表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

麻雀店員もある意味店の客

 土日でMJ(ネット麻雀)のチップを15万から0にする快挙を成し遂げた記念に雀荘店員時代の駄文でも書いてみようかと思う。


 雀荘店員とは基本時給が高い。自分の働いていた場所は時給1400円だった。しかしそれには当然裏があって、3人麻雀の店だったのだが、【ゲーム代30分700円】の麻雀を打たされ、給料からゲーム代をとられるからに他ならない


 麻雀とは4人又は3人で行うゲームだ。お客さんが2人だった場合ゲームにならない。その場合誰かが来るまで店員が入る事になる。他にも電話や食事などで抜ける場合お客さんに代わり麻雀を打つ【代走】という仕事がある。そのためバイトの麻雀店員は接客している時間より麻雀を打つ時間の方が長かったりする。


 わたしが勤めていた店は東天紅とうてんこうと呼ばれる満貫や跳満などがなく役やドラを点数として加点していく1点100円の店だった。(例:タンヤオ6点 ホンイツ 8点 ドラ一つにつき2点 など)


 更にそこに赤牌(持ってアガれば6点)や金牌(同じく10点)などが抜きドラや3・5・7の牌に山ほどはいっているので、一回のアガりで60点、70点超えるのは日常茶飯事、役満は200点だが3局あれば取り返すことも簡単な〝普通の麻雀〟を嗜んでいる人からすればあり得ないルールだ。


 東天紅三麻の異様性は、ロンなら60点(1点100円)をそのひとから、ツモなら二人から貰えることだろう。時給1400円の人間が一回のアガりでいきなり12000円貰えることになる。麻雀したことある人なら解ると思うがツキがあるときは本当に止まらない。大連荘すればトンデモナイ事になる。逆も然りだ。


 そんな訳で時給は1400円、しかしゲーム代でとられ、一時間で5~6万円動くこともザラな麻雀をひたすら打ち続ける。


 麻雀は囲碁や将棋と違い、強者=勝者ではない。


 カイジじゃないが負ける時は地の底まで負けるのがギャンブル。給料マイナスになることをアウトオーバーというのだが、毎月誰か彼かがアウトオーバーをしていた。そういう意味で店のオーナーからすればバイトも客の一員なのだろう。


 そんな訳でアウトオーバーで飛んでしまう(店に無断で逃亡する)人はザラにいる。わたしが働いていた2年だけでも15人以上、うち2件は売り上げに手を付けて逃げた。


 斯く言うわたしも一度大負けして13万のアウトオーバーをやらかしたことがある。看護師とのパートを掛け持ちしていたのだが、どうしても5万円たりず当時の婚約者に土下座してなんとかした。


 【好きな事で、生きていく】なんてキャッチコピーがあるが、雀荘店員は麻雀が本当に好きな人なら理想の職場かもしれない。大手なら借り上げの社宅があるし、飯は賄いで済む。あとは麻雀打っていればいいだけだ。ただし未来への希望は無い。


 実際店員の中には店に30万以上のアウトオーバーをして給料毎月持っていかれただ働きしている壮年の人がいた。ここまでくれば店の奴隷だ。しかし店辞めたら犯罪者かホームレスという人が魔都ススキノには売るほどいる。


 もし〝麻雀が好きで雀荘で働きたい〟というなら普通の点5の店をオススメする。引かれることはあるだろが、時給はしっかり手元に残るだろうし、麻雀も上手くなるだろう。


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 大変でしたね 負けた場合はお店が建て替えて給料払いなのかな? 店員としては独り勝ちするわけにもいかず ギリギリマイナス辺りが理想になるのかな? 寮と賄い付なのは奴隷を逃さないようにするためな…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