別れ
紫色の何かが首筋から脳天にざわざわと音を立てて・・・
私はそっと息を吐いてみる 浅く
よしよし
何かが一緒に動いてしまわないようにと
足りる分だけ酸素を入れる
ピースは動かさない
思考 停止して!
優しい昨日を手繰り寄せることもなく
からっぽの明日に怯えることもなく
大丈夫 何ひとつ動いてはいない 何ひとつ変わってやしない
静まりかえった部屋の中 気付いた時を刻む音に 漏らした溜息
チクリと ひっかき傷から バラバラになって バラバラになって
崩れていくピースはやがて滲んでぼやけて
甘くて苦くて酸っぱくて 二度と戻ってこないものに
こみあげる こみあげる