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プロローグ 昔話2

最近「えぐいてぇ!」で有名なYouTuberにハマってるんだ


…目が覚めました


驚くぐらいスッキリした目覚めに、体を勢いよく起こそうとした。けれど体が重たく上半身でさえ上手く持ち上がらない。


段々と起きてきた脳は、次に鼻の奥を消毒液の匂いが刺激していた事を感じさせた



続いて体が抱かれた様にベッドに埋まってる感覚。

フカフカなベッドって不思議!普段は敷布団だから、自分がベッドにいる状況が半分理解できてなく、夢見心地になった


「痛っ!?」


また寝てしまおうか?と考えた時、おでこあたりから頭痛が走った。


風邪の時に来る頭痛とは違う、傷口が開く痛み。


右腕で右のおでこをを抑えようとしたら、ギプスがつけられていて、それさえも許されなかった


何でこんな事になってしまったんだろう。



突然叩かれてしまったほっぺ。もう痛みはなかったけれど、僕の左手は自然とほっぺをさすった


もう痛みはないはずなのに…さすればさするほど心が痛くなる。寂しくなる。


「 化物」と呼ばれて叩かれた事。僕は悪くないはずなのに怒られてしまった事。それなのに走って逃げ出してしまった事。


僕は気持ちの整理がつかず、泣き始めた



___________



泣き声で起きたことに気づいた看護師の方が先生を呼び、中々泣き止まない僕の背中をさすりながら泣きやむのを待ってくれた


父さんに連絡していたらしく、転びそうな勢いで病室に駆け込んできた父さんと一緒に今回の怪我について説明を受けた



まあ、車に轢かれたしね

この時の僕の怪我は右腕骨折、右足打撲、そしておでこから眉にかけての13針縫う傷跡が出来ていた


鏡を見せられた時、まだ傷口が塞ぎ切れてないので糸を通したままの傷を見て、僕はテレビで見たアニメに出てきた怖いキャラ「フランケンシュタイン」というものに自分の傷口が似ていて凄く悲しくなった。


車に轢かれたのにこの程度の怪我だったら良かった。とも言えるけど


小学1年の僕には自分が自分でない様な感覚になった


動かないギプスで固定された腕、打撲と知られて急に痛くなってきた右足


そして自分の顔に出来た傷。自分で自分の顔が怖くなった



次の日、お父さんは仕事を休んで一日中隣に居てくれた


途中、小学校の校長先生と、担任の先生、僕の事を叱った先生が花を持ってお見舞いに来た


お父さんは、校長先生と担任の先生に頭を下げた後、僕が今まで見たことないぐらい怖い形相で


「息子が安心して過ごせる空間にしろよ。何で話も聞かず頭ごなしに怒った挙句、走る息子を止めなかったんだよ。理不尽だろ!」と怒鳴りつけていた


必死に頭を下げてるその先生をみて僕は少し可哀想だな。って思っちゃった



僕が何も言ってない、何もしてないのに叩かれていたことはある女の子が見てくれていたみたいで、無実ということが分かったみたい。

僕の事を叩いた男の子と、その子の親も必死に高級そうな果物を持ってきながら謝ってくれた。とっても美味しかったよ!特にりんご!全然普段と違くて蜜が甘いの!


当時はその輝くように美味しそうな果物に意識が向きすぎて気づいてなかったけど、その男の子すごいアニメが好きらしくて、その時見ていた悪役の人に凄く目つきが似てたんだって。


お父さんはそれでも怒ってくれてたけど僕はきっと笑顔だったと思う


その次の日にはクラスのお友達たちが5人ぐらい来てくれて、トランプをしたんだ!


その時は普段巻いてる頭の包帯を取ってたからすぐ隠したんだけど、ヒーローみたいでかっこいい!って言われて嬉しくなっちゃった


まだ誰かよく分からなかったけど、骨折していて右手が使えない僕の横で手伝ってくれてた女の子までいた!


僕は普段少し怖くてお友達に話しかける事が難しいからとても幸せだった


けれど、人と関わることって。遊ぶことってこんなに楽しんだ!と感じちゃったんだ僕は



この幸せを知ってしまったから今高校生活が辛いんです…




始章 昔話〜おしまい〜



描いてるの自分だけど


この男の子純粋すぎて舐め回したい

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