった……


後日、学園宛に一通の手紙が届いた。

差出人は、あの日、山道で出会ったご夫婦だった。

手紙には、丁寧な文字で感謝の言葉が綴られ、そして、同封されていたのは一枚の写真。

それは──


結婚式当日の集合写真だった。


中央には、純白のドレスに身を包んだ花嫁・結可さん。

その隣に立つ新郎と、晴れ姿の娘を囲むご夫婦の姿。


どの顔も、まぶしいくらいに笑っていた。

幸せが、写真の隅々まで溢れ出すような──

そんな一枚だった。


あたしたち三人は、その写真を黙って見つめながら、ぽつりと笑みをこぼした。


あの日の騒動も、怒られたことも、全部ひっくるめて──

きっと、忘れられない思い出になる。


「いいなあ……家族って……」


その時、あたしの胸が、じんわりと熱くなったのを確かに感じた。


こうして、たった三年間しかない高校生活のうちの──

忘れられない、一日がまた過ぎていったのだった。

※キャラクター紹介

プロフィール

名前:桜井 助助

年齢:18歳

身長:185cm

体重:90㎏

職業:国立十文字学園高等部神戸校精霊科三年

性格:真面目

一人称:「俺」

好きな食べ物:完全栄養食ならなんでも

最近気になっていること:ベンチプレスのMAXが上がらないこと(現在120㎏)

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