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2組目7

おはようございます!


読んでいただきありがとうございます!


いよいよ!狼少年のカップル編が終了です!


よろしくお願いします!

あの後なんとかもとに戻らないか各方面に連絡したが…方法が見つからず、保護者に話をしてみると暫くは元に戻らないだろうとのことだった。

暴走している可能性も有るから引き取りましょうか?とまで言われたがこの面会を逃すと次は1年後…残り時間は30分…むっ難しい…。

僕は悩んだが…何かあればお互いが傷つく結果になる為このまま中止の判断を下した。

二人には正直に話をした。


「ご利用者様、お客様申し訳有りませんが予想外の事が起こりすぎました。暴走の危険も排除出来ない事を考え、面会中止の判断を致します。これはお二方を守る為です。誰のせいでもありません。この次の面会を考えると惜しいと思われるかもしれませんが、ご了承下さい。」


僕は頭を下げ、狼になってしまった少年になるべく優しく声をかけた。


「ご利用者、番となる方を傷つけたくはないでしょ?今自分がどうなっているのか…言葉も出ない状態ですし、解らず怖いのでは無いですか?時間はたっぷりあるのですから少しずつ進んで行きましょう。大丈夫です。僕もお手伝いします。」


「きゅーん。」


幼い狼は頷き、お客様の足に擦りよった後、僕の方に戻ってきた。うん。これは可哀想。何とか…ならないものか…。僕は考えながらも部屋からご利用者様を出るように促し、ドアを閉めた。まずはこの狼少年を親元に帰し暴走の危険をおさえなければならないからだ。暴走し、誰かを傷つけることになれば面会処ではなくなってしまう…それだけは避けねば。


この狼少年はそのまま保護者と一緒に山を走りながら力を発散させつつ獣人国に戻ることが決まった。でも悪いことばかりではない。お客様が自ら提案して下さったことがある。


「あの!私…面会が中止になったことは理解しましたし、次が1年後になっていることも解っています!ですが、その…お手紙を出してはいけませんか??」


そう。古式ゆかしいやり取りである文通の提案だった。ビバ!健全な交際! マネージャーであるスイレンさんも快諾してくれた。ご利用者様にも良い勉強になるだろう。会話が苦手な獣人に…言葉にするだけでなく文章を考えさせるのだ。めちゃくちゃ難易度が高いに決まっている。

ははははは…手紙の前で唸る狼少年とそれを手伝う為に僕の残業する姿も見える気がした。


お手紙はフィーリングカップル宛てになるが僕らが責任を持って本人に渡すことになっている。本部長と獣人国の支部長に打診し、月に一度だけという制約付きで試験的に始める事となった。

今まで文通やメッセージを送る様な物が無かったことが不思議だと思われるだろう。無かったわけではない無くなったのだ。

何故かって?これはこれで揉めるのだ。返事が来ないだの。すぐ来ないだの。返事が短いだの。長すぎるだの。果ては毎日数通手紙を出す奴まで現れて…お客様を圧迫するご利用者様が多数現れた為に禁止となった。

さすが番、半身脳。ありとあらゆる手段で束縛してくるものだと感心させられる。本来相手の心を探る手軽な手段として必須アイテムなのに…。

取りあえず手紙とは何か?をレクチャーするために獣人国にいる間狼少年には僕宛てに週一で自分の近況を手紙に書いて送るように伝えた。

最終週には実践の予定だ!


どんな手紙になるのか…ちょっと…ではないな、だいぶ!興味がある。楽しみができてしまったではないか。


まぁ。そんなこんなで一騒動も二騒動も起きたが何とか狼少年の番申請は落ち着いた。

狼少年のお手紙…スッゴク気になる…。


次は新しいカップルの登場です!

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