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一組目 2

よろしくお願いします。


今日もいちょうくんが頑張ります!


誤字報告ありがとうございます!修正しております。

初回の面会は上手くいった。とても和やかでほのぼのだった。久々に癒される空間だった。警備員さんも終始ニコニコ。あーー。ずっとこうであれば良いのにー。


「ご利用者様、お客様お疲れさまでした。面会はこれにて終了です。」


僕は終了の挨拶をしてご利用者様と部屋を出た。お客様にはカウンセラーが続けて面談を行うのでそのまま部屋に残す。お客様には僕のような見合い係ではなく、マネージャーが付いているのでそちらに無線機で連絡する。


「面会が終了しました。お客様をよろしくお願いします。」


「了解しました。」


面会の状態は先程の書類で知らせてあるからフォローしてくれるだろう。この機関の書類は魔道具になっていて書き込むと共有しているメンバーの書類に直ぐに反映されるのだ。面白い。僕はご利用者様を控え室に案内し、話を始めた。


「お疲れさまでした。獣性を抑えるのは大変でしたでょう。頑張りましたね。」


「ありがとうございます。番は怖がっていなかったですか?それがずっと心配で…。僕はそんな風にならないぞ!と思っていたのですが…はは。無理でした。」


「落ち込まないでください。必死で理性を取り戻そうとされる様子が良く解りましたよ。それは伝わっているはずです。気になられるのであれば、次に聞いて見てはいかがですか?お客様のお気持ちを直接聞く事も大事ですよ?」


直接聞けや。といってやりたい。こいつらの悪いところは番の気持ちは気になるのに確かめることはしない奴が多い。嫌いと言われるのが嫌らしいのだ。メンタル弱い奴多すぎだろ。だから番の気持ちを無視した結婚や生活が行われる。番からの拒否や嫌悪が嫌だという理由で。アホだ。逆だろ。


「でも…番に嫌われたら僕生きていけないです。」


やっぱり。こうくるのだ。逆だっていってやりたい。でも、抑える。この人にとってこれが初めてなのだから。


「ご利用者様はお客様に指摘された所を治す気概は無いのですか?お客様はこうして欲しいと思っている事を教えてくれているのに…。教えてくれるということは嫌いたくないからという場合もあるのですよ?」


「そっそうなのか?教えてくれているとは…解りました!!治します!ちゃんと聞いてみます!」


「そうしてくだいませ。次の面会は一週間後の予定です。お客様の都合もあられますから後程日時の連絡をいたしますね。」


僕は書類にご利用者様が次に今回の事を番に聞くと話していることを記入する。お客様が次の予定を決定したことがマネージャーから書類に反映されてきた。基本的にマネージャーの種族はお客様の種族と同じ者達から選ばれる。見合い係は特に種族では分けないが…。同族でしかわからない微気がどうしてもあるためだ。気にしないお客様も確かに要るため本人の希望にそう形で決めている。今回のマネージャーさんは人族のカスミさんだった。それを確認しながらも僕はご利用者様に予定を告げない。次の面会がその場で決まるとは限らないからだ。だから常時後日通達というルールになっている。


「では次の面会に備えての映像を流しますのでご覧ください。」


「はい!!」


お客様がフィーリングカップルの建物を出て自宅に戻るまでご利用者様は建物に待機だ。以前先に帰したら帰ったふりしてお客様を待ち伏せするというアホがいたため追加されたルールである。もちろんそんなことをしたご利用者様はペナルティ満載となった。お泊まりどころでは無かった。指導が入ったらしい。

うふふ。


丹頂鶴さんの面会はこの後順調に続いた。


お見合い係の仕事は何処までやら~。


いちょうくんのうふふ。には色々含まれています。

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