さて、久しぶりに小説を書いてみようかなぁ、と。
暖かな日差し。
ゆらりゆらりと踊る風に、
バラの花びらが華麗に舞う五月。
今年も、
もう4か月も終わろうとしています。
時間が過ぎるのはあっという間ですね。
みなさんはGWをどのように計画されていらっしゃるでしょうか。
さて。
私は現在、抗がん剤による治療中です。
とりあえず予定されている抗がん剤投入は終えましたので、
今後は回復とリハビリの日々を送るつもりであります。
GWとか、
うらやましい限りだったりします。
旅行したいですねぇ。
実際はまだ副作用があり、
PCをタイピングする刺激で指先が痛かったりするのですが、
これもリハビリの一つを思って、
ゆっくりと日常生活が送れるように身体を作る計画をしています。
日常生活。。。
端的に言えば、仕事ですね。
私はもう30代になってしまいまして、
この身体では正社員としての労働はキツイかと思っていますので、
バイトでもなんなり、ひとまず働ければ御の字、という気持ちになっています。
接客好きなんですけど、
立ち仕事が今の段階じゃ無理なんですよね。
お客さんからもの貰えたりとか、
いいですよねー。
あ、もう年齢的に無理かw
とまぁ、
私自身はお気楽なものです。
歩くことすらリハビリな状態な上に、
お金が非常にまずいことになってはいますが。
結局のところ、
冒頭からなにが言いたかったかと言いますと、
私には時間があって、お金がない、ということです。
んで、
暇つぶしをかねて、
小説が書けそうな状態になったので何か書こうかなぁ、
と、そんなところです。
小説……、小説、ねぇ。
小説を書く。
実際、これが結構、難しいのです。
文章を書く。
これは得意です。
コラムやエッセイ、紹介文など、
そうしたことは得意なのですが、
私にとって小説は苦手なジャンルになってしまいます。
以前、
私は「どうせ書くならお金欲しぃー」とばかりに、
えいやっと、文章を書くお仕事をちょこちょこしたことがあります。
その中での新たな発見の中に、
「小説は苦手。金額のわりに時間がかかる」というものがあるのです。
苦手とかw
このサイトにはこれだけの小説があるのにwww
そんなことを思われそうですが、
小説って、書いてみると、案外、難しいものなのです。
そうですねぇ。
大学でレポートを書こうとすれば、
なんだかんだと決まった形があるように、
コラムやエッセイも、
数をこなせば自分なりの形が出来上がります。
どんな仕事や作業にも、
素早く正確に一定の品質のあるものを作ろうと思えば、
自分なりのマニュアルを作成しますよね?
それと同じです。
自分なりの形の通りに文章を作れば、
正直、それほど頭をひねらなくても、
レンジでチンなインスタント食品のごとく、
パパッとお手軽にある程度の品質の読み物が書けちゃいます。
ほとんど作業でしたよ。
キーワードを頭の中に入れて、
資料を眺めながら、自身で調べた情報も加味して、
ささっと書いて、最後に味付けを少々。
もちろんお気に入りの調味料も振りかけて。
そんな感じで読者に食べてもらうのです。
いいえ、
おいしくない冷凍食品もあるように、
その人の形によっては、
全く面白くない文章になってしまうのですが……。
それは置いておきまして。
小説もね、たぶん、
そうなんだとは思うんですよ。
ですけどね、
私からしたら、
頭を回転させまくらなければならない、
非常に難易度の高いものとなってしまっているのです。
最たる問題は、根気です。
コラムとかね、
ちゃちゃっと書いて、
数千字で終わらせられるじゃないですか?
ところが、
小説はそうもいきません。
起承転結を考えて、
計画的に物語を考えて、
登場人物の生い立ちを考えて、
そこからくる人格形成を反映させて、
登場人物が物語の中で人格に沿ったセリフを吐く。
結論から書いていけば、
なんとかなるにせよ、
やっぱり考えなければならない事項が多いのです。
うへぁ。
やってられねぇ。
次に、リアルな描写です。
もちろん資料を集める必要があります。
いいや、集めなくてもいいのですけど、
資料があった方がより臨場感のある描写が描けるのです。
うーん……。
例えば、冒頭にあったバラの絵を描くとします。
あなたは、
何も見ずに、バラの絵を描くことができますか?
そうですね。
あなたは優秀で、
もしかしたらそれができるかもしれません。
しかしながら、
実際は実物を見ながら描いた方がよりリアルに描けますし、
触って触感を感じた方が、より繊細で「生きている」絵が描けます。
どこから日光が入り込んで、
どのような影が生まれているのか、
そういったことも重要ですよね。
小説もね、
私は同じだと思っています。
「リアル」な「嘘」を、より本物らしく書く。
そういうことだと思うのです。
だからこそ、
特にファンタジーは、
すっごく難しく感じてしまうのです。
個人的には、
そうですね、
安部公房の作品とか好きなのですけど、
そうしたジャンルは、たぶん、ここじゃあ読まれません。
昔、
書いては見たんですよ。
純文学というか、
自分なりの小説を、ここで。
しかも、
ここの人たちに好きそうに、
調味料を加えて。
ところがどっこい。
ありがたいことにレビューもいただきましたし、
面白いとは思われたらしいのですが、
同時に、「なろうらしくない」らしかったのです。
なんということでしょう。
アクションで、戦闘シーンもあり、
チート並みの実力がある主人公が、
女の子に好かれながら必死に戦うストーリーでしたのに。
めたくた資料を漁りましたし、
なろう的なものにしようと努力したのに!
