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DEMONSMOB〜勇者に巻き込まれて転移した俺の物語〜  作者: はるりん
第1章 転移、そして目覚め
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五十三・深緑の戦火 参

このまま弓矢で遠距離攻撃した方が得策かな……。


接近戦を挑む必要はない。敵の数が多い以上、遠距離から確実に減らしていくのが最適解だ。


――それに、練習にもなるし!!!


俺は弓を構え、ゆっくりと息を整える。


さっきの3つのスキル、発動!!!


࿓《絶炎焔》(ぜつえんほむら)!

࿓《千里眼》(せんりがん)!

࿓《魔力操作》(まりょくそうさ)!


瞬間、視界が広がり、敵の位置と動きが明確に捉えられる。


同時に、燃え盛る赤き炎が弓を包み、強烈な魔力が矢に込められる。


発射!!!


矢は轟音とともに空を切り裂き、一直線に標的へ――


――からの、《魔力操作》による分散!!


矢は軌道上で分裂し、5つに別れた。


それぞれが異なる角度で飛び、狙いを外さぬまま複数の魔族へと向かっていく。


(……よし!! これなら一気に仕留められる!!!)


さっきまでと違い、威力を抑える必要も無い……!!


“《ゴォォォッ!!》” “《シュバァァァッ!!》”


炎の矢は、狙い違わず魔族たちへと突き進む。


そして――


“《ドガァァァァンッ!!!》”


全弾、命中。 瞬間、爆炎が爆ぜ、轟音とともに大気を揺るがした。 衝撃波が周囲の木々を揺らし、紅蓮の閃光が夜の森を照らし出す。


魔族たちは悲鳴を上げる間もなく、炎の渦に飲み込まれていった。……よし!! これで少しは数を減らせたはずだ!


「ほらほら! まだまだァ!!」


“《ゴォォッ!!》” “《ドガァンッ!!》”


燃え盛る矢が次々と魔族を貫き、爆炎と衝撃波が森を揺るがす。


「もういっちょっ!!」


俺は止まらなかった。矢を番え、次から次へと放つ。狙いは外さない。狩るべき標的は、千里眼の視界にすべて映っている。


(……なんだろうな、この感覚。)


楽しい。無駄に気を張る必要がなく、ただ本能のままに敵を仕留める。


久々の感覚。まるでシューティングゲームをしているみたいだ。


魔族たちの動きは読める。どのルートを通り、どこで動きを止めるのか――まるで、決められたパターンの敵を処理しているかのように、すべてが手に取るように分かる。




過半数はやっただろうか……。これなら、あっさり片付きそうだな。


そう思った瞬間――


ん? 避けられた?


確かに命中するはずだった矢が、わずかに軌道を逸れた。狙いは完璧だったはず。速度も問題ない。なのに、ギリギリのタイミングでかわされた。


まぁ、たまたまだろ。なら、もう1発!


俺はすぐさま次の矢を番え、同じ軌道で放つ。


“《シュバァッ!!》” “《ドォンッ!!》”


しかし――


まただ……!!


今度も、矢が狙いを外れる。違う。外れたんじゃない。避けられた。


反射的な動きじゃない。明らかに俺の攻撃を見切っている……!!


なかなかやるな。単なる雑魚ではない。俺の攻撃に対応できる相手がいる……!!


このまま遠距離戦を続けても、こいつには通じないかもしれない。今までの敵とは違う。少し面倒だな……。

なら、遊びはここまでだ。俺は静かに炎の弓を消した。







そして──────────


封印の跡地。闇に沈む森の奥、かつて”何か”が封じられていた遺跡。砕けた石碑と、漂う魔力の残滓が静かに蠢く。封印はすでに解かれていた。


その場に佇む”影”が、崩れた封印を見下ろし——


「クク……」


低く、愉悦に満ちた笑みを零す。風が吹き抜け、森が軋む。

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