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高二の時補習サボってトイレの個室で書いた文

作者: 根っ子

 2校時の数学が終わり、いつものように補習を抜け出そうと校門に向かう途中、担任の河村に見つかった。後で聞いたところによると、私がいつも3校時から学校を抜け出すことは職員の間で広まっていたらしい。他にもサボっている生徒はおろうに、普段真面目であるが故に目についてしまったようだ(自意識過剰)

 さて、案の定私は河村に怒られた訳だが、河村は体育教師の癖に一般的な体育教師のような怒り方はしなかった。河村は静かに怒った。河村が怒りながら私に垂れた説教の内容を要約するとこうだ。

・予備校にも通わず家で勉強してるなど信用できない

・一度参加を表明したからには出ろ

・途中で投げ出すとか、社会じゃ通用しない

・このことは親に言うからな

 至極正論である。河村に睨まれた蛙のごとき私はまさしくぐうの音も出なかった。ゲロリ。

 河村に怒られ意気消沈。がしかし、かえるにかえれぬ。私は補習に戻るべく道を引き返した。

 私が教室の前に戻ってきたときには既に補習は始まっていた。しかし私は教室に入れなかった。意気揚々と家路に向かったものだから戻るのは気が引けようというもの。なにより補習の途中で教室に入るとか気まずい。先生もサボりのことは知っているだろうし。決めた。この1時間だけサボろう。かくして私はトイレの個室に60分篭ることにした。

 そして現在。これを書いている現在だ。補習終了までに20分弱といったところか。正直戻りたくない。一度帰ったと思った奴が戻ってきたとなればなんらかの事情があったと考えるだろう。そう思われるのはあまりにも辛い。嫌だ。といって帰る気にもならぬ。番犬河村に二度怒られる気はない。ああ、こうしている間にも次の補習が向かってくる。ああ、ああ、嫌だ。

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