「恋電車」
今日も早起きをして、午前6時の電車に飛び乗る
君はいつも端の席に座って、音楽を聴いている
僕は、臆病だから声をかける事が出来ない
ドアの側で君に背を向けているだけ
それだけで、心臓が爆発しそうだ
走り出したら、停まらないで欲しい
降車駅に停まると、君がいなくなってしまうから
過ぎていく景色や揺れを君と楽しみたい
次の駅に着いたら、また明日になってしまう
一人でいると、凄く長い駅と駅の間が、君がいるだけでこんなに短い
時間は、残酷だ
明日、また早起きをして君に勝手に会いに行こう
早く着いた学校は、静かだからつい君の事を考えてしまう
何の音楽を聴いているのだろう?
色々考えていると寝てしまい
始まりの鐘の音で目が覚める
今日がまだ始まったばっかりだけれど、明日の事で頭がいっぱい
夢や希望のない毎日に、天使を乗せて来てくれた
初めて恋をした瞬間だった
駅のホームで待っているだけで心が踊る
各駅や急行の電車ではなく
僕にとって大切な電車
君を乗せてやってくる
「恋電車」
読んで頂きありがとうございました。