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中間テスト

 あれから一ヶ月が経ち、文武両道、古臭いがそれを目標とするこの高校ではテスト前一週間は全てのクラブ活動が禁止される。


「佐賀さん! 次の英語のテストなんだけどぉ、ライトとレフトのリスニング、私聞き分けられないの! こつ教えて!」

 などと、学生らしい事になっている。ルューは違った。

「レフトは肩がいい人、ライトは守備がいい人がいいですね……。うーむ」

「あ、あの、佐賀さん?」


 キーンコーンカーンコーン。

「ほら! 席につけ! 英語のテストだ!」

「あっ! 監督!」と、声を上げたのはルューだった。

「今は木下先生だ! ほら! 席につけー!」

「なんかやりづらい……」

 得意な英語も監視役が木下監督だと集中できないルューだった。ここの学校は毎時間テスト監視の先生が変わる。

 そして、テストが終わった。


「ぶー、なんで女子野球部は隅っこでキャッチボールだけなんですかー?」ルューが文句を言うが、ちゃんと正式に入部している。

「仕方ないだろう。私達は野球部の練習試合相手なんだ」所沢キャプテンが制す。

「ぶー……」

「おい!」木下監督だ。

「練習試合始めるぞ! 今度は一軍だからな三回コールドだろうが」

「三回コールド!? そんなことさせません! 皆さんやってやりましょうよ!」ルューが鼓舞するが。

「……。佐賀、実は今まで一回も四回まで行ってないんだ……。」岡崎が漏らす。

「えぇーーー!!!」だから! 五月蝿いって!


「ふん、吠え面かかせてやるぜ」

「……。何やってんの佐賀?」

「……。読者サービスです……」


 と、いうことで、いよいよ野球部Bは野球部一軍と戦うこととなった。今回は審判に野球部から【将来、選手になりたいわけではなく、審判を目指すモノ達】が、主審、一塁、二塁、三塁につく。

 更に【一軍でも一年生は球に触ることすらあまりなく、ボールボーイを買って出た】。


 主審がホームベースの前に来て、集合をかける。

「行くぞ!」所沢キャプテンの気合いに。

「おお!!」皆応える!

 そして、バッターボックスの線を踏まないように整列。

(これが一軍……)

 ルューはメラメラメラ燃えていた。

「礼!」主審が発する。

『お願いします!』野球部と野球部Bがハモる。

 そして、お互いにベンチに戻る。先攻は野球部Bだ。いつも。おっと。野球部がざわつく。

 ルューが一番だ!

(あの一年生か)(先頭?)(勝ったな)など野球部は思ったが、淡々と試合前練習をする。


 そして!

「プレイ!」主審が口火を切った!

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