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2組目 2

狼獣人の見合いはどうなるのでしょうか?


誤字脱字報告ありがとうございます!


早速適応しております。嬉しかったです!

「先輩!!どうしたら良いでしょうか!?」


僕はあわててお見合い係の控え室のドアを開け、獣人には獣人の先輩だ!とペンギン族の先輩に叫んだ。

この先輩、カルミアの王族から強い引き抜きがあり、こちらに移り住んだらしい。番を大事にし、勤勉で育児も頑張る素晴らしい方なのだ!納得のヘッドハンティングである。


「なんだ!何があった!」


あまり慌てることの無い僕の姿に皆が驚いている。


「先程番申請された狼獣人さんなんですが…」


「それが?」


「未成年さんです!」


「…そうか。番が見つかり良かったが…まぁ、あまり喜ばしいことではないな。これは…ドワーフ族は番に対して拒否感が今でも強いから…まず慎重に…。」


「違うんです!お客様の方では無く、ご利用者様の方が未成年なんです!」


「何だって!」×全員


「どうしましょうか…僕しらなくて留置…ではなくてお泊まりして貰っちゃったし、防衛でスプレーも使ってしまいました。」


「昨日の奴か!…あれは仕方がない。記入の前であれば知りようが無かったしな。でもこれからは無理だ。お泊まりは中止して普通の部屋に通してあげなさい。後、医者も呼んでやれ。」


「はい。直ぐに!」


僕は留置所…じゃなくてお泊まり部屋に走り警備員さんに話を伝えた。未成年!?と驚いていた。まぁ。見えないよね。


「ご利用者様。未成年と知らず申し訳ありませんでした。取りあえずここを出て目と鼻をお医者様に見て貰いましょう。」


「あ?未成年だとなんかあるのか?確かに俺は14歳だが…冒険者もしてるし、獣人国ではあと一年で成人だぞ?」


「このカルミア国では18歳にならないと成人とは認められていません。取りあえず出ましょう。」


何が問題なんだ?と不思議そうに話す狼さん。認識が違いすぎる。この国では18歳にならないと結婚出来ないと聞いたら暴れるかも…。はぁ。これからどうなるんだろう。


ご利用者様の控え室に通し、医者に見せている間に僕達見合い係は会議することになった。

今までにないケースだからだ。この場合見合い係全員で事に対処することになっている。今回は担当するかもしれないということで2人のマネージャーの参加があった。主任マネージャーも参加しているので3人だ。


「で?年齢に間違いは無いのか?」


「はい。書類の年齢項目の記載とギルドからのパスポートの年齢事項に違いは無いですし、何より書類がブルーままです。」


この魔道具の優れている点がもう一つある。共有だけでなくウソを書くと文字が赤くなるのだ。便利である。理論は、聞かないでくれ。でも、書く側はそれを知らない。知らないと言うことは幸せなことだ。番や半身に良く思われたいのは分かるが…性格やら特技やらを記入してもらうと…ほぼ赤い…という不可思議な現象が必ず起きる。だから、僕ら見合い係は最初から赤い書類を見ても笑わないという訓練をさせられるのだ。迷惑である。


「間違いは無いということだな。」


「獣人としては不思議な点はありません。成人が15歳となっていますし、そもそも狼族は幼体の期間が短いですからね。成体となっている場合は親元から離脱していて可笑しくないです。」



「むー。」


「ですが、この場合…どう転んでも結婚は無理ですよ。そもそも例外無くカルミアでは18歳にならないと結婚出来ないし…ドワーフ国でも法律は一緒です。いくら獣人国では普通でも、無理に通そうとすればお客様側が犯罪者となってしまいます!そんなこと薦められません!」


「そうだな。未成年の婚姻は法律違反だという認識はお客様側だけで無く、ご利用者様にも適応するという認識で我々は行く。例外は認めない。今回の場合はご利用者様に四年待っていただく事になる。どんなに抵抗されようともだ。ご利用者様には保護者を呼んで貰ってくれ。話し合いはそれからだ。」


「了解しました。」



保護者を含めて話し合いが持たれることが決まった。

ペンギン族をヘッドハンティング。


カルミアの王族。


だぁれだ。



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