ボクシングだったからでしょうか。
現実世界だったからでしょうか。
そうそう。
最初期にあった、
「なろう」のコンテストでも、
「異世界に限ります」と釘を刺されてしまいましたし。
くそぅ。
そんなに好きか、異世界。
ここの人気ジャンル。
異世界ファンタジー。
世界中で読まれている「聖書」も、
不謹慎かもしれませんが、
内容的にはファンタジーに分類するかもしれません。
せっかく小説を書いても、
読まれなければモチベーションも上がりません。
ですから、
ファンタジー。
ファンタジーですよ。
いや、ねぇ。
確かにね。
寝たきり状態な私も、
ドラゴンクエスト1、2、3をして、
随分楽しませてもらいましたよ。
すごいですよね。
物語の綺麗な起承転結には、
感動すらしましたよ。
やっぱり面白いや、ファンタジー。
そんな気分になりましたよ、えぇ、ちくしょうが。
ですけどね。
ファンタジーって、難しいですよね?
起承転結。
どこまでのお話にするかもそうですけど、
文化的なお話とか、
民俗学的な、医学的な……、
もうさ、何をモデルにしたらいいのかもさっぱりです。
どの時代がいいんです?
中世の、暗黒時代でしょうか?
ぶっちゃけ、
みなさん、かなりテキトーに書いてますけど、
どんな時代の、何をモデルに書いてるんです?
よく書けますよね。
素直に尊敬します。
私には難しすぎて、どうにも書けないですし。
服装から時代背景や文化的な話、
どのような素材をどのように加工しているから、
どのような質感で、どのような不便さがあって、とか。
そうしたことをさらりと触れながら、
住民たちの生活感をリアルに匂わせつつ、
主人公たちの状態を表現……。
マジで難易度高ぇ。
魔法とか出したら面白いのでしょうけれど、
そもそも魔法って何さ!
どんな器官が……。
あー、もう、わけがわかんね!
どう描写していいのかさっぱりなんですよ!
描写……、描写……。
○○は意識した。己の中にたぎる魔の力を。
自身の血に濡れた大地を踏みしめる。大地からの反動。同時に、魔の力がささやいてくる。「どうしたいの?」、「あなたはどうするの?」と、無邪気に身体を巡る力が。応えるように、○○はニヤリと頬を緩め、唇を舌で濡らした。そうだ、アイツを地面に叩きつけてやるんだよ。
「はああぁッ!!」
一閃。
足の裏から不可思議な圧力が生み出された。大地からの反動のベクトルを、その魔法の力によってさらに強化させた○○のハイキックが、××を襲う。単なる攻撃と思ったのだろう。○○には、××が笑ったように見えた。しかしながら○○の強化魔法は、魔族の意識すら刈り取る、必殺の一撃へと変化させていた!
「これでも喰らいやがれッ!」
「ぐはぁッッ!」
強烈な打撃音。
××は吹き飛ばされたかのように後ろに――。
って、
適当に書いてて自分がダメージ喰らったわ!
どーするんですか!
書いててちょっと楽しかったじゃないですか!
なんでハイキックを選択したのかわけわかんないし!w
それならこの文章の前に、
戦闘で剣が弾かれてどっかいったとか入れて……、じゃなくて!
だから魔法ってなんなんですか!
回復魔法とかあったら、
それだけで経済が混乱するわ!
攻撃魔法?
銃社会を参考に???
いやね、
剣と剣のぶつかり合いをしている最中に、
ちょっとした火種でも、
案外驚いてイニシアシブが取れるものなんじゃないの?
喧嘩なんてしたことないから知らないけど。
って、
混乱しすぎて思わず敬語すら使わなくなっちゃいましたよ!
すごい……、
みなさん、すごいですよ……。
なぜ、
書けるのか。
ファンタジーは資料なくても書けるとか。
絶対無理でしょ……。
岩石から燃えない服が作れるとか、
その一つだってアスベストとかの資料があって、
はじめて書ける記述でしょうに……。
異世界ファンタジー、まじムズイ。
ですけど、
ファンタジーというか、
そういった非現実なものじゃないと、
そもそも読まれないんですよねぇ……。
幸い、
時間はありますから、
ちょっと考えてはみますけど。
みなさん、
よく書けますねぇ。
素直に、すごいと思います。
凝り固まった年寄りには、
難しいジャンルですわ。
例えば、
鉛筆が突然おしゃべりしだして、
それがあーなってこーなってニート脱却とか、
そういったファンタジーなら、
まだ書きやすいんですけどねぇ。
というか、
それが基本的な「ファンタジーの作り方」だと思ってたんですけどねぇ。
世界は広いなぁ。