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5組目 3

お久しぶりです。

1ヶ月と言っていたのにものすごく遅くなりすみません。

ごめんなさい。中々お話つくりに身が入らず…バレているとおもいますが…浮気(他のお話に)もしたりしました。ごめんなさい。

そんなにストックができなかったので、不定期になってしまいますが、何とか更新していきたいと思っています。

がんばります!

「なぁーイチョウさん聞いていいのかわかんないけど…やっぱ気になってしょうがねぇから聞くわ。あの騒いでいたヤツどうなったんだ?」


ビーバー族のご利用者様はあれからコツコツと面会を積み上げ、結婚の準備段階まで来た。お客様のガツガツしたところはマネージャーが何とかなだめなだめて今に至っている。ランキング入りしている種族のお客様は大体がこんなものですので…とマネージャーの苦労も知った。


「本来ならば他のご利用者様の件に関してはプライバシーの事もありますので公開されるまで話してはいけないのですが…今回は仕方ないですね、ご利用者様も現場に居合わせた関係者ですし…既に下された処罰だけになりますが、よろしいですか?」


処罰が行われた内容は随時情報公開される事になっている。これも戒めの一つだ。


「ああ。かまわない。」


「既に縁切りはなされております。」


「そうか…。オオサンショウウオ族のヤツも気の毒だな。やっと出会えた番があれじゃあな。で、あれは?無罪放免なのか?」


気になっていたのはソッチなんだね。確かにビーバー族!ビーバー!煩かったもんね。狙われているかもと思うと恐ろしいよね。常識通用しない系だったし。


「あちらの方は既にフィーリングカップルの手を離れておりますのでこちらにはいらっしゃいませんが…教会と国が対応されているのでは無いでしょうか?」


通常縁切りでは糸を切った方に罪は深い。そしてその罪の分だけ神からえられていた全てを奪われる。ギフト、スキル、魔力。才能と呼ばれるものは全部だ。努力して伸ばした物だという主張も通らない。だって才能がなければそもそも鍛えようと思わないでしょ?

だからあのバカエルフはエルフとしての自然に愛されるギフトやスキルを失いかねなかったのだ。

だけど人族だとちょっと難しい。そもそもそんなに神様から能力をあたえられていないからだ。魔力もさほど高くないしな。与えられたものがあればあるほど奪われた時の代償は計り知れない。人族はその点でいえば一番神の影響が少ない種族なのかもしれないな。


だから人族が縁切りに合うと教会へ修行という名の苦行へ出されたり、国がその人族の財産を調べて強制的に没収し、寄付したりする。今まで得てきた金品を奪う事で一から出直しをさせるのだ。


「そうか。少し安心したよ。あんなのが世に放たれたとなったら鉄格子やっぱりはめなくちゃって思ってしまってな。」


「…。」


うん。知ってるよ。お客様がそれは嫌!って拒否してたよね?窓に全部鉄格子の家は…誰だって嫌だよ。


「それは解決されたのではヤツなかったですか?」


「うん。解ってる。せっかく番が作ってくれたガラスをはめるんだ。鉄格子なんか無粋だもんな。玄関ドアにはステンドグラスを作ってくれる予定だ!」


「ステンドグラス!良いですねぇ。素敵です。」


「おう!俺も張り切って地下にシェルター作っちゃうぜ!」


「…。」


鉄格子をやめる代わりがシェルターなのか。どんな危険が来るつもりなのかなー?家より広くしようかなとか呟かないで!

このカップルにはあの後何度もまだ付き合うかどうかと話し合いだと注意したが結婚するならどうするのかの話し合いをやめる気が無いようでもうこっちがあきらめた。

マネージャーとももう好きにしたら良いと共有している。結婚への期間は短くはならないがその期間を全て結婚への準備期間に当てる事になった。

巣作りは新居になるのだからまぁ大事だ。いくらでも話し合うべきだしね。


「分担も話し合われましたか?」


「ああ。家事に関しては料理は番にお願いして、掃除は巣を維持するという観点からも俺が担当したいと話したら喜ばれた。」


「良かったですね。」


「ああ。家事全般をいくら何でも全て番に任せたりはしないさ。俺たちビーバー族でも教育は受けている。」


ほっと息をつきたいところを我慢する。獣人国だからって先入観はダメだ。


「素晴らしいです。受け入れて活用されようとされているのですから。」


「ああ。出来ないところは補い合いましょうねと番にもいわれた。良い言葉だと思った。」


照れながら頬をかく姿。癒される。母熊の巣に放り込めなどと暴言をはく様な人物には見えないな…。


「あの人族も役にはたった。あんな話が通用しないヤツだったら俺は耐えられる気がしない。放り込まれる母熊が迷惑だ。母熊と一緒に子育てできる番なんてペンギン族や鳩族だけだろう?」


「…。」


うん。そうなのだ。

子育てとはものすごい精神力と体力、知力、全てをかけなければならないものだ。生き物を産み出すだけでなく、産後で弱った母体を回復しながら子供を一人前になるまで全てから守らなければならないからだ。

だから生物のほとんどが子育て中に新たな子をもうけることはない。それができるのは子育て期間が長いエルフ族と人族だけだ。

まぁ…今の時代そんな周りを警戒しっぱなしのような危険は余り無いし、出産にはかなり手厚い看護もある。だけど、精神的な負担は今も昔もあまり変わらない。そんな極限状態の巣に俺のことは?などと無神経に呟く番が帰ってきてみろ熊族でなくてもブチ殺されるにきまっている。

熊族の母はそれが他の種族よりスッゴク強い?…自分に忠実?なだけなのだ。

だからそんな母熊に寄り添えるのは育児を同じ熱量で目線で行える種族だけだ。

奇跡的にペンギン族とハト族のみだけが巣に入っても殺されなかったという話はセミナーでも語り継がれている。


「出来ないことを強いることも結構なストレスとなりますが、出来るのにやらせて貰えないこともストレスかもしれません。こればかりは一概には言えませんよ。」


「だな。出来るのに関わらせて貰えないのも悲しいもんな。いろんなことを考えさせられたよ。できればオオサンショウウオ族のヤツに良い出会いがあればいいな。」


「そうですねー。」


心配は要らないよ。オオサンショウウオ族めっちゃモテるから。

イイネ、ブクマ、評価、よろしくお願いします。


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