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『ハンドメイド・ジュリ』は今日も大変賑やかです 〜元OLはものづくりで異世界を生き延びます!〜  作者: 斎藤 はるき


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36 * マイケル、会場での出来事を語る

いわゆるザマァ回です。マイケルさんの語りで文字数多め。

でもこれで全部ではありません、そのうち別の形でもザマァありますので、こちらは一部とお考え下さい。表現としては好き嫌い分かれるかもしれませんがご理解ください。


※2025/03/04時点のお知らせを掲載致します。


◇600万PVありがとうございます!!◇


ここまで読んで頂きましてありがとうございます。


興味のあるジャンルだな、好みだなと思って頂いてイイねや感想、評価がまだの方は是非お待ちしております。

そしていつものように誤字報告ありがとうございます、助かっております、作者性格的に雑な所があるので心から感謝ですw


先日の更新後、今までにない評価とブクマを頂きました。ありがとう御座います。


ただ、ただ!! 突然で作者ビビっております。


あらすじにも記載しておりますが、魔物はじめ廃棄素材も登場人物も世界情勢も行き当たりばったりで緩めで、ついでにご都合主義で設定し執筆しております。

これは無理な設定じゃないか、矛盾してる、同じ事前にも読んだ、と読者様がご指摘したい点は多々あると思いますがそこは本当に緩く暢気に構えて読んで頂くしかありませんので、これからも寛大な心でお付き合い下さい。


※この件につきましては活動報告に最新の詳細を載せましたので併せてお読みくださると幸いです。


※100話ごとにこちらのお知らせを前書きに記載しますので、重複読みにご注意ください。

 



 リンファとハルトの転移した気配。そして暫くしてジュリとリンファの気配が完全に消えた。


 ハルトからは俺が様子を見てくると言われたのでその言葉に甘えて夜会には参加しないつもりだった。元々クノーマス家とは距離を置いていたのであまり気にしていなかったけれど、転移と気配の消失が気になって来てみたら。


「凄いことやるな、まさかここまでやるとは」

 混沌とした夜会。

 絶叫しながらのたうち回る者、それを取り囲む者、それを無表情に見つめる者、困惑し狼狽える者、眼の前で起こった事が信じられずただ呆然とする者。そして事の顛末がどうなるのかと全体を観察する、静観する者。様々な感情と思惑が吹き荒れるその会場で、(わら)った男がいた。

 ハルトがその異様さを上書きするような、ゾッとするほど明るい声でそう放った。

「自分とジュリのためにグレイならどこまでするんだろうなあって俺はずっと前から思っててさ、興味があったんだよ。イカれた男が自分たちの関係を壊そうとする奴をどう処理するのかなって。ジュリが殺生を嫌うことを十分理解してるお前が、どうすんのかなぁ、ってな」

「ハ、ハルト……」

 状況と雰囲気に似つかわしくないハルトを止めようと思ったのだろう、困惑しつつも嗜めるようにエイジェリンが名を呼んだけれど、それでもハルトは嗤っている。

「こいつは凄えな! グレイのイカれっぷりは嫌いじゃない」

 眼の前の光景を見つめながらハルトはわざとらしく大きな声でそう言い放った。











 ジュリと結婚する際、グレイセルは()()()離婚することになった場合、複数の妻を娶る場合、賠償等についてそれぞれ数十枚に及ぶ取り決めを魔法紙に認めている。ただし、その内容は公開されていなかった。

 まあ、ハルトがイカれた野郎と呼ぶような男だからジュリが呆れるような内容だろうとは容易に想像出来ていたけれど。

 そして、今。

 その内容が明らかになった。正直に言うよ、ホント、グレイセルって、イカれてる!


 まず、完全に無機質な人間離れした顔になったグレイセルが場の空気を無視で王女に見せたいものがある、と言い出した。唐突なそんな言葉に会場全体が奇妙な空気に包まれたけれど、僕は見逃さなかった。

 侯爵達の雰囲気が変わったんだ。そして流石にこの流れに王女が訝しんだけれど、次のグレイセルの言葉に王女が扇子で口元を隠しつつもあからさまに嬉色を顔に浮かべた。

「私専用の白紙の結婚証明書をお持ちします、興味ありますか?」

 僕たちがぎょっとするのも構わずにグレイセルはそう王女に問いかけた。王女が大根役者並の分かりやすい態度で『そうねぇ』なんて言ってるのを見もせずグレイセルは一度会場を離れたんだ。


