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第2話【ボイコット】
突如あらわれた謎のトゲだらけ力士・刺ノ坂。彼の連勝街道は止まることなく、2大横綱として君臨していた無敵船と常勝龍のふたりも『やってられっか!』と刺ノ坂から逃げ回るしかなかった。
結局、刺ノ坂は春場所を全勝優勝で終え、日本中からの、他のすべての力士からのすさまじいバッシングの的になってしまった。
「なんなんだ、あのふざけた力士は?」
「あんな卑怯なことが許されていいのか?優勝を取り消せ!」
「相撲協会や審判員たちはいったいなにを考えているんだ!?」
【刺ノ坂事件】は日本国民の関心を集め、どこの学校でもどこの会社でも、話題はほぼ刺ノ坂のことで埋めつくされた。
そして春場所に続き夏場所も刺ノ坂が優勝してしまい、とうとう他の力士たちがぶちぎれ、翌年の大相撲をボイコットしてしまった。