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プロローグ2

 彼女はエレベーターが嫌いだ。エレベーターが密室であることもそうだが、何よりあの落ちるときの体の中の方でフワッとする感じが嫌いだ。小さい頃からそうだったので、彼女は普段エレベーターは使わずに階段を使う。もちろんその方が健康的だし、きっとエコなのだろう。

 そんな彼女は、現在あのエレベーターのフワッという感覚を味わっている。当然彼女はエレベーターに乗っているのではない。一応言っておくが落ちものの絶叫マシンに乗っているわけでもない。(まぁ第一彼女には一緒に遊園地に行く友人などいないのだが)

 とすると一体何なのか。これは実のところ彼女にも分かっていない。理解しようと目を凝らしてはいるものの、真っ暗で何も見えないのだ。念のため目を閉じてみる。・・・何も見えるわけがなかった。何も見えないのだが、ただただ真っ暗闇の中、彼女はひたすら落ちていくのだった。

 ひとまず彼女は冷静に記憶を辿ってみることにした。もっともこれが本当にどこかに落ちていっているのなら、このままでは・・・さぞ痛いことになるだろうことは想像できるが、もう落ちているのだから仕方がない。

 「えっと。。。学校が終わって・・・」

 学校が終わり彼女はクラスで一番に教室を出た。彼女には教室で話をする友人もいないため、授業が終わった今、彼女が教室に一秒でも残っている意味はない。担任が教室から出ていくよりも早く教室から出ていく彼女。誰も彼女が出て行ったことには気づかない。別にこんなこと彼女は何とも思っていない。周りが彼女に関心を持たない以上に、彼女は周りに関心を持っていない。

 そうして学校から徒歩10分ほどのところにある自宅へ帰る途中。帰路の最後の信号のところで・・・信号は青だった。第一彼女は赤信号で渡らなければならないほど急いではいない。学校同様家にいる理由でさえ彼女には薄いものだ。それなのに車が飛び出してきた。いや、あちらからすれば彼女が飛び出てきたのか。ドンっと鈍い音がして、景色がひっくり返った。いやこれもひっくり返ったのは彼女の方なのだろう。グルグル目が回る。そして・・・

 彼女は現在真っ暗闇の中落ちていた。

 「あぁそうか。私、交通事故に・・・」

 っということは自分は死んだのだろうか。そうだとすればこの上も下も分からない暗闇も納得出来る。いや、納得はできないがそういうことなのかな・・・と。しかしこれが死なら困ったものだ。別に彼女はこの世でやり残したことがある訳でも無いのだが、ただ自分が今下に落ちているというのが気がかりだ。地獄に堕ちるというくらいだから、現在落ちているということはそいうことなのだろうか。天に召されるだとなんだか上に昇っていきそうなイメージだし。事故死は納得しても地獄に堕ちるのは納得いかないなと彼女は思った。もちろん彼女は周りの人間との関わりを拒絶していたため、他人に対して良い行いなどしてこなかった。しかし同様に他人と関わってこなかった彼女は悪い行いもしてこなかったつもりだ。てっきり彼女は悪い行いをした人間は地獄に堕ち、それ以外は皆天国に行けるものだと思っていた。どうやらそれは間違いだったようだ。良い行いをした人間は天国に召され、それ以外は皆地獄に・・・そうと知っていればもう少し良い行いをしてきた・・・かもしれない。

 「ん!?」

 なんだか下の方から風が吹いてきた。出口が近いのか。そんなことを思った瞬間、いっきに世界が明るくなり・・・

 バシャッ!!

 彼女は堕ちた。


  


 私もエレベーターのあの感覚好きじゃないんですよねぇ。まぁ私は常に階段を使うほど健康志向ではないので、エレベーターは利用しますが。大体最近は何十階建のビルもあるので、エレベーターを利用しないわけにはいきませんしね。

 さて、プロローグ2でしたが、とりあえず物語が始まりそうですね。彼女が堕ちた世界とは一体全体どんな世界なのか。何が待っているのか。これから頑張って書いていきます☆

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