 そして持ってきたのは、僕が作った矢鱈と厳重な結界が施された箱。

 蓋を開けられるグレイセルは、その蓋を外して中から紙を取り出した。ただ、その枚数が異常でこれは何かある、とすぐに察することになった。

 そして行われた王女とグレイセルのやり取りにも驚かされつつも僕たちは見守る。途中入ってきたハルトたちも何が行われるのかと静観を決め込んだ。

 さらに直後、どこでどうしていたのか今になって王女の筆頭侍女が青ざめ震えながら会場にやってきて王女の後ろに隠れるようにして立った姿に何人もの人々が首をかしげることにもなった。


 そして気付いた。

 これは、とんでも無いことになりそうだ、と。


「離婚申し立てのその瞬間から、グレイセルの全ての所有物や権利がジュリの物になるって……じゃあ今グレイセルって無一文なんだ?」

 僕が彼が出してきた強力な封印が施された箱に入っていた取り決めが書かれた紙に目を通してつい言葉にした瞬間。

「は?」

 とある物にサインをしていた王女はピタリと手を止め、素っ頓狂な声を出してグレイセルに見開いた目を向けた。

「そうだな。ただ、正確には全てではない、今身につけている物と、常に持ち歩いているクノーマス家の宝剣は除外される」

 淡々とした実に他人事のように語るグレイセルは王女に一切目を向けずテーブルに広げられた取り決め書をいくつか手にした。

「ああ、そうだ。一応伯爵位に関してもジュリには譲渡出来ないからククマットの管理は今まで通り私の名前で行われるが、伯爵として私が得られる利益も全て賠償に充てられる」

「じゃあ君、本当に無一文だ? てことは、屋敷にも勝手に入れないんじゃ?」

「そうだな、無一文な上に家無しだ、今日から暫くはここで世話になるしかないだろう。まあ、今身につけている物は私に所有権があるから売り払ってそれで暫くは食いつなげるが、一ヶ月以内に収入源をなんとかしないとな」

「あー……ここに書いてあるね。『離婚申し立ての一ヶ月経過後から毎月十万リクルの支払いをすることとする』って。え、十万リクルなんて無一文からどうやって払うんだい?」

「冒険者として魔物討伐をするさ」

「君は災害級の魔物も倒せるから、無理ではないけど……いやぁ、それでもなかなかにハードだよ、これ」

「仕方ない、自分で決めたことだ、最後まで責任を負うよ」

「ちょっと待ちなさいよ!」

 グレイセルが自分で決めたという内容に呆れる僕と、そんな僕に対しても淡々と語るグレイセルの会話に割り込んだのは他でもないサリエ王女だった。

「何よその話! 私は何も聞かされてないわよ!!」

 甲高い耳障りな声で叫ぶ王女に、ようやくグレイセルが目を向けたけれど、その目はやっぱり淡々としていて。

 何て言えばいいのかな。

 感情が全く感じ取れない。読めないんじゃなく、グレイセルから感情が微塵も感じないんだ。

「ですから、先程確認しました」

「なんですって?!」

「離婚申し立てをされましたが、離婚が成立したわけではありません。王女が今私の妻になったとしても第二夫人にしかなれません、その時点でジュリが最優先されますし、たとえ離婚したとしても私達には結婚した際にあらゆる取り決めが交わされました、ですから結婚証明書にサインする前に離婚と重婚に関する二つの取り決め書を確認してください、と。その時王女はそんな事は必要ないと、私が差し出したこれらを手に取りませんでしたね。その後私はもう一度確認しましたよ、本当に読まずに私との結婚証明書にサインするのですか? と」

「そういう話はあなたからするものでしょ?!」

「ええ、説明するつもりでした。取り決め内容があまりにも多いので、それを見ながら聞いて頂くつもりでしたから」


 そこでずっと黙っていたハルトが、『プッ』と一瞬吹いて笑った。

「なんか……面白いことになってきたな?」

 部屋の隅で壁に寄りかかって事の成り行きを見ていたハルトは急に足早にグレイセルに近づいてテーブルに手を付いて書類に目を通し、そして王女がサインした結婚証明書と全く同じ、グレイセルがさっき迷いもなくサインした証明書に目が行くとそこで固定され、ニヤリと笑った。

「ははーん、なるほど。『グレイセル・クノーマスが今まで交わしてきた全ての契約、誓約等について一切の異議を唱えず同意するものとする』か。そうか、そうか。だから取り決め書とこの結婚証明書が一番厳重な封印が可能な箱で守られて隠されて来たってことか!」

