表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

獣人との出会い2

村につくと二人、ノウラと同じように獣耳がついた人たちが寄ってくる。


「ノウラ、そいつは? 見たとこエルフじゃなさそうだが」

「今日の晩飯か?」

「ポポ兄さん、ララ兄さん、ちょっと用事あるから」


そういってノウラは二人を避けて進む。

そして、紐で縛られ引きずられていた正宗も二人と目が合う。


「助けてぇ!」


正宗の声は二人には聞こえず、そのままノウラに引きずられていくのであった。

それからさらに村の奥へと進んでいく。


「ちょっ!? ノウラさん!!? いたい、いたいからっ!!」

「我慢しろ。 すぐにつく」

「一体どこに!! あだだだだだ!!!」

「ついたぞ」


そこで紐はほどかれ、やっと手足が自由になる。


いった!! 手首と足首赤く紐のあと残ってるもん!! あーこれ一生もんだわ、この傷一生もんだわ!!


「長老の家だ」

「長老? なんで?」

「お前の処遇を決める」


え? なに俺、罰受けるの? なにもしてなくない?


「長老、人間を連れてきました」


そういってノウラは先に中へと入っていく。

正宗も恐る恐る中に入る。


「おじゃまします……」


中は外とは違い暗く、ジメジメとした空気が肌にまとわりついてくる。


うへぇ……。 あちぃ。


「ノウラ、か。 人間がこの森におったのだな?」

「はい長老。 今朝木の実を取りに出たらなにやら一人で混乱していたところを取り押さえました」

「ふむ。 そこの人間、名はなんと?」

「はい! えっと、森内正宗です!」

「もりゅち? も、ももも、もり、マサムネか。 して、お主はなぜ森の中に?」

「それがわからなくて、気づいたらいたんです。 森の、中に」


ついでに性別も変わって。


「この森はかつてエルフと人間が共存した国があったのだ。 しかし人間はいつしかエルフより上位の存在だと勘違いしてな。 エルフはすべての人間をこの森から追い出したのだ。 それから百年間、今に至るまで人間がこの森に入れたことはない」


そこでノウラが声をあげる。


「ではどうしてこの人間は森の中にいたのですか?」

「ノウラ、言い伝えを覚えておるか?」

「えっと……」

「『森人族が森を納めし日が近づくとき、森の導きによって現れる人を信じよ』おそらくお主がそうなのじゃろう。 マサムネよ」

「え?」


え?


「つまりこの人間があのエルフたちを倒してくれるってことですか!?」

「言い伝え通りならばそうなる」


なにこれ?


「マサムネよ。 お主の運命がもし我々の言い伝えの人なのであれば、どうか力を貸してほしい」


こんなの……、勘違いも甚だしい!!!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