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Gang‼︎  作者: あなたの後ろの…
水虎戦線
2/8

2話、妖怪の警察

「夜道‼︎お待たせ‼︎で、どうするの?」

「いや、どうするのって言われても…取り敢えずさ……女の子にこんなこと言うのもなんだけど…家に連れててってくれない?守るには拠点をはっきりさせないといけないし…と言うか妖怪どもが活発になるのはむしろ夜な訳で、夜に一緒にいないと……安全面的に。」

「わかったわよ。うちアパートに1人で親の仕送りもないから…ボロっちいけど…それでも汚くはないわよ。」

電車に揺られることもなく、歩いて5分程で着いた。看板には[アパートYOMI]と書いてある。壁には少しツタが茂っている。二階建てで屋上があり、壁は所々塗装が剥がれている。弓子の部屋は二階の奥の204号室室だ。部屋に入るとすぐ左にキッチンがあり、その後ろにはリビングがある。リビングには大窓があり、開けるとベランダになっている。リビングに向かって右には寝室があり、その奥の窓からは社が見える。

「弓子、この奥の社が祀ってるなって何かわかる?」

「さぁ?わかんない。一回だけ行ったけど、廃れた感じで、手入れはされてないわね。でもなぜがいつもお供え物があるのよね。あ、そうそう!このアパートの隣にはお稲荷さんがあるわよ‼︎」

「そうか…それは面白いな。このアパートかなりいいぞ。うん、すごくいい。」

「どう言うことよ?」

「まぁひとまず社に行ってみよう。」

「こんな暗いのに?」

「暗いからこそだよ♪」

「…はぁ?」


2人神社に来た。鳥居の上には鴉が止まっていて、2人をじっと見下ろしている。夜道は鳥居に入る前に一礼した。それに習い弓子も一礼する。周りは建物に囲まれていて、ほぼ確実に偶然気づくことはないだろう。来る道も子供が好奇心で来るくらいの、ひょっとしたら子供も怖がり来ないくらいの細く荒れた隙間である。

「やっぱりな。」

「何がわかったの?」

「ここで祀ってんのは天狗だよ。多分ここは鴉天狗が配属されてて…」

「待って待ってなんの話?」

「あのね、大天狗様がまずいて……あ、その前にこれ言っちゃうとわかりやすいね。天狗警察だよ。天狗って結構あちこちにいてね、そいつらまとめて妖怪の警察やってんのが大天狗様だよ。大天狗様はこっちで言う警視庁長官みたいな感じ。その権威は段違いだけどね。日本の警察が優秀なのは天狗警察が陰ながらサポートしてるからだからな!んで、天狗警察の神奈川本部は大雄山最乗寺、ここはいわゆる交番みたいな感じだね。いつ来てもちゃんと天狗いるから交番より頼れると思う。」

「天狗の神社って…『あなたに水子がついてる!』とか言って脅して金とって、訴えられたりとかはしてないの?」

「なんでまたそんなマイナーでシュールな新興宗教の話知ってんの?」

「私の親戚も裁判起こしてるから。」

「大変だね…でもまぁここは関係ないよ。で、ここに来たのは言うまでもなく詳しい話を聞くためだよ。」

「誰に?」

「ここ担当の鴉天狗にさ!スイマセーン鴉天狗さんいますか?私、夜道怪と申します!お聞きしたいことがあります!」

「クァーーー!鴉天狗の鴉丸です!どうしましたか!」

鳥居の上にいた鴉がこちらに飛んで来て、着地と同時に鴉天狗となった。

「こちらの高橋弓子さんが、妖怪の中でお尋ね者らしいんだけど?なんか知らない?あと名付け親は誰?」

「名付け親は大天狗様です。高橋弓子様のことでしたら存じております。詳しいことは社の中で話しますので、どうぞこちらへ。」


2人は鴉丸の招きで社の中に入る。と、仲は驚くほど綺麗だ。

「カカ、初めての方はよく驚かれますよ。さて、本題に入りましょう。高橋弓子さん、あなたはある妖怪を復活させるための鍵なんですよ。」

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