「な、なん……の話よ?!」

「お前あったまおかしいね!!」

 王女の怒りと困惑など無視でハルトがグレイセルにそう声を掛ければ、当の本人は非常に冷めた顔で肯定するために頷くだけだ。


「僕が説明してあげるよ」


 いやはや、本当に凄い事をする。

「結婚証明書、これ自体がグレイセルによってちょっと手が加えられていてね、一般の証明書にはこんな結婚以外のことで同意を求める文言なんて書かれていないのが普通だ」

「え?」

「しかも、この魔法紙も……僕の作ったものだ。正式な手順で破棄しないとダメなものだ。今更破いて無かった事にしたくても王女とグレイセルがそれぞれにサインした物が二枚あって、そのどちらも正しい手順での破棄をしないといけない。そんな縛りの強い結婚証明書で同意したものにこれらの取り決めも含まれるんだ。ジュリが離婚申し立てしたその瞬間からの事がね。……で、その取り決め、もしグレイセルに何かあった場合は配偶者である人物が全ての賠償を背負うことになっている」

「え、え? どういうことなのよ?!」

 ん? ここまで言って分からないんだ?

 困ったな、理解力の乏しい頭のようだ。

「グレイセルが取り決め内容を満たせない時は、あなたがそれを満たす義務があるんだよ。だって結婚証明書で同意を求められていて、そこにサインしてるから」

 わけがわからない、そんな顔をする王女の後ろで、筆頭侍女が顔面蒼白になり震えている。

 そりゃそうだよね、この侍女は止められなかったんだから。筆頭侍女を名乗る者としては致命的なミスだ。

 そして浅はかで傲慢だからこんなことになった。

 ジュリを押し退ければククマット領の領主夫人になるだけでなく、生み出される利益、権利、あらゆる物が手に入ると誰でも思うから。そしてグレイセルは領主としての地位と権限だけでなくジュリからもあらゆるものを与えられ自由にそれを使っている事実がある。少しでも二人の関係について調べれば簡単に分かる事だった。


 だからこそ、ほとんどの人間は勘違いする。


 ククマットでグレイセルの妻になれれば、それら全てを、自分も自由に出来ると。

 ベイフェルア国では【彼方からの使い】と認められていない彼女なら簡単に操ることも出来るし利用できると。


(……皆、何で根本的なことを忘れてるのかなぁ。いや? 認めたくないのかな?)


 支配しているのはジュリだってことを。


「グレイセルはね、ジュリから与えられた知識をこれでもかと活用するんだ。余すことなく活用するとね、それが自分とジュリを守る力になるって知ってるから。……この結婚証明書と二人が結婚する時に決めたとされるこの離婚申し立てやグレイセルの重婚に効力が発揮される取り決め書、完全にジュリを守るためだけのものだね。王女にとって、何一つ得になることなんてないんだよ」

「そん、な……馬鹿なっ、だって私は王女よ?! そんなの私が必要ないといえばいくらでも破棄できるしカッセル王家が黙ってないわ!!」

「そう簡単に出来ないよ? それ全部魔法紙だから。でもあなたはサインしてそしてグレイセルと結婚出来たんだから喜ばなきゃ。愛があれば何とかなるんじゃないかな? あなたは若いし王女なんだから賠償金のために汗水流すことになるグレイセル一人養う事くらい出来るよね。結婚おめでとう!」

