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お見合い係の講義

おはようございます。


やっと戻ってきました。いちょうくん視点です。


もしかしたら1ヶ月ぶりかもしれません。


ブクマ、評価、イイネ宜しくお願いします。

「ただいま戻りましたー。有給ありがとうございました。お土産ここに置いておきますので皆さんでどうぞー。」


「おう!お帰りー。お土産ありがとうな!何処行ってきたんだ?」


「実家です。」


「へぇー。良かったな!ゆっくりできたか?」


「はい。」


ペンギン族のベンジャミン先輩の魅力の一つ。なんでもしゃべーる。この人に聞かれるとなんでも話したくなるし、嫌みがないから気持ち良くなってしまうんだよな。

アブナイアブナイ。


「あ!そうだ!イチョウが戻ったら本部長が話があるから部屋に来て欲しいって言ってたぞ。」


「そうですか。ありがとうございます。解りました。」


「おう!」


戻って早々なんだろう?まぁ。実家からの伝言もあるから良いか。


コンコンコン。


「イチョウです。今日から復帰します。」


「ああ。戻ったか。入れ。」


ガチャ。


「失礼します。」


もうすでに本部長はソファーに座っている?そんなに話す内容が長いのか?


「座ってくれ。お茶もはこばせよう」


「はい。」


なんだろう?本部長が、緊張してるように見えるけど…魔族のご利用者様に何かあったのか!?


「何かあったのですか?」


「え?ああ。魔族のご利用者様は大丈夫だ。逆にエルフのお客様は大変だったがな。あんだけイチョウにも忠告されていたのに2週間行方をくらましてな。俺とヤマブキの指導計画も台無し。獣人国は時期外れの豪雨災害。教会からの全世界への神託発信でエルフ国とドワーフ国、次いでに獣人国への教育見直しが決まった。エルフ国はエルフ族の指導対象者の指導がうまくいったと思えるまで国交を一時停止する。エルフへの指導係は…ヤマちゃんが担当することになった。」


へぇー。何かやらかすとは思ったけど…あの状態で旅に出るなんて…勇気あるな。それに今回はかなり踏み込んだんだな。ナナカマド様の怒りの程度を考えると仕方ないだろうけど…じゃあなんでこんなに緊張してンの?この人。

ヤマブキさんの事が怖いとか?大丈夫だよ。ヤマちゃんが怖いだけだよ。悪いことしてなければ噛みついたりしないよ。ヤマブキさんはハーフでふだんは人族なんだけど、芯から怒り狂った時だけヤマちゃん…夢魔が出てくる仕様なんだよ。夢見がちょっと悪くなる位だよ。


「ヤマブキさんの指導ならば安心ではないですか。私からも伝言を一つ。近いうちお墓参りにカルミアに行くつもりだから皆に会いたいそうですよ。」


「お元気でしたか?」


ユズの顔も綻ぶ。ユズ好きだもんねー。僕の親。


「ええ。二人とも。帰るつもりは無かったんですけどねー。何故か足が向いてしまいまして。でも、行って良かったですよ。そう思えたことに自分でもビックリです。」


「では今がそのタイミングだったのでしょうね。」


「そうなのかなぁ?」


そうなのかもしれない。両親を懐かしむなんてことになるなんて家を出る時思いもしなかったのに…。


「イチョウのその顔が見れて本当に良かった。ってことで心置きなく。講義受けておいでー。」


「はぁ!?何の!?」


なんで今の時期に講義!?お見合い係の講義はまだ先のはずでしょ?


「ひっ!仕方ないだろう!?マネージャーの教育不足が露見して…熟練であっても魂のコールの一連、指導係の意味を知らないなんてことになっていたんだから。」


「指導係をしらなかった!?」


「…。」


無言で頷く本部長。項垂れても可愛くないからね。

しかし…知らないなんて事があるとは…。それは不味い…。


「ストレさんはどうしてるのですか?」


「まだ、内示だけだから詳しくは言えない。謹慎中。」


…もめたんだな。はぁ。


「何の講義?」


「番、半身制度を知ろう!から。」


「初級編じゃん!今さら!?カルミアや魔国、ドラゴン国もある意味そうかな?…なら幼少から習うよ!」


カルミアと魔国とドラゴン国は連動していて結構教育科目がにている。まぁ、国のトップである王族同士が親族なんだから目指すところも似てくるのかもな。

ドラゴン国はカルミアや魔国と違って多種族国家ではないから…特殊だけど…。異種はほぼ番だけしか居ないからなぁ。何とか異種を増やそうと頑張ったらしいんだけど地理的に住めないらしいんだよね。ドラゴン系のタフな身体じゃないと。

番になると異種でも番としてドラゴンから色々な付与や寿命も連動するから住めるようになるらしい。


「うん。知ってる。私も受けたし。でも、エルフやドワーフ国だとまだまだなんだって。種族や年代で教育を分ける訳にはいかないから全員受けることになった。」


「帰っていい?」


「ダメに決まってるでしょ。」


「チッ」


もう一度有給を取りたくなってきたが仕方ない。上からの命令は絶対だ。僕はじとじとと講義が行われる会場に向かった。


「こんにちわ。きょうはあまってくれてありがとう。わたしはオミナエシだよ。きょうならうことはつがい、はんしんをよくしろうだよ。よろしくね。」


顔がひきつる。何で幼児言葉!?どう聞いても漢字で話してないよね?ひらがなに聞こえる…。しかも、笑顔なのに、怖いよ!


そこに現れた勇者が一人。


「ふざけないで頂きたい!我々は業務の合間をぬってこちらの講義に出ているのですよ!それを幼子と勘違いなさっておられるのですか!」


「ふざけてるわけないでしょう。それはこっちのセリフです。このような講義は幼児で済ませていなければならないのに…。まさか施設の職員に行わなければならないとは!嘆かわしい。幼児程度の教育も不足していると国に判断されたのです。あなた方は。そのようなもの達に敬語は要りません。」


「なっ!」


「私の言葉がわからなかったかな?座りなさいね。こっちも暇じゃないんだよ。」


シーンという音が聞こえそうな程に静まる会場。さすがは番、半身脳にあらゆるセミナーを行ってきた歴戦練磨のオミナエシ講師だ。

あらゆる意味で尊敬すら覚える。

僕はそれはそれは真面目に講義を受け、レポートではAをもらい。ちょっと褒められたので、以外にもウキウキしながら持ち場に戻った。

次は新カップル登場となります!


宜しくお願いします。

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