表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
眞匏祗’  作者: ノノギ
54/123

第五十四話 旅立ちの準備

 それから二日。薪は部屋から出てこない。穂琥は李湖南との出来事を詳しく出来るだけ正確に儒楠へ伝えた。儒楠は低く唸るように納得していた。


 やっと部屋から出てきた薪はまだ完全に覚醒している様子はなく、ぼうっとしていて何を話しても「おー」の一言しかないため、しばらくそうっとしておくことにした。ぼうっとしている時間、およそ三時間。やっと薪が覚醒した。


「いや~。ゆっくり休んだわぁ~。リセットした感じだわ。何もかも忘れた気分」

「「いや、忘れちゃ駄目だからね!」」


穂琥と儒楠が同じ事を同じタイミングで叫んだ。


「わかってるって」


薪が軽く答える。まぁ、相手が薪であるから不安になることはないけれど。どこかこの抜けている感じは一体何なのだろう。


「それで?もう良いのか?」

「おう。後は準備だ」

「わかった」


薪はふっと替装する。その姿を見て穂琥は目を丸くした。髪型とか目つきとか。色々変わってまるで別人のように変化した。


「これからいくところは儒楠が一度行った場所だからな。顔が似ているような面倒な事はなくす」


薪はそう言ってふらふらと手を振っている。


 それから色々旅の準備。眞稀が使えない以上、色々と準備するものが必要だった。そうして準備が整うと、薪はふっと雰囲気を変えた。


「さて。行くぞ」

「あいさ!」

「了解」


薪の掛け声に呼応する。そうして移動術で目的の場所へと移動するのだった。


 降り立った場所は果てしなく続く荒原。砂漠化した地面。地獄のように暑い乾燥地帯。そして何が最悪かといえば。


「結界?それのせいで移動術が使えるのはここまで。てなわけでここからは・・・徒歩で~す」


間の抜けた薪の言葉にがっくりと肩を落とす穂琥。このクソ暑い中をひたすら徒歩で進んでいくしかないというのか。この先が思いやられる・・・。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