 わざとらしく陽気に言ってみた。

 握りしめた拳をブルブル震わせながら、僕を睨んで、そしてギリギリと歯ぎしりするとその目がグレイセルに向けられた。

「グレイセル!」

「なんですか?」

「騙したわね!!」

「……はい?」

「これは反逆罪よ! カッセル王家への反逆だわ!!」

 これには流石にグレイセルが表情を崩した。何を言っているんだとそれはもう不思議そうに首を傾げたんだ。

「どこがですか? 私は何度も確認しましたよね? 本当に読まずに結婚証明書にサインするのか、と」


 嵌められたのだ。

 完全に。


 その事に今更気づいた王女と筆頭侍女。

 顔色が対照的な二人は初めてここが完全なる敵地だと知った。

 この地に不純な動機で踏み入った時点で、王女一行の運命は決まっていたと言っていい。


 筆頭侍女は自分の失態を挽回する方法も機会もない事を悟ったようで、今にも倒れそうだ。

 王女は怒りで顔を赤らめ額に青筋を浮かべ、唇を歪める。

 そして、起こった。


「こんなもの無効に決まってるでしょ!! ふざけんじゃないわよ!」

「あっ」

「王女様!」

 声を上げたのはシルフィと筆頭侍女だった。僕たちは声を出すことはなかったものの、その行動には目を瞠る事となる。

 怒りでブルブル震えるその両手が、結婚証明書を掴んだ。掴んだ所がグシャリと歪んで、そしてその魔法紙を捻るようにして一気に破る。

「無一文の男と結婚なんてするもんですか!! 私は、私は!カッセル王家の―――」


『カッセル王家の』の続きを言葉にすることは叶わなかった。


「ギャァァァ!!」


 魔法紙にかけられていた呪い。

 約束を違えるだけでなく、正しい手順による破棄をしなければ呪いが発動する。

 破いて一瞬の間を置いて、王女の頭部から空気に晒されている鎖骨あたりの皮膚に一直線に真っ赤な線が走る。パッ! と、勢いよく、鮮血がその線に沿うように吹き出した。

 咄嗟にアストハルア公爵が駆け寄った。

(呪いだからね、悪いけどそう簡単には治らない……)

「うぎゃぁぁぁぁ!!」

 金切声の絶叫。のたうち回るうちにドレスのレースが無惨に綻び取れていく。必死にアストハルア公爵が治癒魔法をかける傍に駆け寄ったエイジェリンは暴れる王女を抑えつけた。ツィーダム侯爵が羽織っていた上着を脱ぎ王女に駆け寄りさらに抑え込むためその上着で足を包んで腕で抱え込んだ。

「じっとしていろ!! ロディムお前も手伝え!! 暴れるんじゃないっ、傷口がさらに開く!」

 公爵の声など届いていないだろう。

 最早王女はただただ痛い痛いと泣き喚くしか出来なくなっていた。


 そして嗤った。


 ハルトが。












 最終的には失神し運び出された王女にはアストハルア公爵の側近でもある魔導師二人がかりで治癒魔法をかけるという。

 夜会も目茶苦茶、そしてこの事態を収めるため、侯爵とシルフィが慌ただしく動き回る。


「僕が? なんで?」

『えっ』と意外そうな声が返って来て僕は肩を竦めて見せた。

「なんで僕が王女に治癒魔法をかけてあげなきゃいけないの? 散々ジュリを苦しめた挙げ句、忠告を聞かずにを結婚証明を破って破棄して呪いを受けたのは王女自身の責任じゃないか」

「しかしっ」

「もし、僕が拒否したことでカッセルが僕に制裁を加えるんじゃないかって心配してくれてる? 大丈夫だよ、そんなことをしてくるなら受けて立つだけ、ハルトとリンファと同じ気持ちだ、こんなことになってもなおちょっかいを掛けてくるなら、それは喧嘩を売られたと見做すだけだからね」

 治療に加わって欲しいと頼んできたロディムは動揺しつつもそれ以上僕に何を言っても動いてはくれないと諦めたようだった。


 そして、静かになった、室内。


 ハルトは一番静かな男に笑顔を向けた。


「ははっ! ジュリがいないとお前ってホント、イカれてる本性丸出しになるんだな」


 一切の感情の揺れがなかった。

 なのに、グレイセルは『ジュリ』という単語に揺れた。

 イカれた男は、その名前を聞いただけで揺れる。


 それだけで心を乱す。

 だからこそ。


 国を敵にすることも、大陸中から危険視されることも気にしない。そんなことで心が揺れたりしない。


 王女一人どうなろうと、このイカれた男は気にしない。


 そんな彼は『離婚』とどう向き合うのか。






ここで魔法紙の厄介さとか怖さをもっと説明しようとも考えたのですが、そこに集中してしまうのは違う気がしてきたので、魔法紙とはなんぞや? と思っている方は多いと思いますが『こんなもん』とざっくりとした感覚で受け止めてくださると有り難いです。


ちなみに前書きにも書きましたがザマァはこれだけではない、というか、後日談的な形で別の話に詳細を組み込んで行く予定です。理由としては、これだけ面倒な事が起きてますからね、単純な話ではないと思ってください。

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― 新着の感想 ―
[一言] 契約の内容にドン引き……(゜ω゜)
[一言] いやぁ、まだざまぁwwwwは終わらないんですよねえ( 'ω')? 生ぬるい! どうせならその王女の国ごと無くなれば良いのに( ` -´ )bイイネッ✨ 手を出したらならない人達に喧嘩売った…
[良い点]  「ジュリの為にグレイがどこまでやるか」は、私も具体的に興味がありました。自分で考えるには脳筋な直接制裁くらいしか思いつかなかったので。離婚後の賠償も、実際魔物討伐で払うつもりのようなので…
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